アラブ首長国連邦編(ドバイ)

2004年9月9日(木)〜15日(水)

灼熱の国に魅せられて…(出発前日まで)


*Dubaiは、日本語名では「ドバイ」とも「デュバイ」とも表記されますが、英語の発音的には「ドゥバーイ」という感じなので、ここでは「ドバイ」で統一します。

2004年6月中旬

「今年は海外旅行に行かない。」と心に決めていた私。だが、みのむちくんは違ったらしく、「トルコに行こうよ〜!」とか色々言う。大体、「行かない。」って最初に言ったのは、みのむちくんじゃないか〜!だから、「お金もヒマもないもん!」と適当に聞き流していた。

ところが、ある日のCS番組が運命を変える。
「ドバイ、どう?みのこの好きなアラビアンナイトの世界だよ〜!」宿泊したホテルのプライベートビーチ

ドバイ…?

ドバイと言うのは、アラビア半島にあるアラブ首長国連邦(United Arab Emirates:通称UAE )という中東の国の一都市である。

どうもCSの旅チャンネルで、ドバイの特集をしたらしく、みのむちくんは興味を持ったらしい。

私がドバイの存在を知ったのは、今からおよそ8年前。大手旅行会社の「ドバイツアー」のパンフレットを見た時だった。(当時はビザが必要だったが)ドバイには「怖い・危ない・汚い」というイメージはなく、グアムやハワイのようなリゾート地を思わせた。

だがその時は「機会があったら行ってみたい。」程度で、その後アメリカ、イタリア、北欧と渡航歴を隔て、その記憶は封印されていった。そして、再び登場したドバイ。イスラム圏・アラブ諸国には前から興味があったので、何気に調べてみた。

ドバイは未だ、そんなにメジャーな旅行先ではなく、扱っている旅行会社も少ない。ガイドブックも2社からしか出てないし、ネット上も他の観光地に比べ、圧倒的に情報が少ない。

なぜなら、ドバイが属するアラブ首長国連邦は建国30年ちょっとと、国としての歴史も浅い。30歳半ばである私とほとんど変わらないぐらいだ!そして、観光に力を入れだしたのは、ここ10年ぐらい前?と思われる。そりゃ情報が少なくて当然だ。

だが日本とは、とても深い関わりがある国。日本にとって、最大の原油供給元で、日本で走っている車の約25%は、アラブ首長国連邦のガソリンで走っているらしい。

逆にアラブ首長国連邦は、自動車や電化製品、精密機械などの工業製品を、日本から輸入しており、輸入相手国として日本は第一位。お互い切っても切れない大切な貿易上のパートナーと言える。さらに1971年12月、アラブ首長国連邦が建国した際、真っ先に国家として承認したのは日本。

その2年後の1973年、オイルショックの際に、日本を禁輸国リストから除くため政治的役割を果たし、石油を供給したのはアラブ首長国連邦である。なんだか、社会科的なノリになってきたが、交流の歴史は浅くとも、かなり友好国のようだ。

インターコンチネンタルホテルから見た運河沿い ドバイ市内

まあ平たく言えば、オイルダラーの国。「やっぱり石油にはかなわんなぁ〜。」と言うことで、アラブ首長国連邦の30年間の発展は目覚しく、戦後の日本の比ではないらしい。またたく間に世界一裕福な国となり、初めて映像で見たドバイは、「ゴージャスで豪華絢爛なリゾート地」という印象を受けた。

ゴージャスさの一例として、ドバイにはなんと!7ッ星ホテルがある。

「バージ・アル・アラブ」というホテルは、部屋の広さが最低でも170u。アニメイティはエルメスなどのブランド品。各部屋ごとに24時間体制で、バトラー(執事)が待機していて、ゲストの要望に応えてくれるらしい。荷物の荷ほどきから、出発の荷造りまで何でもやってくれるとか。

さらに、アラブ首長国連邦の自然保護区の中には「アル・マーハ・デザート・リゾート」というホテルがある。自然保護区とは、ほとんど手を加えてない砂漠。だが、そのホテルの敷地面積は、なんと!アラブ首長国連邦の国土(北海道ぐらいの広さ)の5%で、山手線の内側の4倍!!

ホテルの敷地内で迷ったら、迷子どころか行方不明になりそうである。へんな話だが、もし誘拐されて、こういうところに監禁されたら、ホテルの人を買収しない限り、絶対逃げられない気がする。(苦笑)

さらに!ドバイには税金がない。国民から搾取しないものを、外国人から取るわけはなく、免税店どころか、市内中全て「Tax Free」らしい。さらにドバイの空港には、1000人に1人の割合で、フェラーリ等の高級車があたる1回1万円の宝くじがあるらしい。

もし当選したら、空輸税や輸送費、空港で行われる授与式のための渡航費(ビジネスの航空運賃と5ツ星ホテルの宿泊費)もドバイ持ちだとか…。とても採算が取れるとは思えないが、根本的に裕福な国なので「話題集め」なのか?

