--------西暦2042年9月11日 21:07-------

----東京都千代田区 ヤマタイ皇居西御苑渡り廊下----





「まったく・・・。無防備すぎや、思わんか?」

モバイルを身に付けたスキンヘッドの男は、眼前の光景を前にはき捨てるように言った。

先程の一撃で戦闘不能に陥った皇宮の兵士達が、傷みに耐えかね、悶え苦しんでいた。

「ほんとにねえ」

スキンヘッド男の傍にいる、壮年の男が答える。おそらくゲリラ集団のリーダーか、それに近い人物のようだ。

「近衛師団って、金欠病?張り合いが無いわねぇ、ほとんど丸腰じゃない。」

ふふん、と鼻で笑う男。

床に無数に横たわっている惨めな兵士たちを、冷たい眼光で見下す。

その様子は、さしずめ悪魔だった。





しかし、その時。

「む・・・、余計なお世話です。」

少年の声。

「な、誰だ!?」

雑魚を一掃して、すっかり油断していたゲリラ達は、一瞬冷静さを欠いた。

「どこにおんねん!」

「隠れても無駄だぞー。」

「僕ちゃん出ておいで〜。プレステ9あげるからさぁ〜。」



・・・しかし、彼らが辺りを見回しても、それらしき人物は見当たらない。

空耳か?

敵の策略か?

平静を保ちつつも、予想外の出来事に困惑するゲリラたち。

辺りが不穏な空気に包まれる。

漆黒の空に満月が浮かんでいる。

月の光は、窓ガラス越しに皇宮の渡り廊下を妖しく照らす・・・。

床に横たわる近衛兵たちはとっくに気を失い、ゲリラたちの息遣いを除いて、聞こえてくるものは何も無い。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・。

・・・。



程なくして、誰かがハッタリだと気づいた。

なんだ、やれやれ、と強張っていた体をほぐす。

やがてそれは周りにいた連中にも広がっていく。

張り詰めていたものが、一瞬、緩んだ。



その時だった。



ギイィィィィィィインン!!!!



鈍い金属音が鳴り響く!

「ぐっ・・・!!!」

隊の後方にいたゲリラの一人が、鈍痛に耐え切れず、その場に崩れ落ちる!

「!!!???」

ゲリラ達は一瞬の出来事に、激しく動揺する。

「な、何や!?」

「誰だ!!」

皆が振り返った。

そこには。



一人の少年。

背丈からして、10歳前後だろうか。

あどけない容姿。

サラサラの黒髪。

きめの細かい透き通るよな肌は白く繊細で、少年の其れとは思えぬほどの妖艶さ。

妖光に照らされ、皆の方をきっと見据えている。

右手にレーザーガンを装備している。

肩に縫付けられたエンブレムは、連邦のものだった。



「ナメテんじゃねぇぇえぞ、ゴラァ!!!!」

「いてまえやー!!」

「うおおおおおおおおおおおおーーーーー!!!」

野太い声が響き、武装した猛者たちが、一斉に少年に襲い掛かった!

轟音!!

数メートルの距離まで迫り来るゲリラ達!!



しかし。

少年は、臆することなく、銃口の先にサーベル状に固定したレーザービームを据え付け、それを大きく振り回す!



ザンッッ!!!!

一閃。

幾十もの人間の体が、一瞬宙に浮いた――――
―かと思うと、彼らの体はその"神通力"に抗う間もなく、少年の傍から引き剥がされ、撥ね飛ばされた!!

「うあああああぁあぁ!!!」

「ぐがぁ!!」

ドン!!ガン!!ドサッ!!

撥ね飛ばされた者たちは、石造りの渡り廊下の天井や壁に、体を強く打ち付けた!

