■ミステリ―ハヤカワSFシリーズ Jコレクション

浅暮三文
早川書房
2004年初版 価格\900 (定価\1,800)
状態:A,帯

 『日本企業が出資し、アフリカの密林を切り拓いてコーヒープラントを作ろうとしている現場で、現地の作業員が失踪するという事件が起こった。捜索を続けるにつれ、事件は奇怪な様相を呈しはじめる。一方東京では、ある男が原因不明の皮膚感覚の亢進に見舞われていた。手が触れる道具、肌に当たる風、すべてのものがこれまでにない感覚を伝えてくる。そして一見無関係に見える両者には、実は奇妙な共通点があった!?』

冬至草

石黒達昌
早川書房
2006年初版 売切れ (定価\1,600)
状態:B,帯(シミ有)

 『北海道・旭川の郷土図書館で見つかった新種の植物“冬至草”の押し葉。太平洋戦争期の在野研究者が遺した記録から、ウランを含んだ土壌に生息して人間の血液を養分とする異様な生態が明らかになっていく──
  科学という営為の光と影を追究した表題作、異端の天才科学者の半生が浮き彫りにする論理と倫理の相克「アブサルティに関する評伝」、終末医療の情景を宇宙的な死生観から綴った芥川賞候補作「目をとじるまでの短かい間」ほか、全6篇を収録』

虐殺器官

伊藤計劃
早川書房
2007年初版 売切れ (定価\1,600)
状態:A,帯

 『9・11以降、激化の一途をたどる“テロとの戦い”は、サラエボが手製の核爆弾によって消滅した日を境に転機を迎えた。先進資本主義諸国は個人情報認証による厳格な管理体制を構築、社会からテロを一掃するが、いっぽう後進諸国では内戦や民族虐殺が凄まじい勢いで増加していた。その背後でつねに囁かれる謎の米国人ジョン・ポールの存在。アメリカ情報軍・特殊検索群i分遣隊のクラヴィス・シェパード大尉は、チェコ、インド、アフリカの地に、その影を追うが……』

ヴコドラク

岡田剛
早川書房
2009年初版 売切れ (定価\1,700)
状態:A,帯

 『中国と台湾の政治緩衝地帯として、また国際貿易の中継点として建造された人工島「新台湾」は、アジアの金融センターの地位を占め繁栄している。新台湾において非公式の存在である中国公安支局は、新台湾の経済安全保障に関わる猟奇殺人事件を追っていた。焼け残った遺体は、首を切断され股の間に置かれるという凄惨なものであり、現場付近では正体不明の銀色の動物を目撃したという証言もあった。 事件当時、現場周辺にいたため勾留されたスロヴェニア出身の青年ロビン・スレイマンの事情聴取を進めていた女性局員・耶恵雨は、青年の瞳に自分と同じ黄色の輝きを見る。 彼が釈放された翌日、新たに数人が惨殺される事件が発覚、現場には黒人の右手が残されていた──。
 聖なる異形者の血と暴力と祈りの物語。俊英が描く、傑作近未来バイオレンス伝奇SF』

天涯の砦

小川一水
早川書房
2006年初版 売切れ (定価\1,500)
状態:A,帯

 『地球と月を中継する軌道ステーション〈望天〉で起こった破滅的な大事故。虚空へと吹き飛ばされた残骸と月往還船〈わかたけ〉からなる構造体は、真空に晒された無数の死体とともに漂流を開始する。だが、隔離されたわずかな気密区画には数人の生存者がいた。空気ダクトによる声だけの接触を通して生存への道を探る彼らであったが、やがて構造体は大気圏内への突入軌道にあることが判明する……。真空という敵との絶望的な闘いの果てに、“天涯の砦”を待ち受けているものとは?』

ロミオとロミオは永遠に

恩田陸
早川書房
2002年初版 価格\900 (定価\1,800)
状態:A,帯(僅かに傷)

