ニセ紳士と王女様ごっこな1日(サンフランシスコ・2日目)
| さて、本日はいよいよこの旅行のメインイベントである挙式の日。 午前8時にホテルを出発するため、早朝6時30分頃メイクさんがやってくる。大抵の海外挙式は、ホテルで着替えて、メイクをしてから出発するのである。 今回の旅行は早朝の国内線に乗ることが多く、とにかく早起きすることが多い。だが、普段は夜型の私も、旅行中はなぜか規則正しい生活をするので、そんなに苦ではない。(だったら1年中旅行してろってか?笑) ところで、ご存知の方も多いだろうが、最近のウェディングドレスは、とても軽くできていて、着脱が簡単である。最悪、誰にも手伝ってもらわなくても1人で着れる。 一見重そうに見えるドレスの広がりは、傘のホネみたいなモノが入った専用のペチコートのおかげで、軽く仕上げることができるからである。(まるで、リカちゃん人形みたい。笑) だから、見た目よりずっと軽い! !スーツケースにすっぽり入るので、日本から持参する人もいるらしい。何だか現代を象徴するようだな〜と、フト思ったりして。。 (昔のドレスは広がりを出すために、何重にもレースをつけたのだとか…。トイレに行くだけでも一苦労だと思う。) 着替えとメイクを済ませると、ドライバー兼通訳の人と待ち合わせているため、部屋を出てロビーへと向かう。ハッキリ言ってここからは、とにかく仮装大会である。(笑) なぜなら!いくらこのホテルが、サンフランシスコ一の高級ホテルで、毎夜タイタニックの1等船室状態が繰り広げられているとは言っても、ウェディングドレス姿で歩いている人など1人もいない。 タキシード姿のみのむちくん1人なら、単なるフォーマルウェアなのでどうってことはないが、やはりウェディングドレスは目立つ。 でも、これ以上ないぐらいの正装なので、異様な目では見る人はいないが、絶対通りすがりに振り返られる。 エレベーターから降りた瞬間も、ホテルマンに「Oh!Wedding!!」と言われたもんである。 それでもって、ロビーにそんなカップルは我々ぐらいなものだから、待ち合わせで会えないということもない。 ホテルの玄関を出ると、そこに待っていたのはリムジン。このホテルでリムジンが停車していることなど珍しくもないのだが、私とみのむちくんは初めてである。(本当はセダンだったのだが、車の手配がつかなくて、リムジンに変更されたというラッキーなアクシデントだった。) この先、またフェアモントホテルに泊まることはあるだろうが、このホテルからウェデングドレスを着て、リムジンに乗るというシュチュレーションは、再婚でもしない限り2度とないだろう。(笑) これから、南に170kmモントレ&カーメルという町に向かう。何か目的でもなければ、絶対訪れないと思うぐらい田舎である。(クリント・イーストウッドの別荘があるらしいが。) 日本で言うと、箱根とか軽井沢に行くようなものだろう。(知ってる人に言わせれば、もっとおしゃれな町だと反論する。笑) もちろん、サンフランシスコ市内の教会も選択肢の中にあった。だが、こんな小さな町など、こういう機会でもない限り訪れないだろう…ということで、ここにしたのである。(つまり、そんなに深い理由はない。笑) ところで、いくら軽いウェディングドレスでも、やはりフォーマルな服装に、フルメイクというのは身動きがとりづらい。しかも、リムジンはとにかく揺れない。早朝から起きたせいか、ついウトウトと私はうたた寝をしてしまった。 突然無言になった私に「花嫁さん、気分でも悪いのですか?」と通訳兼ドライバーの人が尋ねる。 「いえ…、眠いんです。」 ![]() 挙式だと言うのに、3年間同棲していたカップルには、緊張感も何もないのであった。(苦笑) サンフランシスコからおよそ2時間ちょっと経過した頃、目的地の教会につく。カーメル・コミュニティー教会というガイドブックなどにも載ってなさそうな、こじんまりとした教会である。そこで、挙式をしてくれる牧師さんと教会の人たちを紹介される。 ちなみに、アメリカでの挙式の場合、キリスト教徒以外の人間が挙式を上げることができるのは、プロテスタントの教会だけである。そして、宗教的には「結婚している2人を祝福する」という意味がある。だから、入籍していることが前提となるらしい。(逆にヨーロッパは、入籍前が前提らしいので、ヨーロッパでの挙式をお考えの方はご注意下さい。) ちなみにパンフレットを見たところ、有名な教会ほど料金が高く、手抜き(BGMがカセットテープとか)も多い。ヴァージンロードが3メートル…などという教会もある。(まあ、どこに価値観を置くか?…というところですが。) 道が渋滞していたらしく、15分か20分ぐらい待った頃、カメラマンが到着する。 スタッフが全員揃ったところで、挙式の段取りを簡単に説明される。 そこで、教会の人に「アメリカでは結婚式はイベントなので、緊張しないでリラックスして楽しんで下さい。」と言われる。セレモニーではなくて、イベントというところがアメリカらしい。そして、 私とみのむちくんの場合は、参列者は1人もいないので、私は1人でヴァージンロードを歩くことにする。 |