「痛ってぇ・・・」

「ば、バケモンか・・・!?」

「うう・・・血が・・・。」

ある者はぐったりとうなだれ、またある者は傷口から噴き出す鮮血を見て恐怖した。

「な・・・、なんということだ・・・!」

「モ、モバイルも身に付けず、生身の身体であれほどのモノを・・・!?」

「こいつ、強い・・・!」

「う、こっちを睨んでる・・・」

「ひぃぃぃ、頼むからこっちに来んなよぉー・・・」

先刻までの威勢は何処へやら。

"小さな悪魔"は自分よりも背丈の高い豪傑たちに、簡単に拭えないほどの悪夢を植えつけていた。



「まったく、腰抜けが!!」

「あきれてモノも言えないわ。」

スキンヘッド男とリーダー格の男は、部下達の情けない姿に愚痴をこぼした。

「・・・仕方ないわね。・・・私が、相手する。」

リーダー男が、少年の方を見据え、ゆっくりと、一歩前に出た。



ザッ。

・・・・・・・・・・・・・・・。

対峙する2人。

ただならぬ緊張が走る。

「・・・あたしの名前は、石澤三ツ郎。」

男が少年に自己紹介をする。

「・・・あんた、強いわね。おじさんビックリしちゃったわ・・・。」

「・・・・・・・・・・・・・・。」

少年は石澤のほうをきっと睨みつけた。

「あ、べつにアンタを油断させようとか、ハメようとか思ってるわけじゃないわ。」

「・・・?」

「・・・こういう場面で自分の名前を名乗るのは礼儀でしょ。軍人として。

・・・いや、もと"日本人"として。」

「・・・・・・・・・・」

ふうっと小さなため息をつくと、少年は口を開いた。

「・・・極東アジア連邦共和国自衛軍ヤマタイ皇宮近衛師団所属、米原小兵太曹長。」

「・・・いい名前ね、覚えておくわ。」

「・・・僕もだ」

対峙する2人。

其処には、命のやり取りを行う直前に、軍人としての誇りを確かめ会う漢の姿があった。

―――が、そんな"儀式"にかかる時間は、ほんの僅かなものだった。



次の瞬間。

ダァン!!

石澤が懐に忍ばせていた拳銃を発砲し、それを小兵太が俊敏なフットワークでかわした。

戦いが、始まった。



モバイルを身に付けた石澤は、アンチ・グラビティー・システムをクイック起動させ、浮上。

そのまま床上数メートルの距離を維持しながら滑空し、装備していたマシンガンを連射しながら小兵太を牽制した。

対する小兵太はモバイルを身に着けていなかったが、石澤に引けを取らないスピードで、石澤とは反対の方向へ駆けていく。

石澤と一定の距離を保ちながら、こちらも自前のレーザーガンで相手を牽制する。

乾いた音が絶え間なく鳴り続け、それと同じ数の空薬莢が石畳の上に落ちる。

煙硝の匂いが辺りに立ち込め、無数の空薬莢がそこらじゅうに広がっていった。

石澤の放つ弾は銃数発に一回のペースで、小兵太の顔の数センチ横を掠めていく。

が、小兵太は凶弾に臆することも無く、むしろ余裕の笑みすら浮かべていた。

小兵太の俊敏さは、若さや体格もあるが、それ以上に他の近衛兵の類を見ないほどの天性の素質に拠るところが大きかった。

もし仮に数千の敵の歩兵隊の中に投げ出されても、かすり傷程度で済むに違いない。

しかし、対する石澤も小兵太に負けじ劣らず、長年の経験と勘、そしてモバイルを駆使した巧みな戦術により、マシンガンで小兵太を牽制しつつ、もっとも有効な間合いを維持している。

