超簡単必釣法シリーズ

「超簡単必釣法シリーズ」の「超簡単珍魚必釣法」暫定版です。これに画像や地図などを加えて、魚釣りを始めたい人への超簡単な入門書を提供しようとと考えています。なお記事内容は10年も前のものがほとんどですから、釣法釣技以外はあんまし参考にならんかもしれません。

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「超簡単珍魚必釣法」           御簾定家
(ハゼクチ・クツゾコ・ワラスボ必釣法)
        
『おい、定家、どこにいく?』
『有明海にグチ釣り。』
『雲仙腰巻、多良頭巾ってことわざ知っとうか。雲仙岳や多良岳の雲のかかりぐあいで、雨が降るか降らんかわかるとぞ。』
『ふーん、そうね、ところでばっちゃん、腰巻ってなんね。』
『ほれ、見てみろ、これたい。』
『うへっ、わかった、わかった、それ以上見せんでいいよ。』

今月号はほんとはグチ必釣法のつもりだったんですがね、釣行前から変てこなもの見せられたせいか、雨にはしっかり降られるし釣れないしでグチのこぼしっぱなし。翌週の再度の挑戦も、たたりじゃ、たたりじゃ、釣れるのは変てこなものばっかし。ようし、そうか、こうなりゃ居直り開き直りで、めざすは有明海珍魚全種目制覇だ。


さて珍魚奇魚怪魚となれば、まさに有明海こそその宝庫といっていい。世界でここだけというエツ、日本でここだけというあの有名なムツゴロウをはじめとして、特産種が十五種、魚類だけで九種あるとのこと。そのうち釣りの対象になりそうなのは、エツ、ムツゴロウ、ハゼクチ、ワラスボ、デンベイシタビラメ、ヤマノカミの六種くらいか。



[エツ・ムツゴロウ] エツは表層魚だし、ムツゴロウの食性は鮎と同じように珪藻類を餌にしているらしいから、ちと投げ釣りでは無理だろう。しかしフライ・キャストなみのコントロールがあるならムツゴロウの引っ掛けはできるかもしれない。漁師さんの(潟のムツ掛け)に挑戦してみるなら、諌早湾奥の本明川河口あたりがいいかしらん。無理と無駄を省きたい方は久留米や柳川の料理屋でその時季になれば賞味できる。ムツゴロウのかば焼きは私めの鈍い舌ではハゼのそれと変わらなかったし、エツは見ためは太刀魚の刺身みたいで、骨切りはしてあったがそれでも小骨が気になって味がしなかった。もともと淡泊な味なのか。強いて言うならイワシから油を抜いたとでも表現するべきか。

[ハゼクチ]写真中の右上五尾
三十CMから四十CMになるヘビもどきのハゼクチは釣経験があったけれど、写真のマハゼそのものの大きさのやつは初体験で、有明海にマハゼは居ないらしいと聞いてたものの、やはりそれだけでは信じられずに帰宅の途中でわざわざ箱崎浜に寄って二尾釣りあげてきて比較してみたり、図鑑で調べてみてやっと違いがわかり納得した。ハゼクチのほうの尾鰭は黒っぽく斑紋がなく、マハゼに比べて体の黒斑も淡いために体色も淡い。要するにこいつが今から冬にかけて産卵の後どんどん伸びてヘビになるらしい。したがってここいらで釣れるハゼはハゼクチと思っていいのかな。あっ、なんだその疑いの眼は、いいのかねえ、疑って。調べてきたのは恐れ多くもハゼの権威である皇太子殿下の解説なんだけどなあ。(日本産魚類大図鑑より) それからついでに有明でいうグチはイシモチでなくコイチのことをいってるらしい。いままでそうたくさん数釣ってるわけでないから断言できないけど、釣った限りではイシモチ(白グチ)でなく金色っぽいの(関門あたりでいう金グチか)ばかりだった。 こうしていつも標準和名と地方名には悩まされるね。標準和名ばかりだとあじけないし、かといって地方名も一つならいいけど二つ三つとあっては繁雑で煩わしいし、真の意味も通じないこともある。何か良い方法はありませんかねえ。