 『日本人だけが地球に居残り、膨大な化学物質や産業廃棄物の処理に従事する近未来。それを指導するエリートへの近道は、「大東京学園」の卒業総代になることであった。しかし、苛酷な入学試験レースをくぐりぬけたアキラとシゲルを待ち受けていたのは、前世紀サブカルチャーの歪んだ遺物と、閉ざされた未来への絶望が支配するキャンパスだった。やがて、学園からの脱走に命を燃やす「新宿」クラスと接触したアキラは、学園のさらなる秘密を目の当たりにする……』

どーなつ

北野勇作
早川書房
2002年初版 価格\800 (定価\1,500)
状態:A,帯

 『父の迎えを待ちながらピンボール・マシンで遊んだデパート屋上の夕暮れ、火星に雨を降らせようとした田宮さんに恋していたころ、そして、どことも知れぬ異星で電気熊に乗りこんで戦った日々……そんな〈おれ〉の想い出には何かが足りなくて、何かが多すぎる。いったい〈おれ〉はどこから来て、そもそも今どこにいるのだろう?』

空獏

北野勇作
早川書房
2005年初版 売切れ (定価\1,500)
状態:A,帯

 『昔々のこと。世界が古くなったので、えらい人たちは獏を創って、新しい世界を夢見てもらうことにしました。みんなは安心して獏のなかで眠りにつきました。でも、やがて獏は不安に囚われてしまったのです。自分のなかの人たちは実は死んでいるのではないか、と……まあ、そんなこんなで私は、戦いつづけているわけだ。商店街で敵を待ち伏せしたり、ヒト型戦闘機械に乗り込んだり、西瓜太郎の指揮で悪の王国に奇襲をかけたり。でも肝心の私とは誰か、まったく思い出せないのだけれどね、あの夕陽のきれいな街の風景以外は──9つの短篇と10の掌篇が織りなす、 不条理で情けなく、けれどヒトに優しい戦争の話』

スペースプローブ

機本伸司
早川書房
2007年初版 売切れ (定価\1,600)
状態:B,帯

 『西暦2030年、地球に接近する長周期彗星“迩基”へと向かった無人探査機“こめっと”が、〈ライト・ビーング―〉という謎のメッセージとともに消息を絶った。一方、曽我部臣太、石上香蓮ら日本総合開発機構・宇宙探査局の6名のクルーたちは、翌年の有人月着陸計画に向けて訓練の日々を送っていた。そんなある日、臣太らは、“迩基”の予想進路上にニュートリノ信号を発する謎の物体が存在することを知る。資金難により最初で最後と噂される月計画を捨て、“裏ミッション”の敢行を決意した彼らは、夜な夜なカラオケボックス“イリアス”に集い、無謀ともいえる実行計画を練るのだったが……』

小説探偵ノベル・アイGEDO

桐生祐狩
早川書房
2004年初版 価格\900 (定価\1,800)
状態:A,帯

 『おれの名前は三神外道、通称げど、酒と小説をこよなく愛する、しがない広告屋だ。だがおれには、眠ることで小説世界に侵入できる「小説探偵」としての顔がある。日々訪れる依頼人は、未解決の伏線に消えた息子を探す人妻、耽美小説の超美形キャラに、自作内ギャンブルに溺れた三文作家―現実と小説世界をまたぐさまざまな難事件を解決していくおれだったが、やがて、失われた記憶にまつわる巨大な陰謀が、悪意に満ちた全貌を現わしつつあった……。
 ミステリ、ホラー、時代小説、ファンタジイほか、あらゆるジャンル小説に過剰な愛をそそぎこんだ、7篇収録の連作集』
 「黄金の船」「妖蛾異人伝」「青き追憶の森」「タイトロープな男たち」「百合秘紋」「チェンジングヘッド」「ソード・オブ・ウインド」

海を見る人

小林泰三
早川書房
2002年初版 価格\800 (定価\1,700)
状態:A,帯

 『「あの年の夏祭りの夜、浜から来た少年カムロミと恋に落ちたわたしは、1年後の再会という儚い約束を交わしました。 なぜなら浜の1年は、こちらの100年にあたるのですから」―場所によって時間の進行が異なる世界での哀しくも奇妙な恋を描いた表題作、円筒形世界における少年の成長物語「時計の中のレンズ」など、冷徹な論理と奔放な想像力が生みだす驚愕の異世界七景。 日本ホラー小説大賞受賞作家による初のSF短篇集』
 「時計の中のレンズ」「独裁者の掟」「天獄と地国」「キャッシュ」「母と子と渦を旋る冒険」「海を見る人」「門」

