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「緑内障の恐怖はテレビ番組から?」



目の病気のおすすめサイト: 「メルクマニュアル」「ぎもん・しつもん目の辞典(新見眼科)」「参天製薬」「目の健康」の章、 「緑内障はこわくない」(万有製薬) こういったところで、正統派の病気解説が読めます。


このページの結論
(1) 眼科に行く前から緑内障を怖がることはありません
(2) 緑内障は普通に治療すれば大半の人はよく見える生活が続きます。
(3) 網膜剥離も眼科に行く前から怖がることはありません
(4) 糖尿病だけは要注意。まだ糖尿病を甘くみている人が大半です。


 眼科の診察をしていると、目が痛くもないし、良く見えてる人が 「私の眼はだいじょうぶですか」と診察を受ける事もあります。 まあ、健康な人が病気にかかるまえに健康診断をするというのもいい事でしょう。
 ところがどうも、こちらから質問をしてみると、 「失明がこわい」それも「緑内障ではないか」「網膜剥離ではないか」という心配が多いようです。 眼科に来たきっかけをきいたら「テレビで緑内障の話が...」、 「テレビで飛蚊症(ひぶんしょう)の話をきいて...」と答える人が多い。 これにはだんだんまいってきました。なんでまた、みんなそろいもそろって、 「緑内障がこわい」となるんでしょうか。なんだか テレビとか雑誌、そして健康食品の広告(これがクセモノ?)が 皆で共同戦線をはって緑内障と網膜剥離の「こわさ」を演出しているみたいなんです。


●いったいテレビで緑内障、網膜剥離の話をして予防効果があるの?
テレビや新聞で、「病気の正しい知識」をテーマにすると、 「健康な人をおどかす」傾向になる事がよくあります。そりゃ少しはしょうがない。 でも緑内障に限って言えば、もうテレビも雑誌も「恐怖をあおる」 効果ばかりが強くて、40才代から上の人たちは、「緑内障ってこわいんでしょ!」 という印象を持つ人が多すぎるみたいです。 早期発見をうながす教育効果はかなり通り過ぎてますね。これは。 「思いっきりテレビ」の「みのもんた」の言うことばかり聞いてちゃいけませんよ。
 ちなみに「みのもんた」に説教をしている素晴らしい言葉は漬け物「藤村屋」の 「ええかげんにせい!みのもんた」と、 「ワシの言うたとおりやろ?(ええかげんにせい、みのもんたPART-2) 」 にあります。ぜひお読みください。この漬け物屋さん 「藤村屋」も魅力的なページであります。(03.03.04 URL訂正)

●緑内障は必ず失明するものなのか?
誰もかれもが「緑内障の失明がこわーい!」と言っている。 で、40才から上では30人に一人は緑内障という統計もある。つまり ありふれた病気なんです。でも街を歩いて30人に一人が白い杖の人かというと そんなことはぜんぜんないですね。つまり緑内障は治療さえしていれば、 ほとんどの場合、長年普通の良く見える生活が送れるんです。よく探せばみなさんの 親類や知人にも「緑内障でここ10年治療中」という人がいると思います。 そういう人達が普通に本読んで普通にテレビ見てますよね。

●病気の予防に生活をがまん?
 昔は「水分をひかえろ、コーヒーだめ、刺激物はだめ、...」とか緑内障患者には きつい指導があったようですけどね。これを支持する統計にはどうも筆者はまだ 出会ってないです。それはともかく。緑内障と診断もされていない人は、 こういった、生活指導を気にすることはまったくありません。念のために 言っておきますが、緑内障の診断もうけてないのに「目が重い」だけで眼圧の心配をすることも全然ありません。

●「緑内障にならないように何か目にいい食べ物は...?」
これですよこれ。あやしげな業者が、健康食品、それもブルーベリーだのビタミンなんとかだの、をいっぱい売りつけてる。「白内障、緑内障、網膜剥離、高度近視にブルーベリー...!」てな歌い文句をどうどうとつけている。勘弁して欲しいですなあ。そんな栄養とったからといって、原因がまったく違う目の病気が4つも5つも予防できるわけありません。中には、特定の病気に効果がある栄養食品もない事はないですが。ま、ブルーベリーに限っていえば、暗い所(という特殊な環境)での視力はかすかに上がるかもしれません。目の疲れを減らす効果も一部で確認されたかもしれない。でもそれを白内障、緑内障、網膜剥離の予防にまで効能が出るなんてどこにも根拠がないんですよ。(ブルーベリーの怪しさはいつか別記事を予定しています。)眼科でも何度もきかれますけどね。「目の病気にならないようにいい方法ありますか」と。答えはこれです。「よく運動。よく寝る。腹8分目。」これですべて!これ以上必要なものあるわけないでしょ。テレビで言っているからといって健康食品買い込んでも何にもなりません。(考えたらわかるでしょ。テレビ番組なんてスポンサーの言いなりに作ってる番組ばっかりなんだから。)

●「緑内障を早く見つけるには?」
緑内障は自覚症状が初めはないわけですから、定期検査は僕もすすめます。40歳をこえたら年に一度は (1)会社の健康診断(2)人間ドック(3)眼科に行く、のどれかを 受けるといいと思います。この場合、健康診断と、人間ドック、は施設によって眼科の検査内容が少々違いますが、(a)眼底写真撮影または眼底を医者が診察、(b)眼圧、このabの両方の項目があればほぼ緑内障を見つけるには(正常眼圧緑内障も含めて)十分と思います。なお、参考に、 「緑内障はこわくない」 このページをどうぞ。タイトルもいいですね。ずばり「こわくない」。 健康の情報はこうでなくちゃ。


●糖尿病網膜症はもっと「こわさを知って欲しい」病気です

さて。毎日のように「緑内障はそんなに恐れることはありません」と 言っている筆者ですが、ところがどっこい、糖尿病となると話は別です。 糖尿病にかかっている人の5人に4人が「いやあ私も少々糖尿のケがありまして...」 と自分の病気を甘くみてるんです。でも血糖値やHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー) の数字を見ると「どーん!」と高い異常値が出てることもしばしば。 「ほんの少し糖尿のケがありまして」と自称している人が 眼底に激しく出血おこしている例もけっこうあるんです。 そういう眼底の出血みて「内科いってますか?」とよくきくと「ここ1年くらいさぼってる...」とかいう答がかえってくるからオソロシイです。 「糖尿があるから目の様子が心配でして...」という人はまだまだ少ないですね。 糖尿病こそテレビや雑誌で「こわいぞこわいぞ失明がこわいぞ」と あおってもよさそうなもんですが。 糖尿病が人をのんきにするのか、のんきな人が糖尿病になるのか、 ともかく糖尿病は「のほほーん」と病院をさぼって1年2年たつうちに 体がぼろぼろになってるという人が多いんです。
参考になるのは例えば、 「糖尿病ネットワーク」のサイトや、 日本眼科医会の このページ などです。
 ということで、読者のみなさん、身内に糖尿病の人がいたら、 「内科にまじめに通ってる?」「眼科にもう行った?」「年に一回眼科に行ってる?」と必ずきいてみてくださいね。


(01.04.16作成、03.11.21更新)[目次へ]