総社市まちかど郷土館は、明治43年に建築された旧総社警察署の建物で、現存する 市内唯一の明治洋風建築です。 八角形の楼閣風の入口が明治の雰囲気を漂わせています。 一階には、市内の歴史が一目でわかる「歴史コーナー」と市内の「物産展示コーナー」、 「ビデオコーナー」。 二階には、備中売薬、阿曽の鋳物、イ草関係など、明治を中心とした伝統産業の資料を 展示しています。 これらは、昔の産業や、くらしを知る上で貴重な資料です。
売薬には、昔からいろいろな販売方法があり、薬舗にて売る方法、僧侶や定斉屋、 香具師(歩き医者とも呼ばれ「居合抜、独楽廻し」などを演じて、人を集め薬を売る。) などによって行商される方法、置薬(家庭配置薬)の3つの方法が用いられた。 総社市を中心とする備中売薬の起源は、元禄年間(西暦1695年)と言われ、初めは、 その土地の庄屋又は有力者の家に配置する「大庄屋廻し」の方法で販売していた。 その後しだいに直接各家庭に置くようになっていった。 配置人(張主・売子)は、主として農閑期に懸場(かけば・得意先、販売先)を回り、 預けていた売薬のうち消費した分を集金し、再び一定量を預けて回る。 まちかど郷土館のパンフレットより
徳川幕府の倒壊により成立した明治新政府は、鎖国政策を改め積極的に西洋文化の 導入に努めました。 建築の面においては、旧来の和風様式に西洋建築を加味したものが、明治年間に おいて官公署や学校を中心に盛んに建築されました。 これが明治洋風建築といわれるものです。 この建物の建築年代は、総社警察署資料によれば明治42年6月7日起工。 明治43年3月20日落成とあり、明治末年頃になって洋風建築が総社でも 採り入れられたことがうかがえます。 現建築面積192.63平方メートル。花崗岩製の布基礎の上にレンガ積みとした 木造二階建の寄棟造、棧瓦葺きで六角形の楼閣風入り口が特徴です。 市内に現存する唯一の明治洋風建築です。 総社市教育委員会