力強く、且つ、無駄の無い動き。

年の功、とはよく言ったものだが、なるほど確かに、石澤のモーションから、そのひとつひとつが幾十年の長い年月を経て完成された訓練の賜物だということが見て取れた。



程なくして銃声が止んだ。

どうやら両者とも弾切れになったようだ。

すると今度は刃を切り結ぶ音が聞こえ始めた。

小兵太は廉価のアサルトナイフ×2。

石澤は非物質から練成したロングサーベル。

武器の性能の違いからか、先刻までの銃撃戦に比べ、力量に差が出始めた。

石澤はロングサーベルを横に大きく振り回す。

刃は風を切り、すんでのところでかわした小兵太の頬を掠める。

小兵太が、振り終えた刃を見届ける間もなく、刃は向きを変え、今度は小兵太の脳天目掛けて降ってくる。

さすがの彼もかわし切れず、手に持っていた2本のナイフで、それを受け止めた。

「・・・・・・・・!!」

額から数滴の汗が弾けとぶ。

一瞬、眉の皴を寄せる。

小兵太に、焦りが出てきた。

石澤は、それを見逃さなかった。

サーベルを握る右手に込める力が強くなる。

猛ラッシュに次ぐ猛ラッシュ。

高い硬度と切れ味を持つ石澤のサーベルが、小兵太の安物のナイフに何度も何度も噛み付いてくる。

鈍い金属音が絶え間なく鳴り響き、その間隔は時間の経過とともに徐々に縮まっていく。

小兵太は、際限なく続く攻撃にただひたすら耐えていた。

腰を落とし、歯を食いしばり、石澤の方を睨みつけながら。

対する石澤は、際限なく続く自分の連続攻撃に、すっかり陶酔しきっていた。

長年の戦闘訓練の成果を、入隊したての一般兵に一方的にぶつけ続けていることが、石澤にこの上ない優越感をもたらした。



―――しかし。

同時にそれはベテランの軍人にとって最大の落とし穴であるということを、石澤はすっかり忘れていた。

ラッシュが5〜6分続いて、ついにそのときが来てしまった。



『EMERGENCY!!! EMERGENCY!!!』

警告音。

「何ッ!!!!!?????」

突然の事態に一瞬困惑するが、それでも小兵太に対する攻撃は緩めなかった。

―――いや、理性よりも官能が優先してしまい、自律的にそれを止める事が"出来なかった"。

『オーバークロックによるCPUの破損を防ぐため、全てのアクティブなアプリケーションとオペレーティングシステムを強制終了します。ご了承ください。』

音の主は、石澤が装備しているモバイルのメインシステムだった。

「―――――――しまったッッッッ!!!」

もう手遅れだった。

モバイルの強制終了。

それは、石澤の攻撃手段がなくなることを意味していた。

右手に握られていたサーベルが、原子分解の如く、一瞬にして消滅した!!



「―――!!!!!」

攻勢逆転。

石澤の失策により、死中に活を見出した小兵太。

「もらった―――!!!」

先刻までの攻撃により、すっかり傷付き、刃こぼれしたアサルトナイフ。

それを、眼前の敵の方へ、一気に突き出した!!



「―――――ッ!!!」



ブシュッッ!!!



