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2003/01/01 (水)
▼ 元朝参り
初日の出を拝むために徹夜。天気予報では太陽が顔を出すどころか雪ということでしたが、元朝参りもするし、と起き続けて、6時過ぎに出発。地元の氏神様と手古奈堂(万葉集に詠われた悲運の美女を祀ったお堂)にお参りしてから、お寺山に登り、こちらにもお参りしてからいざ初日の出。お寺山の東に面したところが、丁度ちょっとした広場になっていて、初日の出を拝むには絶好のスペースなのですが、やはり厚い雲に覆われて日の目は見えず。しばらく待ちましたが、辺りは明るくなるものの、結局初日の出を拝むことはできませんでした。
それでもまあ、雨は降らなかったし、待っている間に色々な鳥が飛んでいく姿を見ることが出来たのでよし。何よりも、新年の清澄な空気を吸うことが出来て、気持ちが引き締まりました。前の日まで「新年? どうでもいいよ…」的な気分だったので、これは大きい。帰りはまた手古奈さんの所を通ったら、そこに住んでいるらしい猫を見つけたので写真をパチリ。近くの池には何故か鷺らしき鳥もいて、何だか得した気分ではありました。▼ 「将軍要撃」(新宮正春 角川書店)
家康の近習を勤めながら若くして隠居し、今は悠々自適の石川丈山は、伊吹山で爆裂弾にやられた変死体が発見されたことを知る。時あたかも将軍家光の上洛を目前に控え、陰謀の臭いを嗅ぎ取った丈山は探索に乗り出す。そしてついに意外な黒幕の正体を知る丈山だが、既に魔の手は家光を捉えようとしていた。
本日読了。幾度か時代小説でも取り上げられている家光上洛を題材とした作品。当時の情勢を説明しようとするあまり、いささか物語に関係ない説明も多いようにも感じましたが、ちりばめられた伝奇的趣向の数々と、後半次から次へと重ねられるサスペンスはさすがの味わい。ネタバレになるので詳しくは書けませんが、史実上の尾張柳生家とある武将の関わりには驚かされました。ただし、いつもながら後味がすっきりしない新宮作品、この作品でも自らの政治的地位を守ろうと陰険な策を重ねた幕閣の面々の描写が余りにも生々しく、かなり重い気持ちにさせられました。もっとも、権力者の側の非を描いて暗殺者の側にも五分の理を示すのは暗殺者ものの常道ではありますが。また、丈山の、事件の黒幕に対する複雑な思いを、もう少し突っ込んで描いた方がラストがより印象深くなったような気がしますが、これは個人の感覚の世界かもしれません。