=========================高校日本史講座

−−−−−−♪高校生のための日本史☆213

2000.11.09 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

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 1週間、配信を休む予定だったのですが、前号を配信設定したあと
から報道されている「旧石器遺跡・遺物ねつ造」に関連することなど、
思うところを述べさせていただきます。


1.「旧石器遺跡・遺物ねつ造」


 幸いなことに、正課の授業や課外授業において、私は、「考古学に
ついては定説が覆ることもあるので、この分野の学習は、受験直前に
した方がいい」と生徒に言っておりましたので、特に問題はありませ
んでした。

 また、近刊の日本史教育研究会『日本史50問確認テスト』(山川
出版社)で私は冒頭8ページ分(古代前期)を担当しましたが、旧石
器時代の部分は「岩宿遺跡」だけを取り上げたため、書き改めること
もなく過ごしております。

 ただ、当メルマガでは、上高森遺跡・小鹿坂遺跡などに関して言及
しておりますので、この点につきましては、今後改訂させていただく
予定です。購読者の皆様には、深くお詫び申しあげます。
(発行当初の該当マガジンは「まぐまぐ」だけです。)


 今回の問題は、歴史学という学問で一番大切な、「事実(史実)の
検証」が、少数の個人、研究機関に委ねられていたことによるものだ
と思います。

「歴史像」を構築するということは、前回取り上げた佐藤進一氏が言
うように、「仮説」をたてながら常にその「検証」をたえまなく続け
る「相互作用」だと私も思っております。

 ここ10年ほど、考古学が「話題性」に重点がおかれ、広く国民の
「共有の財産」となったことは、その限りにおいては良いことだと私
は思います。しかし、「事実(史実)の検証」については、残念なこ
とに国民ひいては世界市民の「共有の財産」ではなかったようです。

 また、近年の考古学は、地道な研究よりも、コマーシャリズム(商
業主義)、リージョナリズム(県や自治体レベルの地域主義)、ナシ
ョナリズム(「だから日本は素晴らしい」調の国家主義)、センセー
ショナリズム(話題性が豊かな発見をマスコミなどがあおりたてた風
潮)に彩られたものが重視されました。

 これらのことが、今、学問としての考古学そのものに問われている
といえます。今一度、「日本」という国号が定められた7世紀後半を
目安に、それ以前の歴史を「日本人だけの歴史」として疑わない私た
ちの姿勢を見直して、ひろくアジアの学者との共同研究をすすめるこ
とも必要だと思います。


2.受験生の皆さん


 受験勉強の方は、スムースにはかどっていますか?

 ここのところ、勤務校の生徒も模擬試験の連続でしたが、一人の生
徒の学習方法を紹介させていただきます。彼(S君)は、2学期にな
って、校内実力テストでも、定期考査でも、模擬試験(業者)でもか
ならず80点以上をとるようになっています。

 先日、私がS君に「どのような問題集を使っている?」と尋ねたと
ころ、教科書と同じY社が出している「書き込み教科書」だけだとい
うのです。これでしっかりと予習・復習しているのだそうです。

 私は、最近、受験勉強における「実力」は、塾、問題集、参考書、
あるいは正課や課外授業の多少によって左右されるのでは決してなく、
より絞り込んで「自力」でのぞむことだと思うようになりました。

 センター試験をはじめとする受験も、教科書を徹底的に読み込むこ
とが一番の対策だと思います。

 問題集を用いて実力をためすことも大切ですが、常に教科書に立ち
戻ってすすめることが一番なのです。

 以上、蛇足の多い文章になりました。どうかご海容ください。

 いっそう寒くなり、勤務校でも風邪が流行しているようです。

 ご自愛ご専一に。 

(11.08.22:12)
 
 
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次号(NO.214)は、「国づくりの英雄たち」です
なお、今しばらく休まさせていただきます。
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