…というわけで、ドバイにはこんな話がごまんとありわくわくしてきた。もお万年不景気の日本は、節約とかケチとかしみったれた話ばかりで、いい加減飽き飽きしているからだ。

ゴールドスーク 店頭のウインドウ

さらにドバイは、イスラム圏である。1度ぐらいイスラム諸国に行ってみたいが、戒律が厳しいとか治安がよくないところが多い上に、イラク戦争後の情勢もまだ安定せず、二の足を踏んでいた。そんな中ドバイは、日本より治安がいいと言われ、規制も緩く、他文化に寛容なイスラム圏。他の中東諸国より、かなり気楽に行けそうである。ジュメイラモスク

そんなまだ見ぬ異国のことを思うと、すごくワクワクしてきた。リゾートよりもテーマパークが好きな私とみのむちくん。ハワイよりもドバイ、アメリカンよりアラビアンである。

そして「空飛ぶアラビアンナイト」と称されるエミレーツ航空(アラブ首長国連邦の国営航空)に、一度乗ってみたいと思っていたのである。

海外旅行が何よりも好きな私。旅行に行けないのは、人生の楽しみを半分以上取られたようなものである。だから「行かない」と決意したものの、「1年に1回ぐらい行かないとさびしー!!」と思い始めたところだったのである。

そんなわけで、ドバイに惹きこまれ、あれよあれよと言う間に、行くことが決まったのである。それまで一度も、ドバイの「ド」の字も出てなかったというのに!(苦笑)

だがこの時点で、北欧旅行記が半分も仕上がってないことに気付く。やばい!!

9ヶ月で4ファイル分しか出来てなかったのに、出発までの2ヶ月あまりの間に、6ファイル分を完成しないといけない!!(つまり10日に1回の更新)もちろん義務ではないが、この機会を逃すと、きっと永遠に仕上がらないだろう。

だがドバイと北欧では、文化も宗教も何もかも違いすぎる。例えるならば、「気前のいい成金のおっさん」と「小市民のささやかな夢」?…と言うわけで、このまま旅行記を書き続けるのは難しく、しばらくドバイのことを忘れ、更新に専念することにした。

どうせ「旅行会社みのむち」が、チケットやホテルを押さえ、私は「みのむちくん、えらい!えらい!」と褒め称えるだけなのだから。(笑)






ランプの精に騙された〜?(出発前日まで・その2)

ドバイの砂漠
7月の半ば、東京は最高気温40度を記録する。それはたった2日間のことだったが、東京に来て10数年の中では最大の猛暑である。気象庁の予想は的中した。

ちなみに、ドバイ属するアラブ首長国連邦は、世界一で最も暑い国のひとつ。

真夏の気温は(体感温度で)50度にも達すると言われ、砂漠の国ながらも海にも面しているため、湿度も日本並みかそれ以上である。

私とみのむちくんの渡航予定は、9月9日から7日間。ピークは過ぎているものの、この猛暑と同じ気温で、40度を記録した時「ドバイはこういう気候か。」と思ったものである。

去年の同じ時期、トルコを「暑いから」という理由で、候補地から外した。だが、ドバイはトルコなんて比じゃないぐらい暑い!しかも、いくら近代的で、エアコン完備と言っても、屋外はそういうわけにはいかないだろう。

暑さにはめっぽう弱く、エアコンがないと生きていけない私。今年はエアコンのかけ過ぎで、気管支炎になってしまったぐらいである。そんな私が「灼熱の国ドバイに行きたい」なんて、狂気の沙汰である。きっと、ランプの精に魔法をかけられたに違いない。(苦笑)

そんなわけで、今回利用するのはエミレーツ航空。他社のように「海外の空港で、7時間待ちのトランジット」ということもなく、ドバイに行くには最も便利である。

しかも、トランジットは羽田発関空経由で、待ち時間は1時間20分。羽田〜関空間の飛行時間は1時間15分。国内線は「30分前集合」なので、2時間前集合の国際線と比べても、さほどロスもないだろう。

初の国内トランジットだが、かって知ったる日本国内なので、特に不安はない。だが、「出国手続きは、羽田なのか?or関空なのか?」で悩んでしまう。(笑)運河沿いの夜景

私は「羽田は国内線扱いで、関空で出国手続き」といい、みのむちくんは「羽田から国際線扱いだと思うから、羽田で出国のはず」と言う。結局私の方が正しかったが、下手にトランジットが国内だから悩んでしまう。

ただ「関西の方が成田より有利」という航空会社も珍しい。2002年、大阪とドバイが都市友好条約を結んだためかも?

