もう二週間も前の3月23日の話しです。
なので季節はずれもいいところ、カンの冷めた洒と同じで間が抜けた感をぬぐい去ることができないっていうのを
ご容赦下さい。以下

そのときは
山北駅を降りたら商店街を北に進み、途中から線路脇の道に入る。
その時、蕾は膨らんだが花は まだだった。
通りを歩いている人もいなかった。
夜桜ライトアップ用の照明器が木々の間に立ち、そればっかり目立って寒々しい気がした。
朝だから人も少なく寒くて当然だろう。
帰り道は線路脇の道を駅に歩いた。
線路の土手に咲く菜の花の黄色が軽やかに目に映る。
花は僅かな数だが確かに開いていた。
一部咲きってとこかな
そして開花を早々に知ったか、たくさんの人が散策していた。
来週の週末には数え切れない程多くの人で溢れるに違いない。
夜間照明も今夜から早々に灯されるのだろう。
厚木でも花が開いていた。
谷峨ではどうだろう。二日三日くらい後には咲くだろう。
以上、すべて先々週の事である。
以下はその時の沢歩きについてです。
駅を出て246沿いを歩く。
走るさるトラックが呼び寄せる風に 「春は名のみの風の寒さよ」 と感じたが、日が登る数時間後にはポカポカと暖かくなるだろう。
道標に従って洒水の滝のある滝沢川に入る。農産物直売所の横に工事中に付き、”滝の下からの観瀑は出来ません”という趣旨の立看板が立っていた。二年程前に江ノ島〜小田原経由で自転車を転がして見に来たときには、滝壺直下への前進には禁止されていたが、手前の茶屋のあたりまではは自由に入れたのだが、その時より更に近傍からの観瀑が出来ないほどに危険な状態になって全面禁止に強化されたようだ。人の入らなくなった茶屋は外見上は廃屋に見える。その茶屋の手前の右岸に落石防止工事のためのブル道がつけられ、100m程先の終点付近では護岸工事が行われているのだが、今日は休日のためか作業が始まる雰囲気はなかった。
F1の上に至る道がゼフィル氏のF2、F3観望記録から付近にあるらしいのだが、その取り付きがどの付近なのかさっぱり検討がつかなかったので、護岸工事路の終点あたりから適当に斜面を登り始める。(帰路 仮設展望台の少し奥に滝の方向に向かう良い道があったので、おそらくあれが入り口なのかなと想像)
そうすると、それらしき踏み跡が竹と雑木の疎林の中に見えるのだ。所々に境界を示す黄色のペグも埋もれている。
洒水の滝 旧観望台付近から
よし、大丈夫 楽勝と、
その踏み跡を追いかけ登るのだが、実際は易しい道ではなかった。急斜面の中は不安定な石が多く、疎林の中の立木も枯れ木のオンパレードだから、決して安心して頼って登れるわけではない。まして、下に観光客のいる確率も高いから、いつものように気軽に落石を起こすなんてのは、軽々でも重々であったとしても許されることではない。ここは自分にも他人に対しても慎重に行動する必要がある地形なのだ。それでも滝口の高さと同じくらいの位置までは何とか登れた。
巻き道は不安定な砂と石がミックスした急斜面
しかし、このルート選択は良くなかった。途中に古い麻ロープ(φ16mm位)が10m程あったり、確かに黄色のペグも数本はあったが、それは、道を示すと言うより
「俺の家の地所はここまで」
という地主様の地所に対する執念を示すかのように思われるほど難しい場所に埋められていて、普通は境界杭付近には道があるという常識とは明らかに違うものだった。
落ち口とほぼ同じ高さ、水平距離で残り50m程の位置に達してから、しかし、ここから落ち口方向には進むのは露岩があったり、急傾斜に阻まれ危険なため、どちらかというと徐々に離される方向に進まざるを得なかった。そんなだから小尾根の上に乗って、確かな作業道に出たときにはホッとした。この作業道の入り口はどこにあるのだろう。
F2落ち口(ゴルジュの中)を上流側からながめる
さて作業道は小尾根を沢に向かってなだらかに降る。道は僅かに上流側に向かうのだが、直下に滝の音が聞こえてくるので、道を外れて下降しようと試みたが奈落につながるような急斜面に足がびびりって、どうしても下降できず、ついつい作業道方向にトラバースしていくのでF1の落ち口からは徐々に離れていくのが感じられる。軌道修正を二回ほど試みたが、急斜面に怯えた足は言うことを聞いてくれず、F1の落ち口を見るどころか、F2は滝音もチラッと聞いただけの姿を全く見ることさえもかなわず、F2の上の小滝の上で沢に戻った。そこは作業道が沢に至る地点でもある。苦労して結局は作業道の上しか歩けなかったことになる。