フィニイ128のひみつ

紺野あきちか
早川書房
2003年初版 価格\800 (定価\1,700)
状態:A,帯(傷有り)

 『亡くなった叔父が遺したことば──「フィニイ128のひみつ」。 その謎を追うわたしに届いたのは、熱狂的な参加者たちが全世界で展開するノンヴァーチャル・ライヴRPG「W&W」への誘いだった。剣と魔法にタイムトラベルと何でもありの設定をもとに、さまざまな派閥が相争う壮大なる“ごっこ遊び”。“光の戦士”となったわたしは、混沌とした虚構世界の危機を救うべく、いつしか奇妙な使命感に囚われはじめていた……』

シン・マシン

坂本康宏
早川書房
2004年初版 価格\900 (定価\1,800)
状態:A,帯

 『脳の一部が機械になってしまう奇病、機械化汚染症候群(MPS)は社会を一変させた。機械化した部分を使ったMPSランニングと呼ばれる機能が、意思の伝達や金銭の授受など、罹患者相互におけるあらゆる情報の制御を、器具を使用することなく実現し、究極の情報化社会が訪れたのだ。しかし罹患することのなかった一部の人々は、情報を共有することができないため、社会から隔絶されることになり、世界は奇妙な歪みを見せはじめる。そして一人の青年が不可解な事件の渦中に……』

妻の帝国

佐藤哲也
早川書房
2002年初版 価格\900 (定価\1,700)
状態:A,帯

 『高校生、無道大義はある日「最高指導者」からの手紙を受け取る。それを読んだとたん、彼は民衆国家建設に目ざめ、民衆細胞として自分のなすべきことを悟る。「わたし」の妻は「最高指導者」である。あらゆるイデオロギーを否定し、直観による民衆独裁のみを肯定する民衆国家の構築をもくろみ、毎日大量の手紙を民衆細胞に宛てて投函していた。悪夢的な不条理世界で、奇想天外な政治劇が、残酷で饒舌な超絶技巧描写に乗って展開する』

アイオーン

高野史緒
早川書房
2002年初版 価格\900 (定価\1,900)
状態:A,帯

 『かつて古代ローマ帝国は、人工衛星を打ち上げるほどの高度な科学文明を享受していた。だが、その没落から数百年、13世紀暗黒時代の西欧では、物質の力を行使する科学を悪とし、人間の魂は生涯に積んだ功徳によって天に召されるという信仰が支配していた。南仏トゥールーズ市の若き医師ファビアンは、放浪の科学者アルフォンスに出会ったことにより、みずからの信仰に疑問を抱く。それは、やがてコンスタンティノポリスから中央アジアへといたる、生涯を賭けた探求の始まりであった……異形の中世を舞台に、信仰と科学の狭間に世界の真実を求める者たちを描く、壮大なる叙事詩』

ラー

高野史緒
早川書房
2004年初版 売切れ (定価\1,500)
状態:A,帯

 『ピラミッドの謎に魅せられ、その生涯を〈タイムマシン〉の開発に費やした現代人ジェディは、紀元前2624年への時間跳躍に成功する。だが、クフ王の治世下にあるエジプトで彼が目にしたのは、建造途上にあるはずのピラミッドが発掘されている現場だった。なぜかジェディを崇拝する監督官のメトフェルもまた、その秘密については固く口を閉ざす。ピラミッドとは何か?その目的とは?──帰還期限が 迫るなか煩悶するジェディは、ついにクフ王その人への謁見の機会を得るが……』

忘却の船に流れは光

田中啓文
早川書房
2003年初版 価格\900 (定価\1,800)
状態:A,帯

 『かつて世界は悪魔の襲来によって滅びた。主は、生き残った子らのため、5つの階層からなる閉鎖都市を創造、聖なる〈壁〉によって悪魔の侵入を食いとめたという。それから幾星霜、都市を統べる“殿堂”の聖職者ブルーは、悪魔崇拝者の摘発に参加し、世界の真理を探究する修学者ヘーゲルに出会ったことで、“殿堂”の厳格な支配に疑問を覚える。だがそれは、神と悪魔をめぐってブルーを嘲弄する、狂乱劇の始まりにすぎなかった。やがて、すべてが昇華する地平に、真実が顕現する』