小兵太のナイフが、石澤の首筋に突き立てられた。

「あ・・・、あ・・・、がぁ・・・。」

目玉が毀れそうなほどに目を大きく見開き、陸の上で苦しそうに跳ね回る魚の如く条件反射的に口をパクパクさせる石澤。

「―――――くっ!」

ナイフを、勢いよく引き抜く。

すると、傷口から血飛沫が激しく噴出した。

ナイフが紅に染まっていた。

致命傷を負った石澤は、あっけなくその場へ崩れ落ちた。

―――勝負あった。



「隊長!」

「隊長!!」

「隊長!!!」

「たいちょー!!!」

「お兄ちゃん!!」

2人の激戦を遠巻きに観戦していたゲリラ達が、石澤のほうへ駆け寄ってきた。

ぐったりとうな垂れる石澤。

まだ息は有るが、顔面は蒼白で、目は虚ろ、首の付け根には5〜6センチほどの切り傷があり、そこから血が止めどなく噴出している。

急所は外していたが、出血が多く、一刻を争う状況だ。

「た、隊長!! しっかりせーや! なあ!? なあ!!」

スキンヘッドも、他の連中と同様に、血相を変えて駆け寄ってきた。

冷たい床の上に仰向けでに横たわる石澤に、必至で応答を求めるスキンヘッド。

石澤はそれに答えようとするが、声が出せない。

スキンヘッドを視界に捉えようとしても、激痛からか、視界がおぼろげで、その姿を明瞭に映すことが出来ない。

虫の息、とは、正にこのことだった。



「――――貴様ッッ!!!!」

スキンヘッドの石澤に対する悲哀の目が、激しい憎悪のものに変わり、小兵太の方へと向けられる。

「・・・・・・・・・・・。」

スキンヘッドの視線の先には、放心しきっている小兵太の姿があった。

右手には紅色のナイフ。

返り血によって、顔や手の所々にも、紅くて鉄臭いそれがこびりついている。

瞬きもせず、目を見開き、ただ呆然と立ち尽くしていた。

「よくも、よくもっ!!」

スキンヘッドは、わなわなと震えた。

ただ、怒りあるのみ。

そんな彼らに対する小兵太の視線からは、感情が読み取れなかった。

悲哀も冷酷さも、何も感じられない。

「よくも隊長をーーーーーーーっっ!!!」

いきり立ち、背中に掛けていた450ミリ口径のバズーカを小兵太の方へ向けた!!

激しい憎悪に満ちた視線と、どす黒く冷たい光を放つ銃口が、小兵太の方へ突き刺さる。

―――が。

それでもなお、小兵太は表情一つ変えず、その場に立ち尽くしたままだった。

その姿はある意味、息絶え絶えの石澤よりも死に近い存在の様だった。

さしずめ、死体のようだった。



「―――ッッ!!!」

スキンヘッドは、引き金に指を当てた!!

「死ねやっ!!」

引き金を一気に引くっ!!





―――――――――――――!!!!!!!!!!!!!





