折口信夫の別荘日記

2000年09月の日記

■2000/09/01 (金) げっ! もう9月じゃん!

◇渡辺松男メモを書き始める。書き上がったら、藤原さんのとこにアップしよう。
 メーリングリストよりも掲示板に緊迫があるというのはある意味でいいことであり
ある意味では危険なのかも。

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こんばんは、まさおかです。過日、渡辺松男さんの歌集『寒気氾濫』をはじめて
読みました。とてもおもしろかったので、ちょっと感想を書いてみます。みなさんは
渡辺さんの歌をどう読んだのでしょう? よければきかせてください。

「ぼくたちは肉体をなくして意志だけで生きている」(吉本隆明)でもなんでもいいん
だけど、戦後、とりあえずくくってしまうある時空において、表現のテーマはどこかで
生の不可避性、死の不可避性につながっていたように思います。でもそれは違うのでは
ないか。生も死も実はさらに根本的な何かの前に「選択」されるものではないか。それが
渡辺さんの短歌なり書く行為なりの原点なのではないでしょうか。
 生や死が不可避ではなく「選択」であるとしたら、たとえば目の前の誰かに金属バット
をもって今まさにふりおろさんとするときに、その行為を止めるのにも止めないのにも
「殺意のあるなし」などはなくて、ただ、瞬間的な「選択」の意識だけが存在するよう
にぼくには思えます。そしてふりおろした果てには「ああ、おれは人を殺してしまった」
という実感とそれにつらなる事象の展開があり、ふりおろさなければ「最後のところで
踏みとどまってよかった」という安心がやって来るわけですが、それはただあとから
ついてくる「選択」の単なる結果であって、決して「選択」そのものへはフィードバック
されない、というところに、わたしたちは「現在」を感じ取っているような気がします。
 渡辺さんの歌はこうした事態と同調した、数少ない傑作なのではないでしょうか。

 この「選択」に対するものは、「階級」であるようにぼくには思えます。
 たとえばこうしたWWWでの書き込みという非常にステータスや存在感の曖昧なところに
文など書かずに、きちんと評論賞にでも応募すれば、という言い方にはそれなりの正当性は
あるわけですが、それはそれでひとつの「階級」の正当化ですね。
 現在の短歌の大きな流れとしてあるのは、不可避であるゆえに生じる「生」のさまざまな
苦悩や、「短歌文学の行き詰まり感」を、どのようにそれ自体を内的に処理しながら、また
短歌文学のほうへかえしてゆくのか、ということではないかと思います。
 そこで生じるのが文学的上昇感の否定、脱臼感であり、小池光や島田修三の歌集などに
それは顕著だったのではないでしょうか。
 実はわたしにはそういうものはとても退屈なものに思えたんですね。
 「言葉の象徴操作を嫌う」とか「あえて俗に徹し、世情を風刺する反権威性、そして
大衆性」。これは先頃刊行された『現代川柳の精鋭たち*28人集』の倉本朝世の作品に
堀本吟が解説した文の一部ですね。川柳の世界というものは、いわばこうしたことをほと
んどずっとおこなってきた、ずっとおこなうことによって生じる「退屈」そのものをまた
ジャンルの特性としながら、それを無意識に引き受けるように書かれて来たとぼくは思い
ます。(続く)

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◇結局川勝実の本を買ってくる。

・前川先生が塚本氏の短歌一首をほめて、僕にその一首を語られたことを記憶
していた。「塚本邦雄はうまいね。・・・・・・やぶれはててなほひたすらに
生くる身のかなしみを刺す夕草雲雀・・・・・・誰でもこうはいえないね」
たしかこの短歌は巻頭の中の一首であった。
     「随縁奇縁−塚本邦雄」『憂愁巴里』所収

 なるほどね。1:00 00/09/01

■2000/09/02 (土) あーおいりんごをーだきしめーてもー

◇定例チャット二回目。
 参加者は

たださん
おぎはらさん
たなかけいこさん
かとうちえさん
しみずさん
さとうりえさん
なかはらさん
れろさん
あらかわさん
テーラーさん
きねこさん

こころに残ったことば

「彼氏は好きですよ。なんでもしてあげますよ」

◇今回は旭川と福岡からの参加あり。
 日本列島は横断出来ましたな。
 参加者のみなさんありがとうございました。

◇ということで三週続けてみましたが、まったくの新規参加というのは
 一人もいなくて、うーんと、まあ自分のHPをよくみてくれてるひと
 たちとのチャットというのになってきましたね。えーどういう風にし
 たいかというと、結局夜11:00以降だったら特に予定してなくても三回
 に一回くらいは誰かがしゃべってる、みたいなのがいいかなあ、と思いますね。
 テーマなしトークというのもちょい限界かなあ。ていうか、ちょっと努力して
 発言をひろうというのも実はよしあしで、ノーマルな映画のテーマチャットみ
 たいに、ロシア映画にむちゃくちゃくわしい人が来てお、こんな話きけてもうけー
 みたいなのがなくなっちゃうんですよね。ICQとかがかなり普及しちゃったんで、
 もうああいう個人ページのチャットに来ようと思う人も少ないかなーとは思いま
 すね。ということで次回はちょっと考えましょう。

◇あとは過剰に宣伝すべきかどうかということで、これもよしあし。
 過剰ということもないけれどMLやBBSに書き込むと、それなりに来てくれる
 人もいる場合がある。「ちょっと来ました」とかね。この、あたりがなー。
 感覚的にいやらしくない宣伝になればいいんだが、むずいような。
 わたしはさるさるの人とかも来て欲しいとか思ってるんだがー、無理かなー。

◇あらかわさんの日記に、休日にAOLでチャットしてたら、みんなひまそうなの
 で集まってどこかいこう! といって五時間後に(まったく知らない同しらしいが)
 4人ほど集まってドライブにいったというのがあるけど、ああいう雰囲気がいいかな、
 とかは思う。別にそんなのばっかりでなくてもいいが。

 
◇ニフティからつないでおいて、NEXTFTPを常時たちあげておいて、1頁を随時更新
 しつつ、連句やるとかね。結局いまの人数やメンバーだと、そんなに新規参加者
 を意識しなくてもいいような。まあ特にそんなに無理しない程度に考えましょう。

◇句集のあとがきをようやく書く。
 これでなんとか。うーん。ごめんまだおくるといった雑誌おくってない。
 おくります。すいません。

◇増殖雑記帳のBBSがちょっと混乱。うーん。清水てつおさんは自分を無能
 よばわりする前にもう少しなにかすることがありそうな。だからクローズで
 会員制っぽいパソコン通信の感覚をそのままインターネットに持ち込むひとが
 多いからこうなる、というふうにぼくは感じるんだよね。でもそんなこといったって
 しょうがないし、パソコン通信の時代をはしゃがずに書いた本というのはなくって、
 みんな、「パソ通ってのはぎゃはははは」みたいな本ばかりなんだよね。
 穂村弘が、BBSのやりとりを、

 「メッセージだけじゃなくて、愛とシンパシーとプライドがやりとりされてる」

 と書いたのはもうほんとうにその通り。見事。すべての書き込みメンバーの気持ち
 を集約してる。でももともとパスワードとかで「本人−同一人物の認証」が出来ない
 ところで倫理を要求するのは無理なんだよね。きのうのチャットはそういう話も
 やったっけ。

◇デフォルトの検索をインフォシークに変えました。そして「正岡豊」を検索すると
 なんと! インターネット喫茶から生まれてはじめてウェブに書き込んだ大森望さんの
 掲示板の、1996年8月13日のログが!() いいやーそうかー。でもこれってあれ? 永遠に
 残っちゃうってこと? そりゃないぜセニョ(以下略)。あとパスワード忘れた
 AOLのとこのいくつかのページも出現あーどうしよ。削除も出来ない(^^;)。
 コペルニクスにつないで、ニフにつないで、としだしたのはこの年の9月ですねたぶん。
 一件活字倶楽部を読んで、私の本を注文したとの記述あり。ああ、いいねえこういうの。
 麻弥さんありがとう。
 gooはなんだか検索ヒットがへってるなあ。引き続き「安井浩司」をかける。・・・
 自分のサイトばかり出る。うーん、なんか私だけがファンみたい。穂村弘をかける。
 193件。うーんやっぱり売れっ子。18:06 00/09/02

◇1996-8-13の生まれてはじめての書き込みとそのレス。

h68m0002@incso1.aroclub.co.jp (正岡豊) 1996/08/13 05:41:48

はじめてみました。俳句の同人誌に入ってます。短歌の方は少しホームページがありますが、
俳句はさっぱりなので「スターシツプと俳句」というホームページでも作ろうかと思ってま
す。では少し自作とおすすめを、書かせていただきます。

・短歌
  ーそう確かにDNAはうつくしい 草原のよう螺旋のようで
  ーカフェテリア スコッチテリア 舞浜の遠夏空を漂う素足
  ー記憶とや 「1万本の樫の木」の傍らへただ眠りにゆこう
  ー瀕死の馬 近視の君のマスカラが少しにじんだ夏の旅人
  ー抱いてゆく信管ありの原爆も朝顔となる夏の旅人
  ー40メガのハードデイスクとかるかやが素足に絡む夏の旅人
・高柳重信 句集より
 ・ 船焼き捨てし
   船長は

   泳ぐかな
 
 ・ついに
  谷間に
  見出されたる
  桃色花火
  
        というところで初めてのメールですがうまく届くんでしょうか。
            (2000年の正岡註:メールじゃないっちゅうに(笑))

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(メルアドは削除) (なしだあつし) 1996/08/13 07:35:09

正岡さん、はじめまして。俳句ですか。面白いですねぇ、さいふぁい句ってやつですね!
こういう方向でSFが元気になるかもしれない。
SFマガジンさま、1ぺーじほどこういうコーナー開設してください。と、ここで書いて
おくと何か良い事があるかもしれづ。

■2000/09/03 (日) 悲しがる君の買い物かご

◇実は某ビデオコンクールは今日なのである。と書いてもよく
 わからないだろうがあんまりくわしくも書けないので。参加作品のうちこないだ
 のダイジェスト版作りで半分みたなかで注目は。

タイトル『モーニング息子』

 「ムトゥ−踊るマハラジャ」のパロディー。ええわかいもんが、公園で
 インド歌謡にのせて踊るところからスタート。衣装はみんな腰にバスタオル、
 頭にもタオルでターバンとサリーの変わり。やすくっていい。やすいー。
 そいでみんなうれしそうー。踊りはそろってます。インド舞踊は手がいのち。

タイトル『遙か宇宙の彼方より・・・・・・』

 正統派変身ものパロディー。舞台のキャンプ場が妙にリアル。DVが普及して
 から画面がクリアーでええのう。変身シーンは画面の発光と加速度的なカット
 割でやってるのだがこの過剰露光みたいなのがわからない。うえだせんせいと
 二人であれどうやってんねんやろと首をひねった。特筆すべきはBGMでこれは!
 『アイアンキング』ではないか。メニアーック。いや『超人ビビューン』とか
 『スーキャット』のスーちゃんの歌「ウージャンピングニャン」とかよりは
 ましかもしれんがそれでもねえ。

