★自分で研修計画を立てる

 研修2日目の朝、ベッドの中で考えた。
「このままだまっていても始まらない。計画がないのなら、自分で
立てるしかない。とにかく交渉だ。」
 アメリカの小学校にわざわざ来て、あっちをブラブラ、こっちをブ
ラブラというわけにはいかない。
 自分なりに目的を持った計画を立てるしかない。そんなことを考
えながら、学校に向かった。

 まず私自身が5年生を担任していることから、5年生の担任で一
番の年配の先生を訪ねる。40代の女性教師である。さっそく、ア
タックである。
「私は日本で5年生を担任しています。アメリカの同じ学年の授業を
してみたいです。お願いします。」
 恐る恐る聞いた。
 そうしたら、意外にも、「はい、いいですよ。いつでもいらっしゃい。」
とあっさりと言ってくれた。
 これはあとで気付いたことであるが、アインソワ―ズ小学校の先生
方は、授業を見せてくださいとお願いした時、全員、「オーケー。いつ
でもどうぞ。」と答えてくれた。
 フランクな国民性ということもあるだろうが、それだけ自分に自信が
あるということでもあろう。

 結局、そのマーチン先生のクラスは、その週、ずっと参観させても
らった。そして、たくさんの話を聞かせてもらい、学校のシステム等
をおおよそつかむことができた。
 2週目以降も次のような研修をさせていただいた。

■2週目・・・同じ5年生の他学級の参観。授業も行う。
■3週目・・・専科や特別プログラムの授業を中心に参観。1・2年生
       の遠足に随行。市内の教育機関の参観。
■4週目・・・幼稚園と2年生の学級を中心に参観。授業も行う。

 私自身、自分なりに計画を立てて、バラエティな内容の研修ができ
たと満足している。
 つまずいても、前進することがいかに大切か身をもって体験した。

 交渉した先生方は10人。つまりそれくらいの先生方の授業を、最
低一人一日以上参観したことになる。
 一日中参観すると、その先生の個性が見えてくる。
 これは日本でも経験できなかった貴重な体験であった。


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