.........アブラツノザメ
Spiny dogfish
Squalus acantias Linneaus, 1758 
Order Squaliformes Goodrich, 1909A
Family Squalidae Bonaparte, 1834
Genus Squalus Linneaus, 1758 







UR1-UR14
LL1, LR1-LR15








歯列
Reconstruction of the dentition

実際の歯列の様子をみるために、 歯を単離するための湯煎処理条件をゆるやかなものにして、下顎右側第3列全体をインタクトに単離。 歯列の形状を保持させているジェル化したコラーゲンを分解するコラーゲナーゼ処理は行わず、乾燥したものを作成しました。 その画像を下に示しました。この歯列は上で復元した二次元的なものとはわずかに異なります。 実際の歯列は顎の形状に沿って湾曲しているため、インターロックの密着度はより密なものになっています。







インターロック その極致
Squalus with excellent interlocked teeth

ツノザメ類の顎歯、特に下顎歯、はインターロックの歯列を持つことが最大の特徴。 ツノザメ類が採った歯列強化の戦略は二つみられる。 一つは、インターロックは歯冠部だけにして、歯根を伸ばすことにより顎への歯の据付を補強して歯列を強化しようとするもの。 この方向に歯を進化させたユメザメやカエルザメでは極端に伸びた薄い歯根が特徴。 一方、アブラツノザメ類の戦略はインターロックをさらに強化しようとするもの。 インターロックの形成に、歯冠部だけではなく、歯根も参加させるというもの。 そのために、歯根を下方向に発達させるのはほどほどにして、舌側に、横方向に歯根を張り出させることに資源とエネルギーを費やす。 そうして一本の歯の近心の張り出しは隣の歯の遠心張り出しに乗せる。 遠心の張り出しは、その隣の歯の近心張り出しを乗せてやる。 この張り出しの近心部と遠心部ではその傾斜を微妙に変化させ、歯が積み重なっても、歯列の刃先を切断効率のよい一直線に保つ。 このタイプの歯はヘラツノザメやモミジザメでもみられるものの未完成。 アブラツノザメ類だけがそれの完璧な作品を持つ。 これほどみごとな歯根を持つ魚は他にはないだろう。 このような歯を進化させたことが、ツノザメ類の中では、アブラツノザメ類が栄えることとなった要因の一つだろう。

アブラツノザメは歯列が紹介されることが多いサメ。 観察が容易なためか、唇側面観を紹介しているのが普通 。 なので、今回は、唇側からの歯列も展示しました。 なお、このアブラツノザメの歯列は、インターロックを組み合わせると、平面的には、湾曲します。
20070630



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