この内容は平成13年2月15日の初等教育研修会(筑波大学附属小)で発表した
レポートの一部です。詳しいレポートは家庭科サイトにあります。

1 消費者教育における家庭科情報リテラシーの必要性

 今後、情報化社会はより一層進行し、家庭科に関わる情報も今以上に増えてくる
であろう。その中でも、特に消費活動に関する情報は、子供たちにとって身近なもの
である。
 事実、子供たちは日常生活の中で、お菓子、衣料品、玩具類等様々な消費活動を
お粉っている。また、そのような消費活動を促進するテレビコマーシャル、雑誌等での
宣伝も盛んである。
 そんな状況の中で、子供たちに必要なのは「情報リテラシー(情報を読み解く
力)」
である。情報を、自分なりの見方で適切に生活の中に取り入れ、判断をし、消
費活動の意志決定をすることが大切と考える。

2 実践例「発見!パッケージの秘密」

 現在購入する商品のほとんどが、パッケージされている。そのパッケージには、実に
多くの情報が含まれている。ところが、子供たちが実際に商品を購入する際に、そのパ
ッケージをよく見るという子の割合は低い(我が学級で3割ほど)。
 そこで、商品のパッケージの情報に着目させる授業を行った。

 教室にズラリと並んだ商品のパッケージ。お菓子の袋、カレー粉の箱、空き缶等々。
子供たちが家庭から持ってきたものである。
 それらを最初に紹介をする。「あっ、それ食べたことがある」「へえ〜、そんなも物もある
んだ」と子供たちは興味深そうにパッケージを見つめる。
 そこで、子供たちに聞く。

 いろいろな商品のパッケージを見て、わかったこと、思ったことを書き、発表しなさい。

 さっそく、実際にパッケージを手にして分析する子供たち。次のようなことに気付いた。

■わかったこと、気付いたこと
・中に入っているものが書いてある  ・保存方法がある  ・注意書き(してはいけないこ
と)が書いてある  ・作り方がくわしく書いてある  ・一口メモもある  ・メーカーがわかる
・栄養やカロリーがわかる  ・賞味期限が書かれている  ・量がわかる  ・原料がわか
る  ・どこの国から来たものかわかる  ・おまけのプレゼントを書いている  ・お客さま
相談室の番号が書いてある  ・ホームページや会社の住所が書かれている  ・調理例
がある・・・・等

■思ったこと
・栄養のことが書かれているのは、食べる人のことを考えているんだと思った。
・消費期限が書かれているのは大事なことと思った。
・実際にものの写真があると、その中身がよくわかる。
・いいことをたくさん書くと買ってもらえる可能性が高いのでは。


 たくさん出たところで、子供たちに「これらの情報がもしパッケージになかったら、どんなこ
とが困りますか」
と聞く。
 「商品の苦情が言えない」「作り方がわからなくて困る」「いつまで大丈夫な食べ物か分か
らない」等、これまた多くの反応が出てくる。パッケージの有用性について、少しずつ子供た
ちは感じとってきた。

 では、それらのパッケージの工夫には、どんなよさがあると言えますか。

 改めてパッケージの情報を得ることのよさを問う発問である。子供たちからは、次のような
反応が出てきた。

・作り方が書かれていると初めて買う人にとっても大丈夫だ。
・注意点があると危険がない。
・買うときに安心する。(賞味期限等)
・自分が商品を買うときの目安になる。
・会社名や電話番号があれば、品質保証している・・・等

 このように子供たちの視野は広がった。
 しかし、パッケージの情報にも「買わせるため」の誇大宣伝の例もある。そこで、子供たちに
「パッケージを見て買ったけど、失敗した点はありませんでしたか。」と聞き、例を出させた。よ
さと同時にこのような視点も必要であろう。
 最後に、「あなただったらパッケージを見て、これからどんなことに気をつけて商品を購入しま
すか」
と問い、自分なりにまとめさせて授業を終えた。
 子供たちは、この授業で次のような感想を持った。

・はじめてよくパッケージを見ました。いろいろな事がわかりました。栄養もわかるし、どこで作ら
 れたかもわかるから、パッケージはいろいろと便利だと思いました。
・パッケージがあるといろんなことが分かって、役に立つことがわかりました。今度から、カロリー
 や作り方をちゃんと見て、おいしく食べたいと思います。
・いつもあまり気にかけていなかったパッケージも意外にとても大切だったと改めて思いました。
 これからはよく読みます。
・パッケージというのは、私が考えているよりも重要な役割があることがわかった。特に、保存方
 法や会社名などの意味がわかった。


 感想からわかるように、子供たちのパッケージに対する視野が広がる授業となった。

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