仮装大会は続く…。(サンフランシスコ・2日目)
ヴァージンロードのどこから歩くのか、誓いの言葉などを簡単に説明された後、いきなりパイプオルガンの音が鳴る。
「????」 牧師のMrトムが、身振りで私に「来い、来い。」と合図する。どうも知らない間に、本番が始まっている!!「いいのかな〜?」と思いつつ、私はゆっくりとヴァージンロードを歩いていった。 ここからの段取りは、私がみのむちくんの所まで行き、誓いの言葉、指輪の交換など、特に変わったことはしないオーソドックスな流れである。 誓いの言葉というのは、いわゆる日本語で言うところの「病める時も健やかなる時も…。」というやつである。大抵の人には感動の瞬間だと思う。感動のあまり、涙を流す人もいるだろう。多分。(笑) しかし…。 「ググ〜〜ッ!!」 よりによってこんな時に!!(大笑)ラスベガスでダウンしていたみのむちくんの体調は、ここに来て回復した…のはよかったが、よりによって挙式の真っ最中に腹の虫が鳴ったのである。 この場合、葬式で笑ってはいけないのと同じだが、我慢し切れず、私はふき出してしまった。さすがにゲラゲラと豪快には笑わなかったが、これがヨーロッパの教会なら怒られそうである。 後でみのむちくんは「よりによってこんな時に〜〜!!うぉぉぉ〜ん!!」と泣いていた。(本気で泣いたわけではないが。笑) さすがに牧師のトムは笑っていなかったが、一緒に笑ってくれた方が救われたかもしれない。(笑)
その後、何枚か記念撮影を撮る。実は私はこの写真が欲しくて、はるばるアメリカまで来たようなもんである。(要するに記念になるものが欲しかった。)しかも、ラッキーなことにこの教会の庭のバラは、この月だけ満開になるらしい。(そのうちの1枚は年賀状に使ったが、2人とは直接何も関係のない人間が一緒に写っているものである。笑) そして、牧師のMrトムにお礼を言い、教会を出る。 この教会での挙式には、レストランでのランチと、17マイルドライブが付くのである。 だが、何と!私たちはサンフランシスコ支店の人に教えてもらわなかった為、着替えを持って来なかったのである。 しかたがないので、開き直ってそのままドレス姿で歩くことにする。(1日中着れて羨ましいという話もあったのだが。笑) ハッキリ言って、カジュアルなレストランにドレス姿は似合わない。(笑)まるで、どこかの国の王族の視察…のドッキリカメラのようである。しかも東洋人。またしても、店内中の注目の的である。 さらに、その姿で町中を歩くもんだから、さすがのアメリカ人もビックリ!!の世界である。まあ、見知らぬ人が祝福してくれたり、「Congratulations!」とか言ってくれたりするのは、嬉しいんだけどね。 とにかく小さな町であるから、出会った人達の夕食の話題にされそうである。でも、「あ!結婚式だ!」とか「お嫁さんだ〜!」みたいな反応は、万国共通だなぁと思ったのだった。ドレスはレンタルでよかったと本当に思う。もちろん、こんなものは着慣れているワケはないので、歩いているうちに裾を汚すわ、破れるわ…である。 そして、レストランを出た後、モントレー半島の名所を廻るのだが、一本松が立っているローンサイプレスは、まるで伊豆を思わせる。こ れではまるで昔の新婚旅行である。(笑)ここにもリスがたくさんいて、何を勘違いしたか、私のドレスによじ登ろうとする。 そんな感じで目立ちまくった挙句、ホテルに到着する。(何だか、注目の的になったことばかり印象に残っていて、カーメルの町のことはあまり覚えていない。笑)リムジンから出たら出たて、また注目の的になってしまう。もうここまできたら、もう開き直りの世界である。(笑) ついでにフェアモントホテルでも記念撮影をしたのだった。 そして、その日の夕食はデリで適当に買ってきて、簡単に済ませたのである。とにかく、自分の人生の中でこのぐらい注目の的になった日はないだろうってぐらい目立ちまくった1日であった。 |