 さて結果発表は今日午後二時より大阪某会場で。
 私は一時までに入ればいいのね。あ、「おぎはらひろゆきに似た人」の写真を
 撮るのを忘れないようにしないとね。

◇枡野ページで「みんなのうた」話題でもりあがっていたので、おとついの
 チャットでちょっときいてみたが、あんまりおぼえてる人はいないいみたい。
 著作権はともかくちょっと歌詞を書いておこう。

    『ざわわ』   歌:ちあきなおみ

 ざわわ ざわわ ざわわ 白いさとうきびばたけは

 ざわわ ざわわ ざわわ 風が通り抜けるだけ

 昔 海の 向こうから いくさがやってきた

 夏のひかりの なかから

 ざわわ ざわわ ざわわ 白いさとうきびばたけは

 ざわわ ざわわ ざわわ 風が通り抜けるだけ

 あの日 鉄の雨に 撃たれ 父は消えていった

 夏のひかりの なかへと

 ざわわ ざわわ ざわわ 白いさとうきびばたけは

 ざわわ ざわわ ざわわ 風が通り抜けるだけ

◇あと掲示板ではコンピューターおばあちゃん、子犬のプルーなど。
 わたしは「ながいなさんとはやいなさん」「マヌラマヌエロ」
 「名もない湖」「算数チャチャチャ」とかかなあ。まだいくつか
 あるような。

◇銀色夏生『つれづれノート』をいまごろ読む。すでに著者の写真が出てる。
 あんまりみたことなかったなあ。というか、これも年齢的にがくっと
 読者がある上限こえるとへっちゃうみたいな気はする。これは日記というか
 エッセイというかで、おもしろいとこももちろんあるのだが、詩人として
 自分があることの意味みたいなのを過剰に追い求めずに、生活してると
 いうのかな。そのありさまはそれなりにいろいろ感じますね。

 同じ夜同じ笑顔で会えるなら
 あなたに捨てられてもかまわない  (銀色夏生)

 余談で、銀色夏生と久保田利信(あれ? 字違う?)が詞と曲を書き、
 ホッピー神山が編曲した『クロール』という曲があるが、あれは私は
 好きでした。ホッピー神山はいい。いまなにしてんだろう。

◇あと、チャットのページを少し更新。
 秋風チャットページにする。こだわるなよ(^_^;)9:52 00/09/03

■2000/09/04 (月)

◇ビデコンは結局「なんでや☆」とかいうのが一位。なんでや(^_^;)。
 画像は妙にカクカクしているのでうえだせんせいに聞くと、フレームが
 ついていってないとかであれはちょっと前のVAIOとかのMPEG圧縮を
 そのままVHSに落としてるのかも知れない。だいたい普通の家では
 子供が産まれるとホームビデオを買うので、子供の年齢の減少によって親の
 ビデオが進化してるという不思議な現象があるのだが、こんどは編集後の
 画像にそれがあらわれるのかも。ビデオジョッキー風のも一本あった。
 まあ今年でわたしもこういうの終わりだからいいんだけどね、もう。

 結局おぎはら似の郡さんの写真は撮らずに終えた。まあいいか。

◇いきがけに100円コーナーで買った本
*『クマのプー太郎』2巻 中川いさみ
*『安田君とその妻君』  青木光恵(正岡註:細君ではなく妻君である)
*『あずみマンマ・ミーア』1巻 若尾はるか
*『まあじゃんほうろうき』1巻 西原理恵子
*『乙女の大ピンチ』      みぎわパンほか

◇終わってみんなと別れて難波に出て一人でサウナに入る。
 仮眠室で上記の本に読み耽る。
 腹がへったのでハンバーグ定食を頼む。
 む。メニューが変わって煮込みハンバーグになっている。
 和風の土鍋にデミソースでハンバーグを煮込んだ上に、丸型抜き
 の目玉焼き。味噌汁。サラダ。ポテトサラダ。ひじき。つけもの。
 コルシカ島のキジの丸焼き。トリニダットのワニの刺身。
 そんなものはない。
 日焼けコーナーで発光灯もつけずに裸でよこたわってるとふっとこのまま
 なにもかも終わればいいのになあとか思ってしまう。
 俳句空間の新人賞をもらったあたりではなんとなく穂村弘やら加藤治郎やらに
 対抗心のようなものがあったがそういうものもなんとはなしに雲散霧消してし
 まった。まあ風呂んなかで激しく敵意も燃えるものではないけれど。
 かつくらの穂村インタビューでは最後に「人類の遺産になるようなものを作りたい」
 と答えていた。遺産。遺産なあ。

◇「マンガは版型である」というのは枡野浩一の『漫画嫌い』のなかの名言だが、
 上記の本はどれもB5というのか大きめで薄めの本である。西原の本には
 木村千歌が出てくる。あの、『THEスーパーファミコン』で、とても字面のうつく
 しいエッセイ(ゲームの話だけど)を書いていた、木村である。うーむ。
 実はもう家に『THEスー』はないので、本当にいいものだったのかどうかもう
 あやふやである。あのころはゲーム雑誌界で一番字面がうつくしい文章なんではないかと
 思っていたものなんだが。

◇『乙女の−』はフィールヤングに掲載された下ネタマンガ。便秘の話とかそういうの
 ね。ただ、彼氏といるときに急に1ヶ月ぶりに出そうになって、とかそういう読者の
 投稿エピソードをみると、なんかファミツウの『ゲームの話をしよう』の中の、異性
 とのつきあい方とゲームとの両立の感覚の話(「約束なんてすっぽかしてた」イザベ
 ラ永野)とちょっと似てるような気がする。フィールヤングというのは変なマンガ雑
 誌みたい。昔のセブンティーンみたいなものかな? ギャルズライフみたいなものか
 な? 一時期「変な本メーリングリスト」というのをやろうと思ったことがある。い
 わゆる悪趣味本とかトンデモ本とかをいっしょくたにしたようなのね。なんか非生産
 主義になりそうなのでやめた。

◇と。
 日記も少し限界気味かな。1:58 00/09/04

■2000/09/04 (月) おやすみなさい、押入マン

◇すずしくなった。

◇まあいろいろあるが単にわたしはさびしいだけではないかと
 いうことに結論。

◇こうして
 みんな

 夏を乗り越えて
 行くのだ

 そのために

 夏の終わりは
 いろんなものが
 やってくる

 そして
 去っていく

    (おかざき真里『夏草紙』より)

◇最近おもしろく思った読書記録のページ
あなたを起こす99の方法

 *ここの「本ゲルリスト」というのが読書あんど書籍購入日記になってて
  細かくてなかなか。

ヒラノマドカのページ

 *知らない人は全然知らない川島誠や、それなりに知ってる人は知ってる寮三千子
  等恩田陸−柴田よしきライン(ないってそんなの)からは少し離れた傾向の
  濃い読書日記。下火になった「日本SF」というものを再確認出来るよい
  ページ。

◇以上。もう寝る。23:26 00/09/04

■2000/09/06 (水)

◇いろんなことを考える。
 さびしさとモーリヤック。
 山頭火ときみのいない街。
 雨上がりと江国香織。
 その他。

◇「死ぬ」といって死なないのは、怨念が残るのがこわいからではないのかな。

◇富士ゼロックスがやっているオンデマンド出版「ブックパーク」のページを見る。
 小松左京全集というのがある。見るが、まだ短編24、長編4。道は長い。オンデマンドと
 いうのは要するにオーダーした本を作ってもらう、というのである。この短編とこの短編
 という風にまとめることも出来る。しかしまだ高い。先の小松左京の長編は、2000円する。
 これは結局価格との闘いだろう。しかし本というのは難しい製品である。

◇今日いただいた本
*歌集『個人的な生活』森本平 北冬舎
*歌集『出日本紀』中村幸一  北冬舎
*句集『WOMAN』野間幸恵  TARO冠者

 F原R一郎さんから、二冊あるのでと上記二歌集を送っていただきました。
 ありがとうございましたF原R一郎さま。
 穂村弘は38歳になって、どんな大人になろうかと考える異常さ、といったけど
私は私で38歳になってまだときおりふっと(死のうかな)とか考えたりする。こう
したことはウエブでは書きやすい反面すごくいやらしい気がするし、心の底から思
うけれど、「気分」のようなものくらいでは少なくとも私は死なない。にもかかわ
らず昨日今日みたいになにとはなしに気が滅入ると、やはりそういうことを考えた
りはする。そういうときに森本平の歌集の文字組というのはきつい。
 その大きなものは<無化>ということだろう。まず森本平の歌をつまらないという
ことにはなんの意味もないように思える。評というものが既に内的に取り込まれたと
ころから言葉が出ているからである。こういう風にして一番いいことは何かというと、
「死ぬまで歌が書ける」ということではないか。このあたりですごくかわいらしく見
えるのが藤森益弘とか滝耕作とかで、ここに中山明とかをたしてもいいけど、その短
歌作家としての苦悩は知るよしもないが彼らはある意味で実に素直に歌を書かなくな
っていった。それを美しいとも醜いともいいとも悪いとも思わないが。
 それは彼らにとって歌を書くことの意味が、いまの短歌の読み手とはかなり違った
からだろう。
 結局、彼らにあり、私にもあったのは、「関係−人間関係」を問題として書くこと
であって、「関係−人間関係」そのものを書く、歌にするということではなかったよ
うに思える。森本にとって歌はおそらく歌であると同時にひとつの「関係」だろう。
読む者は、ひとつの粘着感というか逆ストーカー感に触れながらページをめくること
になる。
 なぜいま歌詠みはこんなに関係そのものに執着するのか。

 とはいうものの、私はこのシリーズを初めてみたが、堅めの透明カバーによる
ソフトカバー、現代詩文庫よりちょっと本っぽい小さめの版型、菊池信義による
装丁の、書籍的ステータス感といい、そしてその歌人のセレクトといい、荒川洋
治の紫陽社の「八十年代詩叢書」を思い出させる。

◇結局こうか。
 <天才>のいない時代の<凡才>の可能性に「嗜好性」としての「短歌形式」が
あったということか。
 歌は可能性の詩ではなく嗜好性の詩だったということか。ある方向性が強く提示
されていればぱちぱちと手をたたいてほめあげるべきということか。

 たしかに、<天才>のいない時代に、誰がひとびとに「歌」の至高の形を見せ、
ひとびとをネロとパトラッシュのように憧れさせるのかというと、そんなものは
誰もいない。いない時代のうたをうたおう。アコーデオンひいたり、ゲロをはい
たりしながら。