ちなみに日本航空とのコードシェア便で、成田〜ドバイ便も運行させればいいものを、あえて使用料の高い関空のみにしてるのが、エミレーツ航空らしい気がする。(笑)

最初、10日出発を予定していたが、金曜日のせいか?満席だったので9日に変更した。目的地と航空会社が一致するのは、かれこれ6年前の新婚旅行以来である。

さらに予約当初、帰りは「ドバイ発2時30分→関空着17時、さらに関空発21時20分→羽田着22時25分」となっていた。だがこれでは、関空で4時間以上ぼ〜〜っとしてることになるので、羽田行きの便を、3時間ぐらいものに変更してもらう。

そして出発1ヶ月前となり、上司Mさんに休みを申請する。

私の休暇と言えば、絶対に海外旅行と思ってるMさんは、「どこに行くの?イタリア?」と聞いてきた。だが、渡航先がドバイと知ると「大丈夫なの?」と言う。どうもMさんの頭の中では、イラクもイランもサウジアラビアもみな同じらしい。(苦笑)「(私の渡航先を)会社が知ったら、あまりいい顔はしないだろう。」と言った。

確かに、昨今の中東情勢は分かるが、トランジットは関空だし、ドバイ以外の諸外国は経由しない。その状況で、一体何が起こるというのだ?!(苦笑)第一、海外旅行における3Kとか、旅の目的が「自分探し」とか「修行の場」なんてとんでもない!と思う私が、危険な場所になど行くわけがない。
水上バス乗り場
だが、Mさんのような反応は決して珍しくない。ドバイのことを「高級リゾート地」と知ってる人は、「いいねぇ!」と言うが、「え?!大丈夫なの?!」と言う人も多い。

あのへんの国は今、「日本より安全」か「観光客はほとんど受け入れていない」か「渡航の是非を延期して下さい」のどれかだというのに。(苦笑)

まあイラク戦争の時は、ドバイワールドカップ(競馬のG1レース)への参加も中止したらしいから気持ちは分かるが。でも、アラブ首長国連邦は極めて治安が安定している国で、戦争をしていたわけではないから、大丈夫だろうと思っていた。

あと「なぜドバイに行くのか?」と「ドバイとはどういうところか?」と言う人も多い。前者に対しては「リゾート地だから、バケーション」といい、「別に油田を掘るために行くんじゃないよ。」と付け足した。(笑)だが、「どういう国か?」はいまいち説明できない。

なぜなら私も、いまいち想像がつかないからだ。この時初めて、「日本では、男性のヘアスタイルはちょんまげで、刀を差し、女性はみなゲイシャガールである。」と信じている外国人の気持ちが分かる気がした。(笑)あまりに文化が違いすぎるので、想像がつかないのである。

8月終わり、社内で10月上旬納期の仕事を頼まれる。

だが、もうすでにキャンセル料が発生する時期だし、1ヶ月も前から休暇のことは報告してある。しかも、自分の仕事ではなく、人の手伝いというか代打である。帰国後、地獄のように忙しくなるのが目に見えたが、「そんなことでキャンセルするか!!意地でも行ってやる!!」と心に誓う。(笑)

だが9月3日、いきなり仕事がキャンセルとなり、自分のレギュラーの仕事も、突発事故で中止となる。しかも、自分の仕事は、期限に余裕があり、出国前の私は一気に「超ヒマ!!」となる。おかげで、懸念していた北欧旅行記も無事に完成し、出発までの数日間、ドバイモードにして過ごすことが出来た。
テキスタイル・スーク
さらに、もう1つの障害は、台風である。しかも今年は当たり年。出発の2日前にもやって来て、成田や羽田からの便が欠航となる。しかも、すでに次の台風が太平洋に発生していた。

つい最近まで私は、「とにかく関空まで行けば、大丈夫だろう。成田も国際線が欠航することなんて、滅多にないから関空も大丈夫だろう。」なんて思っていた。

だが関空は人工島で、台風が来れば簡単に、欠航(あるいは遅延)となってしまうことを知る。おかげで、未だかつてこんなに気にしたことはないぐらい台風情報をチェックしていた。

出発の前日、取引先のお客さんから、昨日中国・大連に向かった人が、成田発だったのに関空発となり、結局それも欠航となり、今日成田から早朝出発となったという話を聞く。

ところがこの日、台風は温帯低気圧となり消滅する。仕事のことといい、台風の事といい、全ては運。これだけキレイに障害が取り除かれるなんて、去年の北欧とは正反対である!まるで「ドバイにおいで〜♪」と言われているようだった。しかも今回は、海外旅行保険もマイレージカードも、2週間以上前に加入したし、準備万端である。