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□ 漱石とデザイン 著 川床 優
2011/8/29

 

展覧会1

漱石とデザイン 著 川床 優
若いデザイナーに向けて行われた講義を書き起こした本である。わかりやすく描かれているがだんだん難しくなり、最後の章がおそらく著者が一番語りたかったことであろう。
人間の精神作用のおもな要素として、物の関係を明らかにする「知」、物の関係を味わう「情」、物の関係を改善する「意」があり、それぞれに対して、科学者・哲学者、文学者・芸術家、政治家・職人があらわされる。その各要素が美として理想の形として「真」、「愛」、「荘厳」となっていく。その理想の形になるということは、すなわち、他者に足して「還元的感化」を促すことを意味するという。
ここでいう「還元的感化」とは、我の意識と彼の意識の2つが一致することであり、この一致した意識の連続が我々の心のうちに浸み込んで作品を離れた後でも痕跡を残すことである。
氏において、デザインの美的理想とは創造された感化価値が未来永劫人々に受け継がれ、さまざまな形を変えながら進化し、人々により豊かで幸せな感動の灯火をともし続けることである。

漱石という人物を通して、氏の熱いメッセージがこめられている。




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