 つまんねえ時代。

 中村幸一さんの歌集も、字面に前衛フリークの匂いがない、ゼロ金利時代の清潔感、
過剰になにかを連想させたりしない新五百円玉や二千円札のような言葉で書かれた歌
のように思える。それにしても北冬舎は、たとえば私が歌集を出したまろうど社とか
と違って、新しい形の歌集のステロタイプ、あるいはプロトタイプを提示出来ている
ように思える。それはそれで偉いと思う。

 野間さんの句集は。本人には悪いが、二冊目を出すことに価値をみいだしにくい
一冊ではある。非−月並みの世界が、月並みになってはしょうがないではないか。

◇0:12 00/09/06

■2000/09/08 (金)

こんばんは。まるこです。なんかまさおかさん、日記書くのあきたらしいです。
なんてことでしょー。でもいいの。わたしあきっぽい人好きー。
ということでしばらくわたしが変わりに書きます。みんなよろしくね。
ユートピアのマネ!
よろしくー、ねっ!
藤原龍一郎さんのマネ!
あ、どうも、ふじわらです、どうも、あ、いや、あ、それじゃ
あ、そういうことで、じゃ、、ま、あ、そういうことで、じゃまた。
荻原裕幸さんのマネ!
そおんなこといったってさあ、こっちにちゃんとのおこおってるんだからあ、
しぃよおうがないじゃんー。
あ、その前に自己紹介します。

名前:まるだまるこ
特技:十三不塔をあがること
好きなもの:金時計。はとむぎ茶。長い名前の男の人。
好きな本:ひらくと人間に化けられる本。
お仕事:アイルランド式拳法インストラクター

*きのうときょうのまさおかさん

世間には! 正岡ウオッチャーなどというやからがいるらしいけどっ!
あとなんか誰かがまさおかさんのことを雑誌に書いたらたのまれもしないのに
「ありがとうございました」などと頭を下げるやつがいるらしいけどっ!
ふふふこのわたしほどまさおかさんにくわしいものはいないのさー。
はーれたそらーそーよぐかーぜー。坂上二郎さんは昔デパートの警備員をしてた
ときに、夜中の誰もいない売場をめぐりながら岡晴夫さんの歌とかを熱唱してた
とかいってました。かっこいいわあ。そういうの。
きのうのまさおかさんはお仕事のあとたむちゃんとこへいってりょうちゃんの
送別会の日程を組んでいました。でもくめないのー。日があわないのー。
でもまさおかさんもたむちゃんも、うだうだいいたいのね、朝まで。
ほんまにあのタケの野郎はよ、とかいいたいのね。ああんおとこってばか。
あとあるひとからメールがきてて、歌集おくりたいんだけど住所をおしえて
ください、とかいってほいほい教えてました。
ああーん、あたしにもそんなメールきたらいいのにー。
「てめえの歌集なんかいるか! ボケ! 死ね! 死ね死ね死ね死ね!」
とか送ってあげるのにー。くすん、きっとあたしが上半身はユビゲルゲに似て
下半身はスーパースリーのマイクに似てるからみんないじめてるんだわ。
そうよそうよきっとそう。あとかばん掲示板に書き込んで、天象のMLのぞいて、
あとなんかWebみて寝ました。わたしとはあそんでくれません。くすん、きっと
あたしが右半身はメダパニバッタに似て左半身ははぐれメタルに似てるから、
嫌ってるんだわ。よーし、ダイエットしよう! ってそんな問題じゃない?
でも経験値はたかいのにー。
きょうは! やまわくうしみずかごしまこやまとこやま宅で集まっていかがわしい
相談。かごしまさんはかっこいい。好き好きかごしまさん。ビバビバかごしまさん。
ふふふお前も蝋人形にしてやろうかーー。谷村新司が、デーモン小暮にはじめて
あったときに、いえ前に一度あってます、とデーモンさんにいわれて、聞いてみると
実は谷村がすごいファンの裏本ヒロインの田口ゆかりの勤めてる風俗のお店に
いったときに、受付に座っていたのがデーモンさんだったんですって。
かっこいいわあそういうの。うふふ。みんなちょっと疲れてきた?
あ・た・し・も。

あとね、久しぶりにニフチーのメールをチェックしたらあ、なんと!
永末恵子さんのメールが8/18日付けで届いてました。
ちゃんとアウトルックで受けれるように設定すればいいのにー。
無精なんだからー。
わたしは! 三宅やよいさんにちょっと永末さんは似てると思う。
キムノヴァクタイプね。あらーんちょっとほめすぎかしらーん。

*きょうまさおかさんが読んだ本

『家族 それぞれの孤独』永畑道子 岩波書店

えっと。へらへら読んでいたら45頁に藤原龍一郎さんも『短歌の引力』で
引用いてらっしゃる杉山隆がいきなり出てくるの。ということで引用好き
で漬け物好きのまさおかさんが遺稿集『人間は秋に生まれた』の同じ題の
詩編を書いておけ、といったので書きます。

 人間は 秋に生まれた

           宇都宮市立東陽中三年 杉山隆

人間は秋に生まれた

十月の風景の中にいれば

僕にはそれがわかる

低い空の燃え出しそうなあの月と

黒い林に吸い込まれて行く

あの虫達の声にさそわれて

人間はたったひとりで生まれて来たんだ

広い草原に足をふんばって

立ちあがってみたとき

人間は自分というものが

好きでたまらなくなってしまったんだ

自分の影が自分の立っているこの草原に

はてしなく広がっていたから

だから人間はみんな秋が好きなんだ

 まさおかさーん。あ、寝た。

                  まるこ1:17 00/09/08

■2000/09/09 (土)

◇定例チャット3回目。11:00〜3:00まで。参加は、

たなかけいこさん
たださん
ウォーリーさん
さとりえさん
みずすさん
ろむこさん
荻原裕幸さん
なかはらさん
清水りんぞうさん
まさおか

てなとこかな? 誰か抜けてるような・・・?

こころにのこったことば

「きゃあなにしはりますのん」

◇チャットというのは知らないものどうしがやるんではないかと最初話をして
いたが、ほとんど知人ばかりになっている。というなかにちゃっと掲示板に書いて
くれていた方が初参加。森本平とか田中章義とか久木田真木とかについて話は
かなり続く。このさるさるが用意している各登録日記ジャンルごとのチャットは、
ROMのメンバーの人数も表示されるのだが、私のニフのはわからない。
みんなが落ちた後、「誰もいないですかー。・・・・・・さみしい」とか書いたら
ROMしてた人が入ってきてくれた。ああもっと変なことうちこまなくてよかった(^^;)。

◇午前中、大宮児童会館でお手伝い。
 ここは、子供のためのレクの設備と、それから老人福祉のデイサービスの施設が
 いっしょになってる新しい会館で、すごく綺麗。バリアフリーも徹底してて入り口
 から段差がない。現実の行政のプラス面はそれなりにみた思いがする。とはいえ
 今日も昨日もこのヘルプみたいな用事で上京出来なかった。今日は「月毬」の
 辰巳泰子とか千葉聡とか藤原龍一郎とかの朗読会だったのである。

◇ときどきイベントとかで東京にくることがあれば声をかけてください、とか
 名古屋に来ることがあれば、とかいわれることがある。社交辞令云々の話じゃ
 ないけれど、短歌関連のイベントとかだと、結局それなりに何人かの人や
 ネット上であってて現実で初対面の人とかと合うことになり、たくさんの人と
 話すと、結局何話してたのかわからなくなることがある。別におれはお前といま
 話なんかしたくないんだよ、とかいうことでもないけれど。
 二人か三人程度で、船に乗ったり、馬でもみたりしながら、「間」があいても
 気にならないような話をしながら一日をすごすのが最近の夢。
 これがなかなかかなわない(/_;)。

◇今日買った本
*『Piss』室井佑月         500円
*『蝶の皮膚の下』赤坂真里     280円
*『うわさの遠近法』松山巌     500円
*『ホワイト・ノイズ』ドン・デリーロ280円
*『西麻布ダンス教室』桜井圭介ほか 280円

 「Piss」は、風俗で働く女の子のお話。『西麻布−』は、1994年刊のダンス一般
 に関するブッキッシュなハウツーもの。私の自作の句に

 月曜日のイサドラ・ダンカンの悲鳴

 というのがあってイサドラ・ダンカンって誰だったっけ、とか思ってたのがこの
 本で確認出来ました。あんまりリンクとか奨励してないみたいだからURL書けない
 けど山崎郁子の日記というのがあるサーバーにあって、すごく「ダンス」見てる
 のね。それは読んで、ああ、こういう人が今のダンスの経済的側面をささえてるのか、
 とか思ったんだけどね。さてこの本は桜井圭介いとうせいこう押切伸一の三人
 のレクチャーという形をとっていて、そのうち、いとうせいこうが郡司正勝のファン
 で、というような話になってきます。渡辺守章なんかでも「井上八千代(先代ね)は
 天才である」とか書くわけですがこのあたりで「老木の舞」とかを書いた白洲正子
 とリンクしていく。

◇いま藤原龍一郎さんが大須演芸場とかのことをHPで書いてる
 けど、たぶんそういうところともリンクしていく。そこには限りない断絶に近い
 様相で、「単なる踊り」の世界があるような気がする。舞踊歌謡やさんさ時雨とか
 ああいうものの、そして実にスローテンポで踊られる芸としての「おてもやん」
 とかね。ぼくはほんとは朗読というのはああいうとこを目指してるんじゃないかと
 思うんだがなあ。もう朗読ったって「朗読」の部分はとっくにいらなくなってるような。
 ではどうするのか。うーん。どうしましょう。佐佐木六かさんの原石鼎のマネの
 パフォーマンスというのはひとつの答えかなあ。うーんどうしましょう。
 うーん。

◇今日いただいた本
*『エセコミ35』
 バンド「THEBOOM」のファン誌。枡野浩一さんのポエトリー
 リーディングに関する長い対談が収録されている。感想はのちほど。

◇もりまりこさんの歌集を再読する。以前よりずっとおもしろいものに感じる。
 なぜか。
 彼女は実はこういうものを書きたくて書こうとしたのだというのにようやく
 私が気が付いたから。

◇歌を読む少年よ。世界はきみにとって、残酷なものか、否か。19:58 00/09/09

■2000/09/10 (日)

◇at 奈良文化会館。
 会場のモニターに時間待ちの間に、名曲ビデオみたいなのが流れる。
 ストラビンスキー「火の鳥」。
 ロシアかと思われる森林の朝焼け。
 不覚の涙。
 二粒ほどこぼす。

