■□「子供たちに伝えたい・日本大好き5分間話」□■  

  第3号 H13・4・13     発行:佐藤正寿<fwnf1104@mb.infoweb.ne.jp>
           http://homepage2.nifty.com/masa555satou/index.htm

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   ★☆★ 「小学生時代の思い出はランドセルと共に」 ★☆★

 小学校の門をくぐる時に、ぴかぴかのランドセルを背負って迎える入学
式。ランドセルはその日から6年間の一人一人の小学校時代の思い出を
刻み込む。

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■1 日本の小学校入学の必需品 −ランドセルー

 4月上旬になると、日本の小学校では新学期を迎えます。
 新入生である一年生の入学の様子を放送するニュース番組も多いです。
子供たちは、真新しいランドセルを背負いながら登校をします。あたかも
「小学生になった証」を示すかのように。
 もともと、「小学生はランドセルで通学しなければいけない」といった法令
はありません。しかし、大部分の新入生はランドセルで小学校時代をスタ
ートさせます。
 「ランドセル」という外来語から、「外国でも似たようなものがある」と思わ
れるかもしれません。でも、背負い型のタイプのかばんで登校するのは、
イギリスやノルウェーなどだけです。しかも、それはリュックサックのような
もの。ランドセルとはまた、違います。韓国の都市部では、ランドセルに似
た形のかばんを使っているものの、全国に広がっているわけではありま
せん。
 となると、このランドセル、まさに日本だけのものと言えます。

■2 百年以上の歴史

 ランドセルとは、オランダ語のransel(ランセル)に由来をしています。「背
負う物入れ袋」という意味です。その言葉は江戸時代の末に、洋式の軍隊
訓練を日本でも行おうとした時に、入ってきた言葉です。
 もともと、軍隊に関係のある言葉だっただけに、学校での採用も訓練と関
係があります。

 日本で一番早くランドセルを取り入れたのは、学習院でした。
 もともと貴族学校だったので、学習院に通っていた子供たちは、通学の時
に馬車や人力車で登校する子が多かったようです。中には、付き添いの者
に学習の道具を持たすことができた子もいました。百年以上前のことですが、
そういう子供たちもいたのです。
 それが、「もっと鍛えなければいけない」という方針で、通学では学校では
直接に馬車や人力車で乗りつけること禁止し、学習道具は自分で持ってく
るようにしました。
 そうなると、学習道具は当然自分で持ってこなければいけません。そのた
めに便利な物ということで、ランドセルが用いられることになりました。1885
(明治18)年のことです。
 だから、百年以上の歴史があることになります。

 最初のランドセルは今のリュックサックに近いものでした。
 しかし、その2年後、今のランドセルのように箱型のものが誕生します。
 時の内閣総理大臣、伊藤博文が大正天皇の学習院入学のお祝いに、特
別注文をしたものをプレゼントしたのがその始まりとされています。

■3 ランドセルを思い出として残す

 そのような歴史があるランドセルといっても、すぐに全国に広まったわけで
はありません。
 昭和の初め(今から70年ぐらい前)に普及をし始めますが、それはあくまで
も都会だけの話で、地方では風呂敷に学習用具を包むことが一般的でした。
 本格的に広まったのは昭和30年代(今から40年ぐらい前)以降です。だか
ら、今の親の世代はほとんどの人がランドセルにまつわる思い出があるはず
です。
 私自身、親からランドセルを買ってもらったのは、もう30年以上前です。新
しいもの好きの父親が、当時の中では最新型のモデルを買ってくれたことが
記憶にあります。学校から帰るとランドセルをすぐに家の玄関の前に置いて
遊びに行きよく怒られたこと、金具の部分が壊れて半ベソをかいていたら、
母親が直してくれたこと等、いくつかの思い出があります。

 考えてみれば、ランドセルの数だけ、その思い出があることになります。
 私自身のランドセルはすでにないのですが、「思い出がぎっしりと詰まった
ランドセルをお気に入りの形で残しておきたい」という人のために、「ミニラン
ドセル」に変えてくれる業者さんもいます。
 熟練した職人さんが一つ一つ丁寧に手作業で解体し、それをミニチュア用
部品を使って、美しく仕上げをするのです。自分が使ったランドセルの皮を
使ったものですから、自分の思い出がいつまでも残ることになるでしょうね。

■4 日本の「文化」として

 子供たちの遊びの流行は、数十年もたてば当然変化します。
 しかし、小学生がランドセルを背負って学校に行く姿は変化しません。一種
の「文化」と言えるかもしれません。
 いったん背負うと両手が自由になるという機能性。その丈夫さ。そして、自
分の大切なものという愛着。
 ランドセルでの通学はまだまだずっと続いていくことでしょう。大人の一人一
人がランドセルにまつわる思い出を持ちつづけている限り・・・・。

★参考図書 
 「学校ことはじめ事典」(佐藤秀夫・小学館)

★参考にしたホームページ
 ・「社団法人日本かばん協会ランドセル工業会・ランドセルあれこれ」
  http://www.randoseru.gr.jp/arekore.htm
 ・「僕たち、私たちの思い出のランドセル」
  http://www.itami.co.jp/randosel/index.html
 ・「ランドセル物語」
  https://www.mutow.co.jp/Scripts/Nyuugaku/story/index.asp