ルベーグ空間
定義(
Lp空間)
測度空間X上の可測関数 f(x) が
を満たすとき f(x) はL
p(Ω)に入るという.ただし,1≦p<+∞ である.また,一般にf∈L
p(Ω) のノルムは
と定義される.
定義(
本質的有界)
測度空間X上の可測関数fに対し,あるr∈Rが存在して
|f(x)|<r (a.e. x∈X)
となるとき,fは
本質的に有界(essentially bounded)であるという.
定義(
L∞)
本質的に有界な関数の全体をL
∞と表す.このとき,f∈L
∞ノルムは

‖f‖
L∞=ess・sup|f|

と定義される.
定理(
ヘルダーの不等式)
1<p<∞ とする.q を q
-1=1−p
-1 によって定まる数であるとすると,
が成り立つ.これを
ヘルダーの不等式(Hoelder's inequality)という.
証明
まず,任意の a,b≧0 に対して,
ab≦p-1ap+q-1bq
が成り立つ.(証明は下に記す)また,‖u‖
Lp=0 または ‖v‖
Lq=0 のときは uv=0 より自明である.次に上の不等式において
a=|u(y)|/‖u‖Lp ,
b=|v(y)|/‖v‖Lq とおくと.
となり示される
命題(
ヤングの不等式)
a,b≧0 ,1<p<∞ ,p
-1+q
-1=1 としたとき,初等的な不等式

ab≦p
-1a
p+q
-1b
q

が成り立つ.これを
ヤングの不等式(Young's inequality)という.
証明
φ(a)=p-1ap+q-1bq−ab
とすると,a=b1/(p-1)のとき φ'(a)=0 となり,φ(b1/(p-1))=0 となるので φ(a)≧0 となる.また,等号は ap=bq のとき成り立ち,そのときに限る.
定理(
ミンコフスキーの不等式)
u,v∈L
p(Ω) のとき,u+v∈L
p となり,さらに,
1≦p≦∞ として

が成り立つ.この不等式を
ミンコフスキーの不等式(Minkowski inequality)という.
証明
まず,p=1 のときは命題は明らかに成立する.よって p>1 として考える.初等的な不等式

をもちいて,

|u(x)+v(x)|
p≦ 2
p-1(|u(x)|
p+|v(x)|
p)

が得られる.よって, u+v∈L
p(Ω) であることがわかる.さらに,

が成り立つ.ここで,右辺の各項にヘルダーの不等式を用いると

が得られる.ここから,ただちに命題の不等式が示される.