複素関数
■ 初等関数
複素関数論では最初に覚えておくべき公式として,以下のオイラーの公式がある
定義
(
オイラーの公式
) xを実数として,
i
を虚数単位(
i
2
=−1)とすると,指数関数は
e
ix
=cosx+
i
sinx
と定義できる.これを
オイラーの公式
という.
命題
z
1
=r
1
(cosθ
1
+isinθ
1
),z
2
=r
2
(cosθ
2
+isinθ
2
) としたとき,
となる.
証明
ぞれぞれ極形式に置き換えて計算すれば直ちに導かれる.
この命題の結果から,次の定理が得られる
定理
(
ド・モアブルの定理
) z=r(cosθ+isinθ) とすると,次の公式が成り立つ.
z
n
=
r
n
(cos
nθ +
i
sin
nθ) (nは整数)
これを
ド・モアブルの定理
(de Moivre)という.
証明
上の命題の最初の式を繰り返し用いればよい.
■ n乗根
定義
(
n乗根
) 複素数zに対して,
ω
n
=z
となる複素数ωをzのn乗根という.
命題
一般に複素数zはn個のn乗根をもつ.
証明
ω,zを複素数として,ω=ρ(cosφ+isinφ) は z=r(cosθ+isinθ) のn乗根であるとする.このとき極形式を用いて,
ρ
n
(cos nφ+isin nφ)=r(cosθ+isinθ)
であるので,
(1) ρ
n
=r
(2) nφ=θ+2mπ
となる.さて,(1)から,
ρ=r
1/n
が得られる.次に,(2)から,偏角の主値に注意して,
が得られる.よって示された.
定義
(
複素関数
) 複素変数 z=x+iy に対して複素数 w=u+iv を対応させるものとして
複素関数
(complex function)
w=u+iv=f(x)
が定義される.