・マエストロを泣ひて追放せしといふアムステルダムの雪をおもへり
                          中山 明

◇最近何を「死にたい」と思っているのかと考えて、ああこれは「絶望感」
 ではないかというところにいたる。
 バングラデシュでは一回の洪水で130万人が死んだという。それよりもはるかに
 たったひとりの子供の首が切り落とされたほうがこの国で大変に思えるのは、
 それがどこか「絶望感」の黒い雲を増殖させるように感じるからではないか。
 日本ではもう130万人もの人が死ぬことはない、というのは西谷修の『不死の
 ワンダーランド』的発想。
 「絶望感」はではどのように退治すべきか。
 ひとつには継続的な忘却と、価値化ではないか。これは生活の問題である。
 では「表現」においてはどうか。

◇どうなのよ。17:19 00/09/10

■2000/09/11 (月)

◇清水りんぞうさんのページに「天象俳句館」のリンクをしていただいた。
 なんとなくコメントがおかしい。

◇そのりんぞうさんのBBSに、4月に枡野さんがやった、荒川洋治架空死亡
 事件に対する、コメントツリーがある。枡野さん田中庸介さん、小笠原鳥類
 も参加してる。鳥類に荒川洋治の「諸島論」論コメントがあり、なかなか
 ははあ、とか思う。
 ただわたしも「オルタカルチャー」の山形さんの「巽たかゆき 小谷真理
 同一人物説」はしばらく信じてしまった。小谷真理の写真も合成かなんか
 だと思った。あとで、私はそんなことはないと悟ったのだが、これは裁判沙汰
 になった。

◇「さるさる読書日記ML」を立ち上げた。
 初回10人。現在4名増えて、1名すでに退会。
 さてどうなりますやら。2:11 00/09/11

■2000/09/12 (火)

◇昨日の清水鱗造さんのページはここ。

◇小笠原鳥類の、荒川洋治の「諸島論」について書いたものがおもしろかったので
 引用しておく。

◇「諸島論」論(1) 投稿者:小笠原鳥類

「諸島論」は、それが書かれる前に存在している意味を、わかりやすく伝える
ことを最大の目的として書かれた作品ではないと思います
(ふつうに使われている言葉で書かれていないことが明らかであるからです)。
だから、何が書かれているのか理解する前に、まず、この独特の言語を体験しつつ
何となく快適になったりすることによって、読みの作業を完了したように感じる
ということも、読者にはたぶん許されているでしょう。しかし、
本当にそれでいいのか、という問いが私には残ってしまうので、
ここでは、書かれる前に存在した意味の、「理解」を試みようと思います
(使用テキスト:『現代詩文庫75 荒川洋治詩集』思潮社、1981、11ページ)。

まず、題名。「諸島論」ですが、これは、この作品が「諸島」についての
考察であることを示します。だから、「諸島」とは何か、という
ことを考えながら読む、ということが基本的な読みとなり得ます。

〔第一連〕4〜6行目「パラレルに名をそりおとし/日暮れても ととのえて在ることの
/さぶしさ」。ここで名、単語、は、パラレルなものとして扱われます。パラレル、
平行、あるいは相似。単語と単語との関係(交差)を一度切り離し、そして
もう一度新しい関係、秩序、を形成すること、がここで暗示されます。それはたぶん、
さぶしいもの、さむいもの、孤独なもの、としての詩の形成なのでしょう。
2〜3行目「しぐれて 在る/諸島」。ここにおける諸島は、それゆえに、
詩である、と言っていいと思います。1行目「みやびを不順にしずめ」は、
雅語を作品のあちこちに埋め込む、という、書く際の戦略を暗示しているのでしょう。

◇鳥類引用の続き

別の作品「見附のみどりに」に「口語の時代はさむい。」という部分がありますが、
荒川さんの作品のあるものにおいては、詩の寒さ、詩における寒さ、という問題が
あると思います。
で、この「諸島論」においてもそうなのですが、しかし、その寒さが、荒川さんにおいては
必ずしも否定されるべきものとは限らない、ということを私は「諸島論」を読んで思いました。
例えば次の部分――「氷海にそばだつつちふまず/きみの事由が島であるかぎり/
わが事由は いつも/しろくしろい唐突」。唐突、衝撃としての寒さ、それは
詩の契機、詩の事由、のひとつにほかならないのではないでしょうか。それはとげとげしく
肌に突き刺さってくる「まといつくわが殺意」でもあるのです。
既成の秩序に対する殺意でもあるでしょうか。
それにしても、「きみ」が登場し、「胎児を否決」ということがあったりするので、
かなりエロティックな作品としても読めるのですが、しかし、
「石女(うまずめ)のやさしさで胎児を否決する」というのは非常にさむく、鋭い
エロティシズムだと思います。

最後の3行。「わたしはにぎわしくかきくもり」。掻き曇り、ですが、書き曇り、でも
あるでしょう。寒さをもたらす悪天候、それは詩をもたらす悪天候でもありそうです。
「あざみのように/経験を急ぐ」。とげとげしい悪天候、とげとげしい詩、
痛々しい寒さの詩、のあわただしい到来、を目指している、と読みました。

しかし、以上のように読んで、なぜここまで、書かれる前に存在した意味が
わかりにくいように書かれているのか、という問いが残るのです。もちろん、
以上の読みが絶対に正しいと主張することはできませんし、また、さまざまな
言い換えが詩の技術として重要だということも事実でしょう。しかし、
「諸島論」は、この作品についての作品であると思われるのですが、
書き方のわかりにくさを作品の中で「みやびを不順にしずめ」といった
言葉によって説明、あるいは正当化しようとしているのが
正当化として成功しているのかどうか……? という疑問を持つのは、もしかしたら
今の『現代詩手帖』の投稿欄などで、もっと過激な作品に出会っている(と思う)
からなのかもしれません。

……もう少し細かく読むことが必要だと思っています。ということで次回に続く、
ということにさせてください。

◇鳥類くんすまねー。でも、荒川洋治の「詩における寒さ」というのはいい
 指摘ではないか。

◇さるさる日記MLは、私を入れて19名。
 メールはなんだかまだみんなかたい(笑)。
 まあ無理ないかな。

◇かんべむさしに「氷になった男」という短編がある。
 主人公の名前がミズコール・サムサ。6:13 00/09/12

■2000/09/13 (水) 愛に時間を

杵子さんのさる日記を11時ごろ読む。
11時ごろ、というのは
それからさっきみたらなんか増えてるからで(^^;)
まあ増えるのは減るよりいいかもしれない
へるはうす
読みながら右の目からつつーと二すじほど涙がこぼれる
なぜ左からはこぼれないかというと
ほれなんか手相見でいうように
<右は未来をあらわし、左は過去をあらわす>からではないか
でも逆だったかも知れない
右は未来 左は過去
ぼくはいつも未来のために泣く

ネクタイにかかりし雨には溶けているかすかなぼくらの未来の記憶

いつかひとがひとのかたちをとることをやめるのを知らせる秋の海
                         正岡 豊

ひとはたぶんどこかで
じぶんじしんの<ぜつぼう>と向き合わねばいけないのだとぼくはおもう
いま名古屋は
バングラデシュである
名古屋のみなさま 大変な事態になりましたね
ほんとにたいへんなひとはこんなとこみてないとはおもうが
もとの街のすがたがはやくもどるよう祈ります
バングラデシュの洪水や
クリスチャンシティというところで発生した水銀中毒いこーる水俣病や
インドのボパールで発生した集団ガス中毒や
あれほど危険を指摘されながら発生した「もんじゅ」のナトリウム火災は
それぞれたしかに文明におけるきぼうとぜつぼうのディアレクティクだ
ディアレクティクの意味がわからない人は
玲はる名くんに訊くように
雨上がりにかかる虹の意味がわからない人は
荻原裕幸に訊くように
三木清は
敗北とは自分で自分をあきらめることだといい
吉本隆明は
ほんとうに敗北したら、そこからは、十年かかるという
よくわかる
よくわかるシリーズである
<ぜつぼう>というのは<孤独>や<不幸>とはおそらく別のものだ
御飯も食べられればインターネットにもつなげられて
なにが絶望かともおもうが
それでも
この国でなぜか触れるときにネガティブにおちいりやすい「ヒューマニズム」や
ある運動が組織化されてゆくときにレイプのように侵入してくる「選挙協力」やら
別にそれらだけではなく
妄想と自由の間で
エロティシズムとみずからの夜の間で
それぞれのひとはそれぞれの<ぜつぼう>と向き合わねばならないのだと
ぼくは思います
ということであしたもいきてゆきます
夜明けだ

■2000/09/14 (木) ドラクエ7スタート

◇ひがしおちゃんにやられたー!
 ということで時間が今日はあると思ったら、もう1時です。
 うーんこれからこんな日々が続くのかー。

◇ドラクエ7を買ってきた。きねこさんも買ったが、寝たようだ。
 とりあえずオープニングだけ見る。ふむふむ。名前を「ヤン」にする。
 短いからこれが好きなのだ。ちょこっとだけすすめて、寝て起きると
 アミット漁の日。で止める。セーブ・・・ってメモリーカードいっぱいじゃないのか?
 どっちにせよ、まだセーブ出来ないような。とりあえずそのまま電源落とす。
 すまねー。

◇なんとなく岡井の昔の歌が読みたくなって全歌集の1をかばんに入れてバスの
 中で開いていた。通勤中ね。『斉唱』の「冬の花束」を読み、しんとなる。

 濡れし眼を見交わして佇(た)つ少女らに励まし手渡しゆくマーガレットの苗

 風のなかから汝(な)が弾(ひ)く聖夜の譜を聞けり告げぬまま問わぬままに別れん

 ことごとく臓器とられし兎よりなおいくばくの血を抜きてゆく

 学生服着て砲組みし一年が常に吾らを異(こと)ならしめん

                  岡井隆全歌集(1)より

 うーん。バスの中で読むともっといい歌に思えたのにな。

◇昨日届いた封書

 加藤郁乎さんの古希と『俳句集成』出版を祝う会 案内

 平成12年10月13日(金) 午後7時〜午後8時半

 ふーん。沖積から全句集が出るんだ。・・・・・売れるのかな。

◇今日届いた葉書

 「未定」句会案内。

◇塩谷さんの朗読CD企画に参加することにした。
 なんとなく。

 ということで。1:47 00/09/14

■2000/09/15 (金) お休み

◇というコマに止まったので一回お休みします。
 お休み。9:03 00/09/15

■2000/09/16 (土) 虹とおなじもの

◇定例チャット4回目。出席は

荻原裕幸
特殊歌人
ろむこ
田中啓子
田中庸介
なかはら
テーラー
きねこ
ただ
まさおか

ということですな。メモとってるわけでもないんで抜けがあったらごめんなさい。

印象にのこったことば

はきょうは特になし。

◇懸案。あのチャットページは、「私が管理」云々と書いているが、それはなんかトラブル
 があったときの責任の問題からであって、別に私が中心になって押し進めたいわけではな
 い。ということで、来週か来月か、何人かの方に「ホスト役」をお願いして、私は参加し
 ないという形で、2.3回すすめてみたい。もちろんお願いしたい人が引き受けてくれれば
 の話だが。お願いするのは一度も参加したことはない人ね。

