| 永田耕衣主宰の「琴座」に文章や作品を書いていたのはそう 長い期間ではありません。入ってまもなく、「琴座」が月刊 から隔月刊になり、雑誌本体はかなり厚いものになってゆき ました。もともと永田耕衣という極めて個性の強い俳人の、 そのまた個性を大切にして高く評価していくという俳誌でし たから、大きく俳句や俳句の現在を追求してゆくという形に はなりませんでしたね。それでも振り返ってみると、90年 代前半の、短歌にも現代詩にも背を向けて、なおかつこれと いった自己改変もせぬまま、しゃにむにありったけの文化遺 産的言語をもとに、「俳句」について考えていた自分がここ にあるのは疑いようがないですね。このときですらもう若く なかったというのに、自己の立場よりも舌鋒を大切にするよ うな姿勢には苦笑せざるをえませんね。ではまたあとがきで |