★ 「その子を変える」総合に
■「簡単には変わらない」と思うものの・・・
「総合で子供が変わった」という元気な文字が飛び込んでくる。本屋の教育書のコ
ーナーである。
「そんなに簡単に変わるものなのか・・・」と疑問を抱く。本をぱらぱらめくる。すると、
結構継続的に総合的な学習や活動を行っていた学校である。
本校は今年度からようやく年間35時間程度、実施しはじめた。正直言って、それほ
ど子供たちが変わったとは思われない。
ただ、それはあくまでも全体の話。「その子」を変えたエピソードならある。
■印象的なシーン(5年)
その1、A君。教科の学習より運動をする方が好きという子である。
そのA君が、総合のメディアリテラシー教育「発見!プロ野球番組の秘密」の時には
全く違っていた。放課後、スポーツ少年団の野球に夢中になっている彼のことである。
「ふだんより積極的になる」と期待していたが、それ以上だった。
番組での効果や球団のロゴマークについてどんどん発言する。ふだんは書かない自
分なりの「まとめ」まで書いた。やはり自分の十八番の学習は違うのだ。
その2、BさんとCさん。ふだんなかなか前に出てこない子供たちだ。
「高浜八景」(地域の中で21世紀に残したいもの8つを選ぶ)の学習の時に、たまた
ま同じグループになった。しかも二人だけ。調べる対象は神社であり、そこを知ってい
る人に自分たちでアポイントメントを取らなければいけない。
これはいいチャンスだと思った。この子たちが伸びる!
何度もリハーサルをしてから電話で取材依頼をするBさん。声がふるえが自信のなさ
を物語っている。「よかったら、今日の4時から行きたいんですが・・・」。OKの返事をも
らった時のホッとした顔。次の日にはぎっしりと書いたメモを持ってきた。
その後、何度か聞きたいことがあり再度電話したが、回数を重ねるごとに自信を持った
口調に二人ともなっていった。
■意図的に「その子を変える」
本校で総合的な学習の話題のメインは、やはり「どんな活動をしたか」ということである。
しかし担任としては、「この単元でこの子をターゲットにして変えよう」という部分が前面
に出ていいと思う。「その子を変える」総合である。「結果的にその子が変わる」よりも、一
歩踏み出し「意図的にその子を変える」。
来年度は本校も70時間の総合を行う。一年間のうち、どの子もどこかの場面で変えるよ
うに仕組みたいと思う。
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