◇「四月の魚」はついに版元が品切れだそうで。ついにこの日が来たというか。9年くらい
 前に50数冊版元在庫があったので、この期間にようやくそれだけ売れたということであ
 る。手元にあった分は数えてないのでよくわからない。それなりにうれしい。
◇昨日買った本
*「デュエリストジャパン」vol4  100円
  マジック・ザ・ギャザリングの雑誌。特にやらないが興味として。
*「SFマガジン」1992〜1993年 6冊  300円
  寮三千子の「ノスタルギガンテス」なんかの書評があったりする。
*「はみだしっこ9」三原順       30円
*「蛇を踏む」川上弘美         200円
*「吉本ばななインタビュー集」     200円
  ポール・オースター、ぎぼ愛子、町田町蔵、原マスミ。
  レイアウトがかっこよいが読みにくい。バカレイアウト。
*「ウインドウズ100%」         800円
  アイドルコラージュがちょっと前になくなって、インターネットもろみえ
  画像にモザイクかけたのの収録もなくなった。
  今号のおすすめフリーソフトは、
  ☆「たれまくメールver1.1」
    ・任意の文字フォントをそのままアスキーアートにしてくれる。
     こんなの。(ちょっと下の。とかけずりました)

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◇「たれまくメール」のソフトは、
http://www.vector.co.jp/vpack/browse/person/an013699.html
からダウンロード出来る。あ、ウインのみね、たぶん。
石井由紀夫 prince@fairy.to さん作。

  ☆「Cat File ver1.60」
    ・いくつかのテキストファイルやHTMLをひとつのファイルに
     結合するソフト。下書きとかの整理に便利そう。

Mail: aile@kiwi.ne.jp
Web: http://www.kiwi.ne.jp/~aile/
からダウンロード出来る。

◇ひきつづき、岡井隆全歌集とか塚本邦雄全集とかを読む。

メソポタミア旅ゆくを夢みるまでに七月のわが涸れしはらわた
                     水銀伝説・塚本邦雄

春眠の弟の背に背をよせて夜空に鷹を放つ心あり
                     されど遊星・塚本邦雄

◇ますのさんとこの掲示板の加藤千恵ちゃんの歌について。
 昔の1986年ごろの短歌人の若い子の歌にこんなのがあった。

・ミルフルを夜の会議にもちこんだ 普通じゃないけどいたってまじめ
・しろい指に銀のマニキュアちょっと付けエリマキトカゲに変身だ!
                 (うろおぼえ・作者忘失・十代だったか)

 ミルフルというのは当時短歌人の編集をやっていた高瀬一志さんの会社の
健康飲料。歌は短歌人の全国大会にこの女の子が来ていて、そこでの夜のおしゃべり
の模様と思う。おもしろいとかそういうのではなくて、ものすごく自然に彼女は自分
の歌の読者を自分より上の世代に限定していると思う。あるいは指向している。それ
をいやらしいとはぼくは言いにくい。
 加藤さんの短歌は、読者をおそらく完全に自分の視線と同化させている。同化させ
ていながら、どこかに世代の限定化からの抜け道を作っている。しかしその抜け道が
オリジナルなものなのか、いわゆるマスメディアが繰り出した膨大な<若者文化マー
ケット>からの自我への侵入、汚染からなのかはよくわからない。わからない分だけ、
あやうい。溌剌としたリズムや語の選択感はあざやか。

◇加藤千恵:作「ドアの向こう」より

・「殺人の計画なんて後にしてサザエさんでも一緒に見よう」

・泣きそうになるのは誰のせいでもなく時おり強い風が吹くから

・大丈夫タイムマシンがなくってもあの日のことは忘れないから

・泣くくらい好きだからって泣きそうに好かれるわけじゃなかったんだわ

・最大の願いは自分で叶えるからドラえもんにも相談しない

・永遠に醒めない夢はそれはもう夢ではなくてべつの何かだ

 でもさ。歌壇っぽくない歌って結局サブカルっぽくしかならないんじゃないか
とはおもうんだよね。それはぼくはほんとは好きではないのです。水原紫苑の歌が、
結局これって<文化>じゃないの、と思えてならないようにさ。
 ちょっと歌壇っぽい歌というのはこんなのね。

初めての「学生運動」(こーいうのいっぺんやってみたかったんだ)
                 吉田優子・短歌朝日岡井隆選歌欄より

タヒチ語の余韻が残る体内を中和してゆく五目汁そば
                 宮崎あいり(中学生)・同上より

 別にこっちのほうが千恵ちゃんの歌よりおもしろいとは思わないけど。でもさ歌と
いうのは長く読んでると、歌のおもしろさに対する感覚は麻痺していくと思うのね。
で何が残るかというと、その歌の「匂い」に対する感覚だけが残るように思う。
 今短歌人の西王燦さんが、連句の捌きをやっていて、それは窪田薫という人の影響
があるんだけど、窪田さんの連句の捌きというのはいわゆる「匂い付け」の特化した
ものだったようにぼくは思う。
 歌の読者のかなりの部分は眼が不自由で耳も不自由なのだと思う。
 いまの朗読というのはそのあたりとも関係あるのでは。12:17 00/09/16

■2000/09/17 (日) 誰かが風の中で

◇朝からモーニングを近所の喫茶店で。
 少しぼーっとしながらいくつかの新聞や雑誌などから拾い読む。

 朝日新聞:水泳の田島寧子の記事より

 「彼女の話を取材エリアで聞きながら、不思議な感覚にとらわれていた。メモに
  記された文字と、彼女がまとう空気の感覚が一致しないのだ。悔しさを、これ
  ほど明るい表情で語れるものなのか。」

 SFマガジン1993/8 尾之上俊彦のアメコミのコラム

 「これだけマンガを読むにもかかわらず、日本人は他国のマンガ文化を恐ろしい
  ほど知らない。」

 同上 香山リカのメディアのコラム

 「テレビが人を狡猾にしたり歪めたりするのではなく。逆に人を純化にし、まっ
  すぐにする、という事実を目の前にし、私は心霊治療以上のショックを受けて
  しまいました。」

◇三日も休みで暑いと、なんだかみんな夢のようである。

◇昨日いただいた本
 *歌集「OVER DRIVE」向井ちはる
  またまたF原R一郎さんからいただいてしまった。
  ありがとうございます、F原さん。
  めっちゃ読みにくいレイアウトと、直線的な印象の歌。
  上記の香山リカでいえば「アートも含めたサブカルが人に目的を与え、純化し
  まっすぐにする」という感じ。それ事態は否定しないけど、あんまり私にはど
  うでもいいような世界ではある。

◇昨日「そごう奈良書籍売場」で買わなかった本
 *「キリンヤガ」マイク・レズニック ハヤカワ文庫
  デパートや百貨店の書籍売場というのはなぜか新刊の入り方が普通の本屋と違
  って、え、こんな本が、というのが、ベストセルと並んでいるのがおかしい。
  この本は新刊でもないけれど、長期間にわたって書き付けられた連作短編で、
  そのどれもが驚くほどの数のヒューゴー賞ネビュラ賞ローカス賞などを受賞
  したり候補になったりしている。あとがきにこの辺はくわしい。これだけでも
  おもしろい。

◇ *ムック(カタログ)「白洲正子の世界」
  どこぞで白洲正子の遺品展がひらかれてるようで、どうもそのカタログみたい。
  わたしは骨董趣味もかくれ里苦界行趣味もないが、白洲正子の生き方には、な
  んていうの、教養が骨身にしみてなにが悪い、みたいな感覚を持ちますね。別に
  浅羽通明の本じゃないけど、「教養」というもののなかにはなんていうのか、
  ある壮絶な「悪を最大限にはらんだ善」のようなものがあると思う。それは「
  幸福」と「不幸」という二分法を否定してしまうんだよね、たぶん。私がもりま
  りこさんや向井ちはるさんにあんまりひかれないのは、彼女たちにあるのは幸不
  幸だろうと思うからね。白洲正子の素面の能舞の写真がのっていて、これははっ
  とするほどきれい。所詮お金で買えるカタログでしかこれはないけれど、いかに
  生きていくのかのはるかなるダイアローグに、それなりに栞くらいに使うのには
  いい本かも知れない。

 *幼児虐待に関する本二冊
  一冊は幼児虐待のケースを写真入りで解説。
  医者とかが見逃さないように、ということで、虐待の症例を解説。
  虐待された幼児の死体で、火傷が直線的な場合は、人為的に熱湯タオルとかでつ
  けられたもので、あやまってお湯をかけたりしたらこうはならない。と書いて、
  その写真。ぐ。このように脳のあちこちに出血がある場合はあきらかに殴打であ
  て、このくらいの幼児では自分でころんでもこのように深い傷はつかない。と書
  いて頭部を開いた幼児の写真。ぐぐ。性的な虐待を受けた女児の性器の外見は、
  このようにひらききって。と書いて、ほんとにその外陰部の写真。ぐぐぐ。と
  いうような本があるそごうはやっぱりラディカル。ま、全部モノクロだけどね。
  もう一冊は、子供はどこで犯罪に会うか、というテーマで、公園とか駐車場とか
  の「死角」でいかに子供が被害にあってるかを、その現場のシチュエーションから
  研究、そして都市計画やマンション建設に警鐘を与える。現場の地図と被害の
  聞き取りがリアルで、すごい。
 
 *今年の群像新人賞の受賞作
  単行本化。のっけから「労働」に関してぐわーとした記述がある。
  ちょっと読み耽る。途中寺山の短歌の引用があってちょっとだれる。
  読みにくそうだが、ひよっとしてヒット作?

 *長田宏が選ぶ7冊の絵本 のうちの一冊「白バラの少女」(うろおぼえ)
  ナチスドイツ。収容所。時代の、少女の献身と散華を書いた、絵本。
  しずかな噴水のようにうつくしかった。

◇マスノ掲示板に早坂類さんが登場。
 で「天晴」はどうするんだろう?