そこから流れに沿って下降しF2の落ち口まで行こうとしたが、行き手の小滝の下にある釜の水深が腰が埋まるほどの深さに見えたので諦めた。
その深み、たった二歩分だけなんだけど、今日は水に濡れるのが煩わしい気分だったんだろう。
でも、確保用ロープがあるわけではないので危ない所は無理をしないのが一番だ。しょうが無い。
F2から上流側には小滝がいくつも(釜は思いの外に広く深い)
滝の上流はナメに小滝が続く。滝はいずれも小さいが、小さい割に釜は大きく深く、直近を登れる手がかりが少なく、危ういバランスを強いられる。へつりを始めると手がかりにした草々の根っ子が剥がれるし、手にした大きな岩が剥がれて危うく釜に落下しかかったり、あるいは泥砂のシャワーを全身に浴びたりと簡単なようで難しく、難しいようで3m〜5m程の小滝を楽しむことになる。ここまで下の洒水の滝から歩行距離は500〜600m位に遡行図にはメモしたが、距離は全くの当てづっぽうだ。まったく信用できない。
壊れた砂防堤(コンクリの大きなブロック)を過ぎると前方が狭まり、その奥にやや右を向いて10m程垂直に立つ滝が待っていた。この滝は登れない (登りようによっては可能 )ので眺めるだけである。
F3 10m位の落差(左の窪地から落ち口に向かって巻き道あり)
さて、この滝をどうやって巻いて登ろうか。右手は急だ。巻いて登るとすると高い位置まで上がらないとならないだろう。左はちょっと見みだと右よりも更に急に見える。しかし、滝手前の一角が崩れていて、そこは滝の水気が流れた湿気溜まりになっていてシダ類が密生して、それが上の急斜面から露岩帯に続いていて、確かに難しそうに見えるのだが、沢床から10m程あがったあたりから落ち口方向にバンドが伸び、思惑通りなら、最後の2m程は露岩をよじ登らなければならないが、そこにも手がかりはあるように思えた。
じめじめとしたシダの葉を分け、バンドに入る。なんと、そこに下からは全く見えないが県有林の境界杭が打たれていた。バンドもしっかりとしていた。だからといって足元は盤石かと言えばそうでもなく、泥に靴が流されないよう慎重に、最後の露岩も浮き石を掴まないよう一つ一つ確認して登り、その後、下の滝の落ち口に2m程降るのであった。それでも想定したよりはずっと簡単な巻き道だった。
落ち口は、そのまま上の二段5m滝に続く、下の3m程は水際を上る必要があったが、ホールドにした岩がボコッを抜け落ちてヒヤッとする。落ちても釜にはまって濡れるだけだが不意の水没は気持ち良くないから避けたいものだ。
その滝を終えるとナメを挟んで石積みの砂防堤に着く。右岸に「水源の森」の杭があり、下流に向かって仕事道が延びていそうだった。しばらく行くと、もう一つ砂防堤があって、そこから左岸には上流に向かって仕事道が続いている。傾斜は無くなり、杉の植林帯の中を道は沢沿いに続く。
上流に向かうほど仕事道の踏み跡が濃くなると感じるのは錯覚かな。
その左岸をなだらかに続いた仕事道が右岸に移る。その地点は右に支流の沢が分岐する地点でもある。(二俣)
一旦は仕事道に沿って進み始める(下山モードに入る)が、まだ歩き足りないような気がして二俣に引き戻す。そのまま本流をと思っていたが、本流は穏やかな流れで、もう大きな滝はなさそうに感じた。そんな雰囲気の中、よく見ると右の小沢の右岸に沿って薄いが仕事道があるのが分かった。それで支流をちょっとだけ、そうね一個目の滝を見つけたら、そこまでにして戻ってくるという条件を付けて探索しようという気になったのだ。
その右支流の踏み跡に入り、50m程進むと、炭焼窯の残骸(形をしっかり残している)があり、流れは再び分岐していた。こういう場合、早かれ遅かれ、それほど行かない内に沢の水は涸れる。二つのうちで出会いに小滝のかかる左に進むことにする。踏み跡はこちらにも続いている。さて、どこまで行けば最初の滝に出くわすか。そこまで50mか500mか。
そんなことを考えながら下を見て歩いていた顔をひょいと上げると目の前に20m位ありそうな滝が上流の岩の間に見えた。
思わず「やった」の気分
二俣支流の今時分だけの滝 落差十数m
近づいてみると20mはちょっと言い過ぎだったが、下6m上部12m以上の直瀑であることが分かった。日がダイレクトに当たる東南面にあるためか滝は虹に輝いている。虹の水は霧となって沢を駆け下る。その流麗さは確かなのだが、マシラの腕では、どこのメーカ製のどんな高性能なものであっても、このかすかな光線の変化を画像として撮らえることは出来ないっていうのも口惜しいけど現実である。