グラン・ヴァカンス
廃園の天使I
飛浩隆
早川書房
2002年初版 売切れ (定価\1,600)
状態:A,帯

 『ネットワークのどこかに存在する、仮想リゾート〈数値海岸〉の一区画〈夏の区界〉。南欧の港町を模したそこでは、人間の訪問が途絶えてから1000年ものあいだ、取り残されたAIたちが、同じ夏の一日をくりかえしていた。 だが、「永遠に続く夏休み」は突如として終焉のときを迎える。謎のプログラム〈蜘蛛〉の大群が、街のすべてを無化しはじめたのである。こうして、わずかに生き残ったAIたちの、絶望にみちた一夜の攻防戦がはじまる──』

ラギッド・ガール
廃園の天使II
飛浩隆
早川書房
2006年初版 売切れ (定価\1,600)
状態:A,帯

 「夏の硝視体」「ラギッド・ガール」「クローゼット」「魔述師」「蜘蛛の王」

グアルディア

仁木稔
早川書房
2004年初版 価格\900 (定価\1,900)
状態:A,帯

 『22世紀末、遺伝子管理局が統括する12基の知性機械によって繁栄していた人類文明は、とあるウイルスの蔓延によって滅びた。そして西暦2643年、ラテンアメリカ―変異体と化した人間たちと種々雑多な組織が蠢く汚濁の地にあって、自治都市エスペランサは唯一、古えの科学技術を保持していた。その実験体にして、知性機械サンティアゴに接続する生体端末の末裔アンヘルは、混沌の世界を平定すべくレコンキスタ軍を組織、不老長生のメトセラにして護衛の少年ホアキンらとともに、サンティアゴの到来が近づくグヤナ攻略を画策していた。いっぽう民衆たちのあいだでは、サンティアゴを神の降臨と捉える参詣団が形成され、その中心には守護者として崇められる青年JDと、謎の少女カルラの姿があった。アンヘルは、ある思惑を秘めて二人との接触を切望するが……』

ミカイールの階梯(上・下)

仁木稔
早川書房
2009年初版 価格\1,800 (定価\3,200)
状態:A,帯

 『25世紀中央アジアを支配する共和国とアフディ教団の微妙な均衡は、旧世界の知識を有する存在”ミカイールの階梯”をめぐって大いなる動乱へと導かれる』

太陽の簒奪者

野尻抱介
早川書房
2002年初版 価格\800 (定価\1,500)
状態:A,帯

 『西暦2006年、突如として水星の地表から噴き上げられた鉱物資源は、やがて、太陽をとりまく直径8000万キロのリングを形成しはじめた。 日照量の激減により破滅の危機に瀕する人類。いったい何者が、何の目的でリングを創造したのか?―異星文明への憧れと人類救済という使命の狭間で葛藤する科学者・白石亜紀は、宇宙艦ファランクスによる破壊ミッションへと旅立つが……』

ウロボロスの波動

林譲治
早川書房
2002年初版 価格\800 (定価\1,600)
状態:A,帯(僅かに傷)

 『西暦2100年、1機のX線観測衛星が発見したブラックホール・カーリー──それがすべての始まりだった。 カーリーの軌道を改変、その周囲に巨大な人工降着円盤を建設することで、太陽系全域を網羅するエネルギー転送システムを確立する―この1世紀におよぶ巨大プロジェクトのためAADDが創設されたが、その社会構造と価値観の相違は地球との間に深刻な対立を生み、人類は激動の時代を迎えようとしていた……』