 ということで。11:59 00/09/17

■2000/09/18 (月) 三日おくれの孤独

◇右足が急に肉離れになったみたいで、痛くて立てない。
 ので一日仕事を休む。お休み。

◇「さるさる読書日記ML」のメンバー表を仕上げる。
 26人参加で自己紹介提出者が20人。うーんまあそんなもんでは。
 一冊の本を決めてみんなで感想を言い合うのはどうか、と若い子から提案。
 うーん、まあそんなところからかしら。わりとおとなしめのメールの
 やりとりではあるが。別にとんでもない人が2.3人いて、一ヶ月くらいで
 むちゃくちゃになって終わるとかでもいいような気もするんだがー。キリンヤガ。

◇今日読んだ本
*林真理子『白蓮れんれん』
 柳原白蓮の恋愛事件期を中心にその半生を描いた小説。
 どうにも評価がしにくく感じるのは、そいで柳原白蓮を書いてどうなの、と思う
 からか。とはいえ、当時の感覚で書かれた恋文の文章は、陶酔と熱と通俗をおびて
 暑苦しい人生と恋慕の情を展開させてゆく。読んでいくうちに「心の花」という結社
 の底のほうにある属性みたいなものに少しだけ触れる気がする。

ぽっぽ日記というぽっぽさんこと
 水須ゆき子さんの日記に@ニフティの短歌フォーラムの話が書いてあって、おもしろい。
 あと、ホームページというのは優れた短歌の紹介だけでも充分人をひきつけるのだ、と
 いうことがあるようで、そこも興味深い。自分のペースで、続けていただければと思う。
 私はなんとなく、ああいう歌集別の引用って出来なくって、すぐにこうこうこうとか他の
 ものと並べてしまうんだよね。それはこのオリクチ日記をわかりにくいものにはしてる
 ような。

◇天象掲示板に田中槐さんの書き込み。田中さんのページもまた独自のコミュニティみ
 たいなのを作ってる気が私はする。

◇モーニングを食べながら前半だけから選んだ歌集『個人的な生活』の森本平の歌

・近所の子供の弾いてるピアノのおけいこがどうしてこんなに寒いんだろう
・たわ言を歌集一冊並べたら人生の比喩くらいにはなる
・少年の日の恋のごと短絡に今夜女性の性器が見たい

 藤原龍一郎は「死」がテーマだというが、私には一種の優越感がすべてのテーマの
ようにしか思えない。
 ちなみにモーニングは近所の「リンガリンガ」というシナモントーストのうまい
喫茶店。最近なんかお気に入り。
 あとグリコの「焼きバナナ」というコンビニで売ってる四角い箱入りのお菓子。
 これも食感がふわふわしててお気に入り。ということで。23:31 00/09/18

■2000/09/19 (火) 電撃プレイステーションの歌(1)

1)

あーやっぱり終電になると 寂しい感じで

落ちる照明 今日もお疲れさま

あーそれでもいいかと結構あきらめる

自分がとても悔しいです

理不尽な暴力とか曖昧な説明とか

傷つけられることが たくさんありすぎる

ずーーーっと 考える 笑いながら ゲームしながら

君の夢を叶えるぼくが 明日になったらやらなきゃいけないこと

ずーーーっと 考える 歌いながら キスしながら

どんなセリフを言えばそれで 本当の気持ちが伝わるのでしょう

かなりがんばったって自分でわかるときは

ちょっと休んでも 誰も責めやしないから

2)

あーどんなに辛くなっても愚痴もいわないで

我慢してます ニコニコしながら

あードキドキする気持ちをゲームで感じる

コトが多いのはそれはそれでいいんだけど

理不尽な暴力とか曖昧な説明とか

傷つけられることが たくさんありすぎる

ずーーーっと 考える 笑いながら ゲームしながら

君の夢を叶えるぼくが 明日になったらやらなきゃいけないこと

ずーーーっと 考える 歌いながら キスしながら

どんなセリフを言えばそれで 本当の気持ちが伝わるのでしょう

かなりがんばったって自分でわかるときは

ちょっと休んでも 誰も責めやしないから

■2000/09/19 (火) 電撃プレイステーションの歌(2)

1)

人のいいなりはもういやだなっと ある朝なんとなくそう思った

自分の知ってることだけじゃきっと 

最も正しい選択は不可能 かも しれないね

ギリギリシビアなお話なんて したことも見たこともないわけで

夜中にゲームに熱中な日々に

リアルな明日は微笑まない かも しれないね

だけど深夜のコンビニへ 買い物にいくときの星空は

どんなことにも負けないように レベルアップしろとぼくに叫ぶ

甘い世の中勘違い人生設計の幕開けです

どんなことにも負けないつもり

あのとき見た星に誓う

2)

裏切られたりがすごくこわくて みんなの仲間になってみる

薄笑いと陰口と曖昧な夢

ほんとの自分が消えていく かも しれないね

だけど深夜のコンビニへ 買い物にいくときの星空は

どんなことにも負けないように レベルアップしろとぼくに叫ぶ

甘い世の中勘違い人生設計の幕開けです

どんなことにも負けないつもり

あのとき見た星に誓う

21:53 00/09/19

■2000/09/20 (水) エキスパンドブック句集『ムーン・プール』

◇ホームページ、「天象俳句館」を更新した。
 五賀祐子さんに作っていただいていた、エキスパンドブック版句集
 『ムーン・プール』が出来上がったので、アップしてダウンロード
 用のページも作った。

http://www3.justnet.ne.jp/~masa-0606/etc.htm

 から落とせるので、ぜひ一読していただきたい。
 感想等、メールや掲示板上で、いただければとてもうれしい。
 1:29 00/09/20

■2000/09/20 (水) 折口信夫の音楽室

◇朝、天象の掲示板をみたら、藤原さんが「電撃プレイステーションの歌」に
 ひかれた、ということを書いていた。実はあれはほんとに「電撃PSの歌」
 であってですね、体験版とかを収録したCDROMに毎回入ってるテーマ
 ソングの出来のいいものだったのですよ。ということで、mp3はファイル
 サイズが大きいので、(サイズが小さいと言われるWMAもたいして違いは
 ないですね)リアルオーディオファイルにしてみました。
 折口信夫の音楽室からどうぞ。
 いやストリーミング配信が出来るはずなんですけどね。うまくいかなかっ
 たんですよ。ちょい著作権は違反なのでここからしかリンクしません。
 くり返し聞きたい方は、右クリックして「対象をファイルに保存」で
 落としてくださいね。

◇句集の反応、はやばやといただいたり、日記で紹介していただいたりして
 感謝です。えーと。なかはらさんの日記で「現代川柳の精鋭たち」に関して
 反応があまりないというのにちょっとびびる。それはいくらなんでも
 まずいだろうに。13:37 00/09/2

■2000/09/22 (金) 吟 行

◇昨日だかおとついだか買った本
*月刊「アスキー」 10月号
 2ちゃんねるの開発者(というのかな)の西村さん。Becky!の作者の乗松さん。
 などなど。あと青空文庫。この号ではないが、山頭火の「草木塔」のエキスブック
 があって、これはいいのだが、なぜか表紙の題のフォントの一番上がちょっと
 切れる。これってバグ?
 大森望がオンライン書店について書いていて、確かにもう戦国時代ですね。
http://www.jp.bol.com/
 ↑はBOLのオンラインブックストアんだけど、大森望も書いてるように、
 在庫切れの商品の一覧というのが出来ます。サーチの結果の一番下のボタンを押すのね。
 岡井隆でサーチかけると、えー、「ウランと白鳥」も在庫切れ(笑)。
 「ヴォツエク/海と陸」も「岡井隆コレクション」も全部品切れ。「全歌集」も。
 ふーん。岡井隆ブックフェアなんて夢のまた夢だなあ。
 なんかまぼろしの歌集ばかりふえてゆくような。

ぽっぽさんの日記が、いまのところ唯一
 まとまった句集「ムーン・プール」の感想を書いてくれてます。ありがとうございます。
 わたしは「汗臭く」ない句集、というのがなんとなく腑に落ちた。
 飯島晴子の、追悼号で、飯島さんは、佐渡とかそういうところへ一人で出かけては
 俳句を作って、「わたしの俳句はあまり山とか高いとこにはむいてなくて、なだらかな
 とこで出来る」とかなんとかいうのが書いてあった。こういう地勢論的なものいいは
 ほかの人ではきいたことがない。わたしは吟行は嫌いではない。ちょびっと「花曜」に
 入っていたときに出た奈良句会というのに出たが、これはオール吟行句会であった。

 いさぎよくみずはこころに落ちるかな   豊   (桃が野の滝)

 むこうから家が歩いて来る冬だ      豊   (民族博物館)

 ふゆぞらはふとしろながすくじらかな   豊   (同   上)

 あと名前忘れたけど達者な句を作られる女性に、

 朧梅や切腹の間にひとの声       (今西書院に切腹の間という部屋が)

 というのがあったりした。別に吟行も伝統俳句も全然嫌いではないが、なにせ
 集まる人が高齢というのがねえ。それがちょっとしんどい。2:00 00/09/22

■2000/09/23 (土) ラスト・ワルツ

◇チャット4回目。出席。

枡野浩一
なかはら
とおりすがり
ただ
きねこ(PHS)
あら川
田中庸介
清水鱗三
田中啓子
ごが
まさおか

印象に残ったことば

はっぴばーすでーつーゆー

今日9月23日は枡野浩一さんのヴィラス・デイ、いわゆるひとつのお誕生日である。
はっぴーばーすでーつーこーいちますの。あなたが生まれた日が、あなたがうまれて
よかったとみんなが思う日になっていった、32年間に、こころをこめて乾杯します。
まあ嫌ってるひともいるけれど、それは世の中というものだからしかたないですな。
あと五賀さんは、石井辰彦『現代詩としての短歌』のシンポというかパネルというかに
参加しての帰宅後のチャット参加。参加人数は35人とかいってて、部屋がせまかった
からとかいってたがあのパネルのメンバーからはちょっと少ないような。まあ金曜6:30
スタートというのも人を限定するが。ちなみにこんなのね。

<<連続公開ミニシンポジウム1>>
『現代詩としての短歌』をテクストに現代短歌の諸問題を考える

第1回 9月22日(金)18:30〜20:30
現代短歌における<韻律>の問題とその周辺
ゲスト 高橋睦郎
パネラー 岡井隆、石井辰彦、荻原裕幸、沖ななも、月岡道晴(敬称略)
***会場 中野サンプラザ研修室3
***会費 2000円

で、これは三回開かれて、次が11月だとか。
ここで知って、いってみたいひとは私にメールくだされば、関係者に転送します。
早起きの関係者さんに(^^)。

ついでに今日のイベントは、

----------------------------------------------------
  秋の短歌王国名古屋 ☆「岡井隆現代短歌懇話会」
----------------------------------------------------

日時 2000年9月23日(土) 13時〜17時

会場 ウイル愛知 (名古屋市東区上堅杉町1番地)

会費 2500円

内容 岡井先生の講話 参加者の短歌批評

というのをやってます。ひょっとしてこっちのほうが人数多いんでは?
岡井さんは昨日東京今日名古屋東奔西走ですな。荻原裕幸もいっしょかな。
でも岡井さんの「短歌と日本人」の打ち合わせの日録みたいなものも
東奔西走どころではないくらいだった。

明日は関西かばんの会です。
3連チャンでみんな出たりしたらおもしろかったかも。

◇ついでですから今後の予定でわかってるもの。

::::::::::::::::::::::::::::

  ■かばん200号記念イベント■
   〜かばん200・(仮称)〜
 
 日時 2000年11月12日(日曜日) 午後3時〜6時(予定)
 場所 東京都・西荻WENZスタジオ
http://www.wenzstudio.com/
    中央線西荻窪駅より徒歩50秒
 内容 会員によるトークショー 
    および詩や短歌の朗読等のパフォーマンス
    歌集やバックナンバーの販売
 ゲスト 奥村晃作氏(歌人) 高原英理氏(評論家)
 入場料 一般1000円 /会員は3000円?
 
