かかし

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帰り道にはいろんなモノに出会う。
   
冬の寒い日の事。
私は田んぼ道を自転車で帰るのだが、その街灯のない道を「その人」があるいていた。
ジャージのようなものを着ていた、細い人。
細いっていうか、木みたい。
その細さはあきらかに人の細さ以上のもの。
なんて言うのか・・・、かかし?
そんな細さの人。
大体、着ている物もおかしい。
この寒いのにジャージっていうか、パジャマっていうか、そういう薄物一枚。
いくら寒さに強い人だとしても、この夜遅くにそんな格好でドコに行くというのだろう?
何もない、この道を何の目的で歩いているのだろう?
そんな事を考えながらその「人」に近づいた時だった。
その人の顔が遠くの街灯の光で一瞬光った。
その人は、プラスチックの顔をしていた。
お面なのか?
つるりとした質感のプラスチック様のお面?
つるりとした、目も口も鼻もない顔と一瞬目が合った様な気がする。
細い、細いその人の身体は不自然に歩いていて、とても振り返る事ができなかった。
振り返ったすぐそばに顔がありそうで・・・。
今も思い出すだけで恐い。
その人がなんだったのか、なぜそんな格好だったのかは知らない。
そもそも夜中に歩くにはあまりにも薄着で、不思議だった。
そして、本能的に恐ろしい。
恐かった。
  

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