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□日本建築家山脈  著 村松貞次郎
 2011/11/13

 



この本は、村松氏が1960年代に書き上げた本の復刻版である。ジョサイア・コンドルから始まる建築家のつながりを山にたとえてひとつひとつその流れを紹介している。やはり明治以降、東大(東京帝国大学)建築学科を中心とした建築家の流れが中心であるが、大正昭和になってくると他の大学などの流れが現れ、実力社会の下克上のような構図が生まれてくる。
ここでは内田祥三を中心とした東大営繕課のキャンパスゴシックについてである。外装は正方形のスクラッチタイルがいたるところで使われ、色むらも他の場所の建物よりも目地が通ってなくいかにもタイル張りという感じする。

「外装タイルにしても色が違っているからイカンというのは大学のような建築ではバカげた意見だ。色が違っていたほうがかえっておもしろい。表面に凸凹の筋のあるタイルなら細い影で濃淡ができるから色違いも多少の目地の不揃いも気にならんだろう、という考え方で工学部2号館や安田講堂の外装をし、さらに震災後はスクラッチタイルを用いたのである。煉瓦において初めて必要な破れ目地も鉄骨鉄筋コンクリートの外装には意味がないとして芋目地を使わせることもした。合理主義者の面目が躍如としている。」

明治から続いてきた鉄骨煉瓦建築を否定して、鉄筋コンリートタイル張りという新しい時代に突入した時代を色濃く反映した内田氏の発言である。つまりこれ以降、積む時代から張る時代に代わるのである。




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