複素数

定義(複素数) x,y を実数,i虚数単位(imaginary unit)(i2=−1)とする.このとき,
z=x+iy
で表される数 z を複素数(complex numbers)という.さらに,x を z の実部(real part), y を z の虚部(imaginary part)といい,それぞれ Re(z),Im(z) などと書く.
Im(z)=0
のとき,z は実数 Re(z) と同じものであるとみなし,
Re(z)=0
のとき,z は純虚数(purely imaginary number)という.また実数以外複素数を単に虚数(imaginary number)という.また複素数全体の集合をCで表す.
定義(絶対値) z=x+iy に対して,
を複素数zの絶対値(modulus of a complex number)という.
定義(複素共役) z=x+iy に対して,z*x−iy をzの共役複素数(conjugate complex number),または複素共役(complex conjugate)という.
命題 複素数zに対してその複素共役をz*であらわす.上の定義から,共役複素数について次の式が成り立つ.

  (1)z+z*=2Re(z) , z−z*2iIm(z)
  (2)(z*)*=z
  (3)|z|=|z*| , z・z*=|z|2
  (4)(z1±z2)*z1*±z2*
  (5)(z1z2)*z1z2
  (6)
  (7)|z1z2|=|z1||z1|
  (8)
  (9)||z1|−|z2||≦|z1±z2|≦|z1|+|z2| (三角不等式)
証明 定義から z=x+iy などとおいて実際に計算すれば簡単に導出できる.証明おしまい

命題 2つの複素数α,βに対して不等式
が成り立つ.
証明 |αβ|=|α|・|β| なので相加平均・相乗平均の公式そのものである.