[ワラスボ] 写真中の下の二本ね。
珍魚のチャンピオンはまちがいなし。よほどの食通(悪食家?)か、全種目制覇などとたわけたこと考えてる奴は別にして、地元の釣人以外はまず持ち帰らないと思うなあ。グロテスク、ぬるぬる、乱ぐい歯、醜悪、蛇みたい、怪奇などと、容貌のみを取り上げられての散々の言われようはただ同情あるのみ。いつか化けて出てやれ!正面から見ると案外可愛い顔してるし、釣ったすぐの体色は、風呂あがりの美女のえりあしに浮かぶ静脈の色に似てい・・ないか。

[デンベエシタビラメ] クツゾコも黒や紫や赤色といろいろあるらしく、黒っぽいのは何度か釣った事あるみたいだが、珍種は赤とのこと。これからの挑戦種目さ。

[ヤマノカミ] こればかりは見たことも聞いたこともない。カジカの仲間で夜行性とか、これも調べてみて釣れるものなら釣ってみよう。

今回は全魚種共に同じ釣り方や釣具で良いのかあまり自信がないんで、一応ハゼ釣りのつもりでやってください、と言っておきます。それよりもポイントを詳しく知るほうが釣果につながるかな

[ポイント]

(大和干拓) グチはほぼ一年中狙える。Aの第一排水機場付近がトップポイント。B・Cと両開干拓のEもハゼクチ、ワラスボ、グチ。Eは特に夏季にウナギ。AからDにかけてはイカゴとりの投網が優先。堤防の構造上、三脚式の竿立よりも竿の尻手を乗せる突立式竿立が必要。だだっ広すぎてすぐ道に迷うんで、いつも西鉄中島駅から栄皿垣に入って水路沿いに一直線のコースにしている。

(三池港) A・B・Fの航路、港のしゅんせつ部分でメイタ、夜釣りと乗っこみ時期にチヌ。浅い部分でワラスボ、トビハゼなど。C・D・Eのノリヒビ狙いでカレイ、グチ、ともに実釣済み。長く突き出た白灯台波止は満潮時や荒天時はおっかないんでB付近が安心なんだけど、竿は振りにくい。自分好みのポイントはといえばDになる。

(小長井港、竹崎港、道越港) いずれも干満の差が激しいので、引いたら釣りにならない。満潮時も竹の澪つくし(エゴ木)に挟まれた部分狙いがいい。ハゼクチ、グチともに良く、夜釣りでグチの大型が狙えるのもこのあたり。その意味でも各港の澪に精通する必要があるんだね。いずれグチ釣りについてはまた詳しく報告するつもりです。

[蒲鉾製造法] 

もともとうまい蒲鉾を食いたいためのグチ釣りだったので、半分は意地になって蒲鉾つくりに励みました。超小型のトビハゼさえ骨はずして使いましたよ。写真の釣果を全部あわせてやっと一本分が出来ただけ。釣行費用は除いても、完全無添加完全手作りでやってみてその手間ひま考えると、少々のお金じゃ引き合いませんよ。誰にも食わさず一人で食ってやった。うまかったねえ。自然の魚のうまみあまみで、まず市販のものでこの味は無理と思う。強いて近い味のものをあげるとすれば、佐世保の朝市で買える竹輪くらいかね。もっとも自分ひとりでうまいと思ってるだけかも知れないが。参考までに作り方を書いておきますので興味のある方はどうぞやってみてください。
 まず三枚におろして(小骨をとって皮をはぐ)ミキサーですりつぶし(包丁でたたいてつぶす)塩で(砂糖、みりん、醤油)味つけし、つなぎは卵白(カタクリ粉)を加えて板にのせて蒸すだけで超高級蒲鉾の出来上がり(油で揚げる)。( )の中はすべてお好みしだいでどうぞ。板がないからといって決して近所の表札を探して歩きまわらぬように。

[天気のことわざ] 釣り人にとって天気予報の確認とある程度の気象に関する知識が必要なのは当然だが、やれ気圧の谷がとか、前線の影響でとかいわれてもすんなり頭に入ってこない。それよりも雲仙腰巻、朝焼けは雨夕焼けは晴れ、なんてことのほうがなじみやすくてお天気入門の近道のようだ。こんなことわざばかりが数多く収録された『有明海の天気のことわざ』という小冊子が三池海上保安部に事務局をおく有明海海難防止対策推進連絡会から発行されている。まだ残部があれば有料だけど分けてもらえるはずです。問い合わせは事務局へ。大牟田市新港町一番地 電話(094)531-0521
この部分は昔々の記事のまんまやけん今でもあるかどうかはわかりませんです)