この滝は、岩の表面に薄く青苔が這えていることから、おそらく他の時期なら見栄えもなにも無い単なる涸棚であり、土中の水分がしみ出す今の時期だけの美瀑だと思う。
この滝を一つ見つけたことで、この支流探索の終える口実を得る。
本流に戻り、右岸の仕事道に入り、100m程で水平歩廊に出る。路肩を石積みしてある道幅は1mを越える立派な作りの山道である。この道に入って、さあ帰ろうと50m程歩いたところで、この立派な道は上流側どうなっているのか知りたくなった。 どうせブラブラ歩きである。ちょっとだけなら暇つぶしも良いだろう。このように
どうも今日は散漫で何事にも集中できない。もっと歩きたいのか、さっさと帰りたいのか。行ったり、来たりの来る返し再々
またまた引き返し(上流側に向かう)
先ほどの合流点を過ぎ上流に向かう。仕事道の下からは小滝に水音が高まることで二個ほど小滝があるのが分かる。そして、道は再び沢に下り、対岸を渡り、二つに分かれる。一方は左岸の斜面を、もう一方は薄い踏み跡が本流左岸沿いに進む。
沢歩き人は当然後者を選択する。
しかし眼下にナメの流れを見つけると、そのまま仕事道を歩いてはいられない。沢に入って水が薄く流れる岩肌の表面を撫でるように歩く。上を見上げると、さっきそこにあったはずの道が見あたらなくなっていた。左岸は急になっているので、先ほど別れた地点付近からグンと高度を上げたのだろう。
この間、沢の流れは大きな変わりはなく続く。どこまで行っても、このままの傾斜と岩の配置が繰り返され、やがて山の頂き付近に達する頃に笹原の中に流れが吸い込まれて無くなるまで続くのだ。
だが、その頂は、谷間の向こうに遠くに見えるだけで一向に近づいてこない。こんな気分って、沢歩きに飽きた時だというのを知っている。
沢が左に小尾根を抱えて大きく曲りこむ地点で、今日の沢歩きを止めた。
右岸を10m程の登って小尾根に乗ると、標識は何もないが、そこには人の踏んだ道があって、その道を5分も歩くと林道に出た。トラックも動けるほどの幅の林道だ。舗装はされていないが、杉林の中に緩やかに降るこんな道は歩くのが楽しく好きだ。
仮設(滝近傍工事中のため立ち入り禁止)観瀑台から遠くに見える洒水ノ滝
その道は下るに従い道幅が狭くなる。気がつかなかったが、途中で車道が別れたのかも知れない。でも狭くなると言ってもトラックが通行するには狭いが、人なら二人並んで歩けそうな気持ちの良い道が林間に延びているのだ。途中、森林の館 とか テレビ塔 等の標識があったが、人には全く出会わず、遠くの山中に 「洒水の滝」 がくっきりと浮かぶあたりからは使われなくなったミカン保存倉庫等の運搬用の農道に道は変容し、熟れたミカンの匂いが漂う中を5分ほど降ると農産物直売所横の朝方「観望台はこちら」の看板を見た地点に出て終わる。
写真集です
自宅5:25〜本厚木5:43〜6:18松田JR〜6:28山北〜洒水の滝手前の茶屋7:00〜巻き道〜F2上7:35〜10m直瀑8:30〜二俣8:55〜右俣二段滝下(上12m)9:06〜二俣9:20〜水平径路9:25〜ナメ9:30〜大きく屈曲して地点で沢歩き終了・林道9:40(帰路)〜森林館分岐9:45〜アンテナ塔分岐〜仮観望台10:10〜農産物直売所10:15〜山北駅10:40_53〜新松田〜本厚木〜自宅12:00 2008/03/23ポカポカ・山北でも厚木でも朝にはまだだった桜が昼過ぎには見事に開花した。
そして確定申告の還付通知書もやって来た。12万6000千円の還付金で07年度医療費の控除分だ。ずいぶんと治療費を納めたものだと改めて実感。そして、しめしめ小遣いがと思ったが、そわそわしているマシラになんか様子が変だと感づいたユミコちゃんに通知書を奪われた。そして
「ワタシが家計から医療費出したんだから全額家計に還付しなさい」だってさ。
世の中、棚板からぼた餅で小遣いが増えるいうほどは甘くないのだ。それに本年度も昨年以上の還付金になる予定(治療継続中)なので、その分だけ治療費を稼がねばならない。そうなると山に行っている暇が見つけられない懸念も大! 今年度も厳しいぞ
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