地方議員の共同アピール
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私たちの暮らしに有事法制はいりません
有事法制に反対する地方自治体議員・共同アピール

2002年5月6日

■ 有事法制は市民の生命・財産・権利を侵害します

 政府は今国会に有事関連3法案を提出しました。1999年には、米軍がアジアで介入戦争を始めたら、自衛隊が後方支援などで参戦するガイドラインを明記した周辺事態法が、すでに作られています。戦争のために私権を制限し、措置に従わなかった住民に罰則が課せられます。 
 今回の有事法制は、そうした戦時体制に国民を総動員するためのものであることを、政府自身が明言しています。

■ 地方自治体は首相の指示により自衛隊への協力を強制されます

 有事法制が発動されると、国は市民生活や地方自治体にたいして、戦争への協力を強制することができます。首相は地方自治体などの公共機関に対し、自衛隊への協力など必要な措置を講じることができ、従わない時には、首相自らが代執行で、職員に業務命令を出すことができます。
 物資の輸送や補給などの米軍への兵たん支援に、医師、看護婦、輸送通信従事者、土木建築労働者などを戦争を支える要員として強制的に動員する仕組みになっています。
 また、外国から侵略され国土が戦場になるかもしれないとの口実で国民の土地、家屋、財産の収用などを想定し、機密保護を理由に、言論や報道の自由が制限される危険もあります。
 入港する艦船に非核証明を義務付ける条例など、独自の平和の取り組みを行っている自治体もありますが、有事においては国の言いなりになってしまいます。

■ 有事法制は憲法違反です

 政府は「憲法の範囲内で体制整備することは政府の責任」としていますが、憲法は戦争を禁止しているだけではなく、「何人も犯罪で処罰を受ける以外は苦役に服せられない」(18条)、「財産権を侵されない」(29条)、「自由を奪われない」(31条)としており、憲法が保障する基本的人権は「侵すことの出来ない永久の権利」(11条)と明示しています。  
 戦争を行うことを前提とし、政府が勝手に決める「公共のため」という名目で基本的人権を制限する有事法制は、国の最高規範である憲法に違反していると言わざるをえません。

■ 有事法制はアメリカの世界戦略を支援する戦時立法です

 現実的にみて、日本が武力攻撃を受ける事態を、政府も具体的に提示していません。むしろ世界中に敵を作り、戦争を仕掛ける在日米軍基地を守るために有事法制が発動されたり、周辺事態法による日米共同の戦争協力の中で発動される可能性の方が高いのではないでしょうか。米軍の戦争のために市民の権利、財産を奪う憲法違反の戦時立法をつくる国など、世界のどこにもありません。

■ 有事法制で、むしろアジアの軍事的緊張が高まります

 また、政府は「備えあれば憂いなし」とも述べていますが、最大の備えは憲法の平和主義の理念を実践にうつし、平和で平等な国際社会をつくるために努力することです。アジアでは、軍事力ではなく、話し合いで紛争を解決する平和の流れが大きくなっており、有事法制制定の口実は、まったく説得力を失っています。

■ 私たちは地方自治体から反対の声を挙げます

 すでに多くの議会や首長が疑問や憂慮の声を上げています。秋田県東成瀬村議会、同・稲川町議会、岩手県北上市議会、東京都小金井市議会、同・国立市議会でも有事法制に反対する意見書が採択されました。
 私たちは市民の暮らしともっとも身近なところで活動する地方議員の立場から、地域から平和をつくりあげていくために、有事法制に反対します。