::::::::::::::::::::::::::::

加藤郁乎俳句墨書展

10月9日〜14日 ギャラリー悠(神田神保町)



加藤郁乎さんの古希と『俳句集成』出版を祝う会

10月13日(金)  7:00〜8:30 *会費一万円(!)



研生英午俳句短冊展

10月16日(月)〜21日(土) ギャラリー悠

私の知見ではこんなとこ。歌集の出版記念会とかはわたしのとこへは
ほとんどなんにも来ないので全然知りません。川柳アンソロジーは
なにかするのかな? 記念会。

◇杵子さんの感想は、モバイルメルマガで展開。
 杵子と俳句さる→さるさる日記
 杵子と俳句T→TCUP掲示板
 杵子と俳句M→モバイルメルマガ(普通のメルマガより分量が小さい)

00003138s@merumo.ne.jp

 に空メールおくると配信される。ちなみに古いメーラーだとこの題なし本文なし
メールが送れないものがある! アウトルックは大丈夫。

 現在新規配信三通め。感想はまだこれからみたい。
 短歌が引用してあって、

きみが首にかけてる赤いホイッスル 誰にもみえない戦争もある
 歌集『四月の魚』より

これは歌集刊行当時、加藤治郎がいくつか感想手紙のなかでえらんでくれたものの
ひとつで印象的な歌。

◇昨日は昔の朗読テープをrmファイルにして音楽室においてやろうかと思ったが
 長いので、聞き返すだけにした。

 ラスト・ワルツ ワルシャワに今朝雪は降りつつあると聞くゲルニカの冬

 白い泉の両端に立ちいっせいに鳩飛び立たせたり 星の秋

 旗を持つ未来のぼくをそのままにして夏の都市ほろびるはやさ

 朗読「スワンソング」より

 このあたりも歌集に入れなかったので、なんか入れなかったということで後悔じゃなくて
 いつまでも自分にとって身を切るような感覚がある。でも歌としては欠陥が目立つよね。
 でも「ラスト・ワルツ」とか「三つかぞえろ」とかこういう初句切れってときどき身を切るよなあ。
 とか思いながら家にある人の歌集を拾い読む。うーんうちにはこれだけしか歌集がないのか。
 いやそんなになくもないが。うーん。

 イヤリングつまんで青い皿に置くちいさな音は完璧だった
         加藤治郎『昏睡のパラダイス』

 天文学の諸説によればマラルメは市役所の上のあの星だらう
         荻原裕幸『あるまじろん』

◇「狭い時間帯」よ。ぼくを呼ぶな(笑)。

◇あと

ひこうき雲みあげて「するの?」「しないの?」
                      SIN

という川柳作家のSINくんは佐佐木慎さんで「ラエティティア」に入ってた
そうです。そんなのいってくんなきゃわかんねーよ(笑)。10:30 00/09/23

■2000/09/23 (土) 満月さんの感想

◇ひきつづき、句集の反応。
表紙絵を書いてもらった満月さんの感想。

ぱんどらの玉手匣「短詩型批評・感想掲示板」
http://hpcgi1.nifty.com/PANDORA/yybbs/yybbs.cgi

満月さんお書き

>現代俳句というのは、かなり強引に言葉どうしを戦わせて、そこから新しいイメージを
>火花のように見せ合ってきたような部分があると私は思うんですが、

 あらためてこう書かれると、なんとなく違和感があるのはなぜだろう?
 さて金と銀は初読の読者にはどれくらいあれかなあ、「違う」ものとして受け取られる
のかなあ。普通の句集というのは「句」そのものを読めばそれでいいわけで、だいたい
現代ってみんな疲れてるから、せめて句を読むときぐらいは「疲れ」か開放されたいとは
思ってるとぼくはおもうのね。そういうなかで、ある意味では読者の俳句−短詩型詩歌の
読解のスキルをためすような形の句集というのは、しんどいかもとは思う。というか、
「ながめる」ところから先にいかないというか。紙メディアだったらやりにくい形だ。
 ただ、モニター上とはいえ、1頁1句組が実現されてて、その魅力はありますね。

 アフリカ象へ届けと黒板に線を引く  豊

 泳ぐとき背骨は愛し合っている    豊

 これらは、選されて、一句で組まれてはじめて生きた句になったように見える。
 でも「泳ぐとき」の句は、どこかの川柳雑誌にまったくおんなじかたちの句が
ありそうな気もする。

■2000/09/24 (日) カエルブンゲイ

◇今日買った本
*ないしょ。  720円
*ないしょ。  280円
*ないしょ。  100円

◇なんばヴィレッジバンガードでカエルブンゲイをはじめてゲット。
 えーとB3二枚裏表印刷? うらおもてやまねこ。それはいりおもてやまねこ。
 カエルブンゲイはいわゆるひとつの書評系フリーペーパー。元ゲーマーの私は
 わんぱくこぞうでくばってたこういうものを想起。編集はアライユキコ、執筆は
 枡野浩一、豊崎由美。(文筆ではこの二人以外は知らない)ほか飯田和敏、米光
 一成とかゲーム系。あとはほんとに知らない。あ、紹介者だが北尾トロは名前き
 いたことあり。

◇いぬいぬわんわん、という人が池田澄子さんの句集「ゆく船」を評している。

 <「おかあさーんと呼ぶおとうさん稲光」イデオンです。>とかこんなの。
 かっこいい。17音BBSで紹介しよう。あとコミックは噂高き再刊岡野玲子
 「コーリング」。羽生生純「恋の門」。後者は、コミックビーム特有の一種の
 メタオタクマンガ。ミュージックでは『眠れ、マッハバロン』を南澤大介という
 人が紹介。

◇ 「眠れ マッハバロン」

マッハバロン 眠れ 眠れ

お前が静かに 眠れる世の中が

平和で一番すばらしいとき

それを父さんも祈っているだろう

遠い世界で祈っているだろう

マッハバロン 眠れ 眠れ

お前の使命を 終わらせてあげたい

闘う機械で なくして あげたい

2:52 00/09/24

■2000/09/24 (日) 今日の岡井隆(^^;)と訂正

◇岡井隆さんの今日の会は80名出席とか。
 うーんいけばよかったかな?
 偶然ひらいた「現代百人一首」の水原紫苑のページに、
 平成短歌の非歴史的抒情、という語があって、ああそうだよな、と納得。
 で今日は、岡井さんは大阪。
 玲瓏のシンポで、私と塚本邦雄、みたいな題で話す模様。
 ききたいけどもう場所も時間もわからない(笑)。やれやれ。

◇おとついのミニシンポの人数は訂正。
 正確には45人らしい。

■2000/09/25 (月) つばくろのHTML

◇・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やっぱりいこう。

◇ということで関西かばんの歌会へいってきました。今日は5人。

◇帰り、紀伊国屋、かっぱ横丁の古書街をみた。
 しかし現在歌壇や総合誌で執筆してる人の歌集がここですらほとんど並んでないという
 のは、これでいいのかなあ。加藤京文堂に岡井隆「海への手紙」があって1万円。そう
 高くはないかもね、これ。結構大きな版型。あと宇多喜代子「つばくろの日々」2000円。
 井坂洋子「GIGI」3500円(うそ!)菅谷規矩雄の埴谷論があって1100円。
 いやー、でももうあんまし読まないしなー。菅谷の全集出ないかなあ。出ないかな(;_;)。
 思潮社はせめて岡井隆コレクションは版をかさねるべきでは? 何部すったんだろー。
 枡野浩一は歌集三冊で三万部と書いてあった。それはそれですごい。

◇お前らわかいもんには
 いくらいっても信じられんかもしれんが・・・・・

 あれは70年代の終わり頃
 SF専門誌は4誌を数え
 中間小説誌もSF作家が独占
 サンリオSF文庫に加え
 日本版スターログも創刊され
 東京唯一のシネラマ館では
 一年間3本のSF映画のロードショー公開だけで通した
 (「未知との遭遇」「スター・ウオーズ」「2001年宇宙の旅」)
 マンガはマンガで”ニューウエイブ”の台頭
 吾妻ひでおは日々SFしていた−
 そんな夢のような時代があったんじゃ・・・・

 (「SFマガジン1993/8月号」) とり・みき イラストより
 2:00 00/09/25

■2000/09/26 (火) 「銀桃」「幸福な女」

◇ひさしぶりに日記を抜かしました。
 というか、メールを優先したら書く時間がなくなったというだけの
 話です。ごめんね。

◇今日おくっていただいた本
*「銀桃」喜多昭夫第二歌集

どうしていまごろ送って来たかというと、この間足立尚計くんからメールが来て、
喜多昭夫が歌集を送りたいから住所プリーズといってたので、送信したからね。
歌数が512首(^_^;)。そりはつらい。カバーをはずすとなんだか中原道夫の句集
みたいですね。歌はえーと、

・夕闇を磁石のやうに引きつける旋回病にかかった犬だ
・「女って、子供を産んで年老いて死んでいくしかないのね、次郎」
・君といふ魚住まはせいつまでも僕はゆるやかな川でありたい
・海流のやうな男になりたくて学生帽を斜めに被る
・母と来て東寺の春に親しめり塔の歩みをただに目守(まも)りぬ

あのー、ちょっとよくわからない<部分>があるような。いや私の第二歌集もなんか
こんなになりそうであんまり出したくないんですが、なにかこう、口語というか会話
体というかが底の方で微妙なわざとらしさにぶつかってるみたいで、そこに既視感
が発生してるような。うーんこれはなんなのかなあ。ちなみに第一歌集は読んでない
んでくらべられないです。岡井隆をバカボンのパパにみたてた歌が、一時話題にな
りましたね。十数年前ですが。あと私信に私の歌集があったらほしいと書いてある
んですがあああ、去年の夏までだったらほいほい送ってあげたのにもうないんだよ
喜多くん。ごめんなー。一度だけ名古屋で話をしたけどもう顔なんておぼえてないや
ー。ごめんなー。◇おとつい(だと思う)ダウンロードした歌集
*「幸福な女」五賀祐子エキスパンドブック歌集

・水郷の堀水にごる街角のしずかな薬局に勤めたい
・浴槽にまたチョウザメがいるからお風呂はがまんしてちょうだい
・殺害の記録にぼくに残された骨を針金でつないでいると
・宣誓 わたしはきょうのあめのつぶぜんぶになってあなたをあらいます
・たましいの水は空からふりしきりそれとも知らずただぬれて美(い)し