ストリンガーの沈黙

林譲治
早川書房
2005年初版 価格\900 (定価\1,700)
状態:A,帯

 『ブラックホール・カーリーの周囲に建造された人工降着円盤は、巨大なエネルギー転送システムとして太陽系社会を変革した。それから数十年が経過した西暦2181年、宇宙空間に適応したAADDの人間たちと地球側との対立は発火点を迎えようとしていた。地球艦隊の武力侵攻が噂されるなか、AADDの伝説的メンバーであるアグネスは天王星軌道上の人工降着円盤へと向かう。システム全体を崩壊させかねない異常振動の原因を解明するためだった。一方、太陽系辺境の観測施設シャンタク2世号では、AADDのウスールらが、未知の知性体ストリンガーとの交信を模索していた。相克と邂逅の果てに、人類社会を待ち受ける運命とは?』

進化の設計者

林譲治
早川書房
2007年初版 価格\900 (定価\1,700)
状態:A,帯

 『人類は、神によってデザインされたのか?』

ノルンの永い夢

平谷美樹
早川書房
2002年初版 価格\900 (定価\1,800)
状態:A,帯(少し傷)

 『2001年秋、新世紀SF新人賞を受賞したばかりの作家・兜坂亮は、新興出版社ハイネマン書房の時野から、数学者・本間鉄太郎をモデルにした小説の執筆を依頼される。第2次大戦下のドイツで消息を絶った本間は、高次元多胞体理論なる独自の時空論に到達していたというのだ。取材をすすめる兜坂の周囲で、公安調査庁が不気味な活動を開始する。いっぽう1936年のドイツ、学術都市ノルンシュタットを訪れた若き日の本間は、何かに導かれるかのように、空軍総司令官ヘルマン・ゲーリングに接近していくが……』

アマチャ・ズルチャ
柴刈天神前風土記
深堀骨
早川書房
2003年初版 価格\900 (定価\1,700)
状態:A(小口角僅かに傷),帯

 『その街では、謎の奇病「バフ熱」に冒された男が食用洗濯鋏に余生を捧げ、「蚯蚓、赤ん坊、あるいは砂糖水の沼」の三面記事ほどに陳腐な溜め息を吐くコインロッカーがあった。しかしときには、加藤剛をこよなく愛する諜報員が「隠密行動」を展開し、国際謀略に巻き込まれた茸学の権威「若松岩松教授のかくも驚くべき冒険」が繰り広げられる街。謎の物体「飛び小母さん」が目撃者たちの人生にささやかな足跡を残し、とある人妻とマンホールが哀しき「愛の陥穽」に堕ちたのもまた、この街の片隅だった。あるいはまた、「トップレス獅子舞考」が試みられた風俗発祥の地、江戸幕府を揺るがした「闇鍋奉行」暗躍で歴史に刻まれる街―そう、柴刈天神前。このありふれた街と人に注がれた真摯な眼差しと洞察をもとに、現代文学から隔絶した孤高の筆が踊り叫ぶ、愛と浪漫と奇蹟の8篇』

ハイドゥナン(上・下)

藤崎慎吾
早川書房
2005年初版 価格\1,700 (定価\3,400)
状態:A,帯

 『西暦2032年。未曽有の地殻変動によって、南西諸島に沈没の危機が迫っていた。地球科学者・大森拓哉の警告により政府特別機関が設立されるが、その目的は領海=海底資源喪失を見越しての既得権確保にあった。政府の対応に憤る植物生態学者・南方洋司、地質学者・菅原秀明ら6人の科学者は、独自の〈ISEIC理論〉によって地殻変動を食い止めるべく、極秘プロジェクトを開始する。いっぽう共感覚をもつ青年・伊波岳志は、南方らに同行して訪れた与那国島で、巫女的存在であるムヌチの後間柚と出会う。「琉球の根を掘り起こせ」なる神の声を聞いたという彼女は、大地の怒りを鎮めるため、“14番目の御嶽”を探してくれるよう岳志に依頼するのだが……』

星の綿毛

藤田雅矢
早川書房
2003年初版 価格\800 (定価\1,500)
状態:A,帯

 『どことも知らぬ砂漠の惑星。そこでは〈ハハ〉と呼ばれる銀色の巨大な装置が、荒れた大地を耕し、さまざまな種子を播きながら移動を続けていた。〈ハハ〉に寄生する人々のムラで、少年ニジダマは暮らしていた。どこかに存在するというトシに憧れる彼は、ある日、トシからの交易人を名乗る男ツキカゲを迎える。それは、世界に隠された大いなる秘密と、ささやかな約束へとみちびく出会いであった──』