――――――――――





―――――





――





















・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・しかし、何も起きない。

「!!??」

「・・・・あれ?」

スキンヘッドは引き金を引こうとする。

が、何か硬い物が挟まっているような感触があって、引くに引けない。

「!?」

何度も試みるが、同じだった。

「!?」

「え!?」

ふと、下を見ると、人の形をした影が見えた。



「ったく、手間取らせやがって・・・。」



「!!!」

聞き覚えのない男の声が聞こえた。

「な、何者だ!?」

スキンヘッドが後ろを振り向く。

と、そこには。





「こっちはこっちで忙しいってのによー。」

そこには、ひとりの青年将校が立っていた。

身長は180cm程度。

黒髪と、黒い瞳。

その身なりは、とても軍人とは思えないほどだらしのないものだった。

・・・が、肩のエンブレムは、小兵太と同じ、連邦のものだった。



「ふぁ〜」

青年将校は、眠たそうな表情でアタマをかきむしり、大きな欠伸をかいた。

そして懐からタバコを取り出し、有ろう事か、ゲリラ隊の面前で悠々と吸い始めたのだ。

「ふ〜っ」

タバコを燻らせ、気持ちよさげに煙を吐く。



先の戦闘で緊迫していた空気が、彼の登場により、見事に壊れた・・・。


「貴様!」

スキンヘッドの怒りの矛先が、青年の方へ向けられた。

彼の地の果てまでだらしない格好と態度が、彼の鼻に付いたようだ。

「なんて下品な男や! 軍人として、否、皇族方をお守りする者として恥ずかしくないんか!!」

「あ゛!? うっせーな、ハゲ。」

「なっ!!」

スキンヘッドのコメカミがピクピク動く。

どうやら、『ハゲ』とか『脱毛』とか『集団疎開』とかいう言葉は、彼にとってブラックワードのようだ。

だが、青年はそんな事はちっとも意に介すことなく、言葉を続けた。

「テメーら見たいなバカハゲ共のせいで、せっかくの休暇がパーになっちまったじゃねーか。」

「知るか、そんなの!」

「・・・おまけに、あのクソ坊主にも要らぬチョッカイかけられちまったし。」

そう言うと、青年はスキンヘッドの腕を乱暴にとり・・・



「どーしてくれんだ、ゴルァ!!??」



渾身の力で握りつぶした。



「ぎゃああああぁあぁあぁあぁ!!! う、腕が折れるぅ―!!!」

メキメキメキ!!! と、骨の砕けるような音が響く。

「ああああああああああ!」

「オラオラオラオラオラオラー!」

「ひぃぃぃぃぃ!、痛い痛い痛い! ギブギブギブッ!」

「まだまだぁ!」



メリメリメリ!!!



青年の手に込める力は弱まるどころか、さらに強くなっていく。

「あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

スキンヘッドの顔は、脂汗と冷や汗と涙とヨダレでまみれていた。

「ひぃ、ひぃ、あ゛ぅ、あがっ! ご、ごめん、ごめんさい!! ゆ、許しっ、てぅ!」

それでも尚、青年は許さなかった。

血まみれで倒れたままの石澤。

悪魔の拷問を受け、息絶え絶えのスキンヘッド。

そして、小兵太の一撃を受けた上、その2人の無様な姿を見せられて、心身共に疲れ果てた下っ端の連中。



・・・もはや彼らに、逃走以外の道は無かった。



下っ端連中は、青年が拷問に夢中になっているのを見計らい、瀕死の石澤を引きずりながら、そそくさとその場を後にした。

スキンヘッドもまた、すっかり戦意喪失し、なんとか意識を失う前に、この拷問から脱出しようとするが・・・



ボキボキボキ!!



「いたいいたいいたいいたいいたい!!!」

「ホラホラ、さっきの威勢はどこに言ったんだ、このゲーハー男!」



ジュー!



「あっ、熱っ!!熱い!! お、お願いだからっ! そんなトコにタバコを押し付けないでっ! あ、熱!」



ジュー!



「あぁ! 止めてッ、止めてぇ! オデコにビンディーみたいな焼き跡、つくらんといてぇー!!」

今度は根性焼きまで食らう始末。



(このままじゃ、ボク、死んじまう・・・!

なんとかして、脱出せえへんと・・・・・・



・・・・・せや! 一か八かっ!)



と、何を思ったか、スキンヘッドは掴まれていない方の手を上げ、あさっての方向を指差した。



「あー!! あんなトコに伊藤美咲似のベッピンなじょーさんがおるでー!!」

「な、なんだとっ」

青年がスキンヘッドの指差す方向――青年の真後ろの方を振り向く。

「なぁ? 何処にいるんだ、そのベッピンなねーちゃんは? なあ?」

好みのタイプの女性の存在を告げられ、その姿を必至で探し始める青年。

この男は、どこまでも本能に忠実らしい・・・。

青年は、手に込める力をすっかり緩めてしまった。

スキンヘッドはそのスキをついて、彼の腕を振り解いた。



「――――んあ。」

不意打ちをくらい、間抜けな声を出す青年。

「へへーん、引っかかってやんのー! ばーかばーか!」

と、スキンヘッドは小学生レベルの捨て台詞を吐くと、一目散に逃げ出した。

「ま、待ちやがれこんにゃろ!」

追いかけようとしたが、時既に遅し。

スキンヘッドはじめ連中の姿は、初秋の夜の闇へと消えていった。



「・・・・・・・・・・・・クソッ。」

「今度会ったら、確実に殺す。」



「・・・」

「そして今度こそ・・・」

「伊東美咲を、ゲッツする!!!」



なんだかよくわからない決意をした青年将校。

彼の名は、森太一。

小兵太の所属する隊の隊長で、小兵太の善き親友である。









・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・まあ、なにはともあれ。



かくして、皇宮を襲った所属不明のゲリラ部隊は、米原小兵太と森太一という2人の若き将校によって、見事に(?)撃退されたのだった・・・。