★ 初のテレビ出演
「10月14日、夜の7時30分にミーティングをするから集まること」という連
絡が、オレゴン団5班班長の梶本さんからあった。何やら教育関係者のミーテ
ィングらしい。日本だったら、教育委員会とのあいさつと考えればいいのだろう
か。
それにしても、夜の7時30分とはちょっと遅いのではないか。会場までは、
スティー先からはけっこう離れている。
そんな疑問を感じながら、指定されたコンベンションセンターに向かう。班の
4人がそろうと、梶本さんが行っている小学校の先生に連れられて、エデュケ
ーショナルサービスセンターに向かう。
会場に入っていくと、何やら10人ぐらいの人がデイスカッションしている。彼
らの前には傍聴席が数多くあり、「まるでテレビのスタジオみたい」と思ってい
たら、何と本当にテレビカメラが3台あるではないか。
すると、案内役の人が来て説明をする。
7時30分から、このデイスカッション番組は地元の教育テレビで放送される
とのこと。ということは・・・・テレビに出るのだ!まあ、でも顔が映るだけだから
たいしたことはないか。それにローカルテレビだし。
ということで、我々4人は、次週に一回会うことや、ホスト先のレセプションの
話をしていた。
8時をまわり、案内役の人が紹介をするという。スタジオに入り、演説台の前
に4人が立つ。
「この人たちは、日本の若手教員たちです。このポートランドで1ヶ月、学校で
研修をしています。私たちから記念品を贈ります。」
と言われてプレゼントをいただいた。
これで終わりだと思ったら、「何か一言を」と言う。そしたらグループリーダー
の梶本さんがノートを開いて、あらかじめ書いておいた英文を読み上げた。
「さすが、グループリーダー。こういうこともあろうと準備したんだ。抜け目ない。」
と思っていたら、「他の者も一言を」とのこと。
「えっ、何も考えていない!」
と思っても時は止まらない。マイクの前に立たざるを得なかった。考えながらの
スピーチは日本語でも難しいのに、英語なんて!
でもとにかく話し始めた。
私はサトウマサトシです。アインソワ―ズ小学校に行っています。
日本では5年生を担任しています。
アインソワ―ズ小学校の子たちはとても元気がいいです。また、
ホストマザーと学校の先生方は私にとても親切です。
私はとても幸せです。サンキュー。
実に簡単な英文である。でも、これがその瞬間に考えることができた精一杯の
スピーチだった。
ホストマザーのアンに「最終のバスで帰るから遅れるよ」と電話すると、スピーチ
の様子をテレビで見ていてくれて、「あなたの英語、とてもよかったよ。すばらしか
ったよ。」と言ってくれた。お世辞でも嬉しかった。
電車に乗り、最終のバスを40分待って、家についたのは夜の10時ごろ。市の中
心部に帰る旅行者と自分は違うんだ、普通の家にいる「住人」なんだということを
改めて感じた。
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