傀儡后

牧野修
早川書房
2002年初版 価格\900 (定価\1,700)
状態:A(小口傷),帯

 『20年前の破滅的な隕石落下により、大阪は異形の街と化した。落下地点から半径6キロは危険指定地域とされ、人々の立ち入りは厳重に禁止されていた。五感で世界と融合する奇怪なドラッグ「ネイキッド・スキン」や、全身の皮膚がゼリー化する謎の奇病「麗腐病」をめぐって、危険指定地域を中心に、不気味な人々が入り乱れ、人類社会崩壊の予兆の中、変容してゆく人の意識と世界が醜悪かつ美麗に描かれる。ホラーの鬼才が満を持して世に問う、空前のテクノゴシックSF巨篇』
 第23回日本SF大賞受賞

楽園の知恵
あるいはヒステリーの歴史
牧野修
早川書房
2003年初版 売切れ (定価\1,500)
状態:A,帯

 『夢を見ない理由、死体に似た街、腐敗してゆく自分、地下室で蠢く父、時の王国におわす神、娼婦工場の太った女、演歌と神秘主義の密接な関係、妄想を媒体にする言語人形―現実の皮が剥がれたときに見え隠れする幻覚妄想恐怖戦慄神秘奇蹟を、ヒステリーの治療過程に見立てて並べてみせた、凄絶作品集』

血液魚雷

町井登志夫
早川書房
2005年初版 売切れ (定価\1,500)
状態:A,帯

 『放射線科医・石原祥子のもとに搬送されてきた心筋梗塞の患者は、かつての恋人・羽根田医師の妻、緑だった。だが、冠動脈に詰まった血栓の除去手術中、透視画像に映り込んだのは、血流に逆行して移動する不気味な影。羽根田医師の強硬な主張により、その正体を解明すべく試験稼働中の〈アシモフ〉が投入されることになった。それは、挿入したカテーテルからナノ単位のビームを照射し、血管内をリアルタイムに撮影する世界初の装置だった。“アシモフ”のゴーグルを装着し、血管内世界を体感していく祥子。やがて彼女の眼前に現われたのは、ミサイルのごとき形状とプロペラのような鞭毛を備えた謎の物体であった……
 人体という異世界を舞台に、極小存在と人類との息詰まる攻防戦を描いた、現代版”ミクロの決死圏”』

からくりアンモラル

森奈津子
早川書房
2004年初版 価格\800 (定価\1,600)
状態:A,帯

 『永遠の少女たちに捧げる、愛と性の未来小説8篇』
 「からくりアンモラル」「あたしを愛したあたしたち」「愛玩少年」「いなくなった猫の話」「一卵性」「レプリカント色ざんげ」「ナルキッソスの娘」「罪と罰、そして」

まだ見ぬ冬の悲しみも

山本弘
早川書房
2006年初版 売切れ (定価\1,700)
状態:A,帯(傷有)

 『時間、宇宙、言語、超人テーマなど、SFならではのアイデアを現代に蘇らせる、科学と奇想と語りの饗宴』
 「奥歯のスイッチを入れろ」「バイオシップ・ハンター」「メデューサの呪文」「まだ見ぬ冬の悲しみも」「シュレディンガーのチョコパフェ」「闇からの衝動」

マザーズ・タワー

吉田親司
早川書房
2008年初版 価格\900 (定価\1,700)
状態:A,帯

 『西暦二〇三八年、スリランカ―インド間を結ぶ巨橋を拠点とする「マザーズ教団」は、難病の子どもたちの末期医療に従事していた。教団代表の葵飛巫女はインド州軍の襲撃を予測し、巨橋を崩壊させて教団ごと避難する決意をする。攻撃開始の日、それぞれの理由で巨橋に居合わせた4人の男たちは、飛巫女の素顔と、人類の未来を左右する真の目的を知った。医学、財産、電脳、怪力── それぞれの要素に恵まれた男たちは、彼女のため命と才覚のすべてを賭け、太陽系最大の建造物・軌道エレベータの建造に挑む!』


蓑虫屋ホーム