手首
ある日の晩、ある男が体験した怖い話
男は仕事が終わると「あること」をして家路についた
家に帰ってくるなり、インターホンがピンポーンと鳴った
「なんだよ。こんな夜中に」
男はしぶしぶ玄関に出ると、体格のいいコートを羽織った二人組みがそこにたっていた
「警察です。少しお話をよろしいですか?」
「えぇ。どうぞ家に上がってください」
男は二人を家に上げソファに座らせた
「で、なにかあったんですか?」
「聞いて驚かないでください・・・・・。実はあなたの妻が何者かに押されて列車に轢かれました」
「え!?妻は・・・・妻は大丈夫なんですか!?」
「はい。一命は取り留めましたし意識もあります」
「そうか・・・・よかった・・・・」
「しかしですね・・・・」
「え?どうかしたんですか?」
「いえ!なんでもありませんよ」
突然 もう一人の刑事がそれを止めた
その時・・・何故だか隣の刑事が笑いを堪えている様に見えた・・・
「ところで、あなたは今日の9時頃どこにいましたか?」
顔が半笑い状態で、男に質問をしてきた
「家に帰る途中でしたけど・・・・・・。まさか私を疑っているんですか?そんなことをするわけがないでしょう!」
男は少し怒り気味にしゃべった
「ククククククク・・・・・・」
後ろにいた刑事が笑いをこらえるように笑っていた
「何が可笑しいんだ!?」
男は怒鳴るように言った
「クク・・・・いや失礼・・・」
静寂がその空間を包んだ・・・・
「ところで、さっき言いかけたことは・・・?」
「え、あぁ、ちょっと言いにくいんですが・・・・・手首が・・・・」
「手首が?」
「ええ、何故か無くなっていたんですよ・・・・」
「そんな!妻の手首が無い!?なんでそんな大事な事早く言わないんですか!
こんなところに居ないで早く探したらどうなんです!」
警察は少し唖然とした
しばらくして・・・・また笑い出した・・・
そしてこう言った
「あなたの足に付いているものはなんですか?」
足が何だって言うんだ・・・・・
・・・・・ひぃっ!!
男の足には人間の手首が巻き付いていた
「女の執念は恐ろしいなぁ」
刑事が笑いをこらえながらそう言った
そのころ病院のベットで妻はうわ言のようにこう言っていた・・・・
「絶対・・・許さない・・・殺してやる・・・殺してやる・・・」
夫が自分を押したということも知らずに・・・・