| 欲張っちゃいけません。遠近両用コンタクトは割り切りが大切です。 人間あきらめが大切です。私も人生半分投げ出しています...というのは半分うそですが。 |
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患者さんが遠近両用コンタクトを選ぶとき、私は説明しています。「遠近両用メガネみたいにハッキリは見えません。遠くも近くも少しぼやけますよ」と。 申し訳ないけどこれが現実なんです。個人差はあるから、遠近両用コンタクトで「これでよく見えます!よかった!」という人もいますが、メガネほどはっきり見えることはまずありません。眼科に来て、コンタクト試しにつけて検査して、ときには2通 り3通り試してみて、見え方に満足しないなら、それはコンタクトをあきらめる方がいいんです。 特にメガネの経験があってコンタクト経験がない人は、遠近両用コンタクトをつけても落胆する事が多いです。 でも中には遠近両用コンタクトで「あっちもこっちも、はっきり見たい」という欲張りな人がいる。「この度数だと遠くがぼやけるし....」「この度数だと今度は近くの字が読めないし...」という悩みを、眼科の検査コーナーで繰り返す人もいらっしゃる。「コンタクトで運転もしたいし仕事もしたいし...」と悩みは終わらない。検査時間は40分50分と過ぎていって、その間ずっと眼科検査員はつきっきりだし「だから最初に、シャープな見え方は無理だよと言ったんですが」と検査員はイライラがつのってきます。これで「この度数にしましょうね」と決定しても本人は「どうもやっぱり見えにくいような...」と不満が残ってしまう。 だから言いましょう。 「コンタクトは近くがぼけるもんです!」と。 テレビも雑誌もコンタクト会社の宣伝では、遠近ともに素晴らしい見え方が広がるみたいな印象をしきりにアピールしていますが、そんな夢のような遠近両用コンタクトレンズはできるわけありません。ジョンソン社 「2wAVバイフォーカル」もチバビジョン社 「フォーカス・プログレッシブ」も ボシュロム社メダリスト マルチフォーカル も同じ事です。だってあの直径1.4cmそこそこの小さいレンズに同心円とかにたくさんレンズを組み込んでも、 遠近ともにぴったりピントが合うわけないんですよ。 (もっとも遠近両用コンタクトの中でも同時視タイプと交代視タイプでは見え方が違うとか、ハードとソフトの違いとか 細かい話はいろいろありますが。ざっくり言うと遠近コンタクトは遠近メガネには勝てないんです) 40才過ぎたら近くがぼけて当たり前。 35才でも老眼を感じてもいいです。コンタクトなら、近くをあきらめて遠くの視力を得られる。それでいいじゃないですか。近視の人にも老眼はやってくるし、メガネよりもコンタクトが老眼を自覚しやすい。だから「こっちをとればあっちを捨てる」という割り切りが必要なんです。 ちなみに「老眼は何歳から始まるんですか」という質問もよくありますが、老眼に気が付けばそれがあなたの老眼のスタートです。50才でも40才でも30才でもよし。理屈でいうなら小学生のころから眼の調節力(つまりピント合わせの範囲)はどんどん低下していきますから「小学生から老眼はスタートしています」という答えでも正解でしょう。
遠近コンタクト以外の、老眼対処法
老眼に対処する方法は遠近両用コンタクト以外にもいくつかあります。その人の老眼の度合い、近視の強さ、生活スタイルによって、さまざまです。 遠近両用コンタクトでお悩みの方、これで多少は納得していただけますか? なお、遠近両用コンタクトの 値段は普通のコンタクトの2倍以上 はしますので、その点もご参考に。 参考サイト: 1. 「使える!遠近両用コンタクト」 ---All about Japan記事。体験談で頻回交換遠近レンズとハード遠近レンズを報告。各社製品へのリンクもあり。 2. (消費生活ナビ)「遠近両用コンタクトレンズ」 ---2週間交換の遠近コンタクトと、ハードの遠近コンタクトを一人の人が体験した話。値段も紹介有り。 (2001.10.20作成、2007.7.14更新。) [目次へ] |