史記 武帝紀一
題名 史記 武帝紀一
著者 北方謙三
発行 角川春樹事務所
価格 \1,600
キャッチフレーズ 刮目せよ,英傑たちの物語を.慟哭せよ,天道を求めし漢たち.心せよ,北方「史記」ここに刊行!」中国史上最大の史書を壮大なスケールで描く,待望の第一巻.
ISBN 4-7584-1119-6
ページ数 335
発行日 2008.09.08
月刊ランティエ
分類 冒険,ハードボイルド,歴史,中国
版数 第1刷
満足度 ★★★★☆
購入場所 ACADEMIA/港北
購入日 2008.08.30
読書開始日 2008.09.02
読書終了日 2008.09.03
記入日 2008.09.15
内容 武帝と衛青の出会い,そして,張騫の西域への派遣
感想 北方謙三が史記に手をだした.楊令伝が終わっていないというのにどういうことなのか.水滸伝が終わったあとの楊令伝はオリジナルなので,やっぱり原本があるものの翻訳を続けていたいのか.まあ,楊令伝が終わればこちらに全力ということなのかもしれないが,それにしても,日経には『望郷の道』を連載している最中ではないか.超人か北方は.でなければ,天才で,これらの文字がほとんど時間をかけずにすんなりと書けるということなのか.理解しがたい.まあ,ファンにとってはうれしいというだけなのだが.しかし,武帝から史記を始めたということはさすがに始めから全部を書くことを目指すというよりは,書きたいところから書いて,全部書けなくてもしかたがないという計算はあるのかもしれない.
 このシリーズでは(いったいどれだけのシリーズになるのかどうか不明だが),主人公は武帝だ.すでに皇帝になっている.そして副主人公が衛青か.皇帝に寵愛される妾の弟でありながら,自分の実力でのしあがっていく.徐々に部下の数を増やして,匈奴という敵とぶつかる作戦.その数に応じた作戦はオリジナルなのだろうか.これだけのバリエーションをよく考えられるものだ.
 皇帝が主人公というのはちょっとないスタイルかもしれない.それも俺とおまえである.違和感がないのが恐ろしい.もっともこうなってしまうと北方の小説すべてが同じように思えてしまう面もあるのだが..
張騫の西域への派遣.歴史の授業で知ったような話を小説で読む.ただ単にその事実を知っているだけだが,そのすさまじさは,創造を絶する.本書のハイライトかもしれない.砂漠を歩きとおす.その壮絶さ.すごい.
一言 死ぬまでは生きている.生きているかぎり,方法はある.
一言 力は人を支配するために使うものではない.夢を実現させるために使うものだ.
一言 国の豊かさというのは,物が生産され,流されることによって生み出される.国を動かそうとする時は,それを忘れてはならないのではないか.
一言 勝利の絵図を描くことは,誰でもできる.どうやって勝つかということと,それはまったく別のことなのだ.