句集を作っていただいた、五賀祐子さんのえーとエキスパンドブックでは
三作目の歌集かな? 1頁3首組で、44頁。五賀さんは。古典的な感性が
古典的な感性にあらがうときにどのようにあらがえるかについて、無意識
のうちに試しているように思える。本人はただ「いい歌」というか、自分の
価値観や美意識に耐える短歌を書きたいだけなのだと思うが、それが定型に
対する焦燥感として作品には定着されてゆく、という感がある。
でも五賀さんは短歌的な出発から、かなり「大人の言葉」をもってスタート
したので、発想や文体はちょっと「かばん」とかそういう雰囲気からは遠いんだよね。
それぞれの喩、もしくは喩の残酷さが、どうも歌自体の、歌自体を完成させようとする
韻律の強制力から少しずれた方向に飛び出そうとしている、これらの歌がどこか
ギクシャクしてみえるとしたら、そこに原因があるのではないか。
あとなんというか、ある程度破綻のない結婚生活をおくった女性の歌特有の安定感に
つつまれた違和感のようなものが見えますね。でもこれは深読みしすぎかも。

デリカシーとぶっきらぼうさを強引に接着したような歌風は五賀さんの特色では
あるだろうが、本人があまり満足してなさそうなのがこころもとないですかね。
下記からダウンロード出来ます。興味がある方はみてね。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~goga/Tanka/syu/DOWNL.html

◇穂村弘がホストをつとめるBBSが出来ました。
 特殊機能があっておもしろいです。パールかな?
 ポストのアイコンから手紙が出入りしてるのをみて
 ゲゲゲの鬼太郎を思い出したのは私だけ?
http://www.imagenet.co.jp/~ss/com/0521/syndicate.cgi
 藤原龍一郎さんの個人的な日録専門のウエブ日記も10月1日から稼働予定とか。
 たのしみ。23:37 00/09/26

■2000/09/28 (木) おーなり由子できみはいいのか?

◇今月の電話代が11898円。うちはマンションの関係で、実はテレホーダイが
 使えないのである。チャットのときは平均3時間〜4時間はつないでるからな。
 それでも普段も5千円弱なんだけど。

◇今日買った本
*「短歌研究」10月号  1000円

 ・藤原龍一郎さんの短歌が載ってると、そこだけなんか短歌雑誌と
  違うページのような気が、ちょっとする。

*「超20世紀」吉本隆明インタビュー 上下 3200円プラス税

 ・吉本の本がアスキーから出るっていうのが不思議。

◇えーと。「銀桃」の話を続けます。藤原さんに教えていただいたのですが、中の
 棲家というのは上村一夫の『同棲時代』をモチーフにしてるらしくって、いやあ
 それはわからなかったなあ。というか、2000年に刊行される歌集に20年以上も前の
 マンガをモチーフにするってどういうんだろう?
 
 『同棲時代』  海原千里・万里(ほんとは大信田礼子)

 二人はいつ  むお

 傷つけあってくらし とぅわぁん

 それが ふたりの 愛の かたちだと

 信じ とぅわぁん

 ま、それはそれとして、よんでてなんか「変」な感じがする歌集ですね。
 「思想的インポテンツ」とか言う語が出てくるかと思うと、ジャック・デリダ
 の「葉書」とか出てくるし、なんか急に「妻もの」とかも出てくるし。
 ある歌のうまさはあるんだけど、どうもそれが、なんか笑いに近いとこへ
 突出してるような。後半に、「光」というどうも岡井隆を意識的に模倣したような
 一連があって、なにかここが歌集のピークのような。

・口語とは時間をそつと包むもの平田オリザの芝居のやうに
・夜の蝉短く啼きぬこの頃はとても気になる前田夕暮
・踝にくれなゐの鞠来てとまる光は神の言葉のやうだ
・定型が消えてなくならないやうにフレキシブルな技術を使へ
                (以上「光」より)

 このちょっとした既視感、ちょっとした古さ、は、しかし、なんなのでしょう?

◇向井ちはる『OVER DRAIVE』をしっかり読む。
 うーん。

・自分でも処理の仕方が分からないそんな爆弾持ってていいのか
・底なしの絶望よりもその先に続く景色を無理してみたい

 ああ、この本ノンブルないんだよね。
 執筆当時は作者は29歳。歌集刊行時は30歳。

 うーん超ねむなので以下次回。ねみー。1:05 00/09/28

■2000/09/28 (木) ■かばん200号記念イベント■

 *******■かばん200号記念イベント■*******
       〜犬は吠えるがキャラバンは進む〜

     会員および「かばん」読者のみなさまへ
     
 かねてよりお知らせしておりました記念イベントは、
  以下のように決定いたしました。
  世紀末のかばんスペシャルな午後を、どうぞお楽しみください。

        イベントスタッフ一同
 飯田有子、千葉聡、杉山モナミ、中沢直人、西崎憲、入谷いずみ
 
 *******■ KABAN 200TH HAPPNING ■*******

 )日時 2000年11月12日(日曜日) 
     開場午後2時30分 開演午後3時(終演6時)

 )場所 東京都・西荻WENZスタジオ
  杉並区西荻北2-5-11ひかり平方ビルB1  電話03-3399-4558
(スタジオのhp http://www.wenzstudio.com/
◎電車でのアクセス
   JR新宿駅より中央線・総武線(14番線三鷹行)で15分 西荻窪駅下車
  (土日祝の中央線は西荻窪には停まりませんのでご注意ください)
  北口より徒歩1分
    /さくら銀行の手前右折・コンビニ「サンクス」二軒となり
   ※駐車場はありません。車でのご来場はご遠慮ください。 

 )コンテンツ
  第1部  朗読パフォーマンス 出演:かばん会員
  第2部  1)ゲストの奥村晃作氏(歌人)によるギターと短歌の朗読
       2)トークショー 
     奥村氏、高原英理氏(文芸評論家)を迎えて、東直子と穂村弘が
      くりひろげる短歌談義。
  第3部  朗読パフォーマンス
        出演:高原氏、かばん会員

   ほか、場内で「かばん」バックナンバーや会員の歌集・著書を販売。
   (ひみつのお楽しみプレゼント企画があるかも?!)
    
 )料金   かばん会員参加費 2500円  (一般入場者1000円)

   ●問い合わせ及び出席の連絡などは以下へ。
   (なるべく人数を確定したいので、お知らせくださると幸いです)
    千葉聡 kyutaro@tky.3web.ne.jp 

■2000/09/28 (木) 鳥と遊べば忘却は翼よな

◇いくつか雑誌と本を発送。

◇短歌研究10月号を読む。
 塚本邦雄の名歌36首選。おお岡井隆がはいってない。ていうか生者は除外した、
 と、解説した文に書いてある。葛原妙子は下記の一首。

千七百六十四年四月一日名馬「日蝕(イクリプス)」英吉利に生る
                            葛原妙子

 葛原妙子を塚本邦雄が丸一冊で評した、「百華百珠」で記憶した二首のうちの
 一首。ほかのひとはあんまりこの歌をとらないような。

◇現代短歌評論賞。
 森本平は毎年出してるのはえらい。
 川本千栄という人が、吉村実紀恵歌集『カウントダウン』を評している。
 この人の引用歌を抜き出しておく。

吉村実紀恵歌集『カウントダウン』より

・別人のようだね君が長髪を切ればそれだけ世間も変わる

・陽当たりのいいラウンジで弾いていた一オクターブ熱い時代を

・路地裏にギターつまびく青年よ生きる時代を間違えたのか

・平凡なOLだったアンコールに下着一枚で踊っていたのは

・奇抜メイク施して我らどこまでも挑発していた素顔ってやつを

・頭痛薬ちらばる畳 自分から折れねばならぬこと多くなり

・夕闇のベッドの下のしなびたるコンドーム いつの誰との恋か

・新しき水着のための剃毛にふさわしきかな六畳一間

 一番いいのは最後の歌ではないだろうか。しかし剃毛の歌が一番いい歌に
 なるような時代にほんとうにわれわれは生きているのだろうか。
 選評を途中で抜けた岡井隆は、この論と、高木完というひとの穂村弘論とかが、
 評論賞をもらうのがいいといっている。うなづける。◇この間のチャットで荻原裕幸に、「岡井も塚本もそのかがやきを失ったといって
 なかった?」ときかれて、そういえばそんなことも書いたかな、と答えた。別に
 韜晦するつもりではなかったが、どういう文脈で書いたかは、思い出せない。
 ただ、評論賞受賞の論文なんかよりも岡井隆の連載「近代日本人と短歌」の近過去
 を論じた部分、前衛短歌運動が、反米闘争のなぞりであれば、ざっとニューウエーブ
 までは、日米経済戦争の幻の勝利の短歌的反映であはなかったかというくだりのほうが
 はるかにスリリングである。たぶん、岡井さんにはその先もみえているのだろう。
 それこそ、枡野浩一もりまりこ向井ちはるなどの歌が、もし時代のどこかの部分を
 なぞっているのなら、どこをなぞっているのかを。

 子宮なき肉へ陰茎なきこころを接ぎ 夜には九夜 いずくに到る

 思想の戻り道にいでたれば針・張・晴の班猫の背に歌ぞしぐるる
           (岡井隆・時の峡間にて・申し訳ないちょっと表記曖昧)
 23:42 00/09/28

■2000/09/30 (土) 東京あかまんま

◇9月最終チャット。出席者。

えんじゅ
ふじわら
ただ
田中啓子
清水鱗造
きねこ
なかはら
田中庸介
かばん体液版
まさおか

ROM:こやまくん

こころにのこったことば

おんなのこばっかりでうらやましいんでしょ。

みなさんありがとうございました。
来月は曜日変えようかと思います。あと月二回にしようかと思います。
またトップページみてくださいー。

◇突然だけど、実は今日上京しますー。なんだいそれー。
 田村隆一の関連の現代詩のシンポがあるそうでそれにいきます。
 暇なんで(爆)。田中啓子さんと待ち合わせです。
 田中庸介さんも来られるそうですが、会えるかどうかは
 時の運でしょう。で日曜は朝十時から一時間だけしょうもない用事が
 あるんで土曜のうちに帰ります。ああいつもながらなんて非セッティングな
 移動なんでしょう。でもなんかこれからもこうみたいな気はする。
 あんまり深く考えないでおこう。

◇1993年に、『マルコム・エドワーズ・SF雑誌コレクション』が
 売りに出ていたらしい。これは、1964年から1986年につくられた
 英米圏のSF雑誌コレクションで、全部で201種。うち177種は完全(!)。
 ということで有名ファンジンもついて、5872冊。
 さて、いくらでしょう。
 正解は、日本円で6500万円。うーん。やっぱり高いかなあ。
 ちなみに、某ウエブ古書店に、「H氏賞受賞詩集完全収集」というのが
 あって価格をみたら、150万円(!)。
 これはなんとなくすごかった・・・・・・・3:20 00/09/30


 


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