主水血笑録

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2003/01/22 (水)

新作時代漫画
 ネットをうろうろしていたら、近々連載開始の時代劇漫画情報が幾つか。
 まずは私的に密かに好きだったりする(作品が多い)巻来功士氏が何と時代劇に進出。オースーパージャンプ誌に「鬼哭忍伝 霊牙(仮題)」を連載とのこと。外すときは豪快に外しますが、独特のホラー&伝奇センスを持つこの方ですので(「ミキストリ」は個人的に大傑作と思っているのですが)期待したいと思います。タイトルを見ていると「ゴッドサイダー」の主人公の先祖が出てきそうで心配ですが。
 また、ヤングマガジンアッパーズ誌ではせがわまさき氏が「バジリスク−甲賀忍法帖−」を連載。甲賀忍法帖ですよ、甲賀! 映画化されるようなので、タイアップ的なものかなーとも思いますが、何にせよ登場人物の面子が個性的すぎる作品だけに、漫画という媒体には合っているのではないでしょうか。せがわ氏は以前「鬼斬り十蔵」という微妙な時代漫画を書いていましたが、あの絵柄ならリアルすぎず漫画漫画しすぎず、いい感じにフリーキーな忍者たちを描けるのではとこちらも期待します。

「その名は101」第2巻(横山光輝 秋田文庫)
 本日購入。「バビル2世」の続編ではありますが、3つのしもべを封印され、自分の血液を輸血されて超人となったCIAのエージェントにバビル2世が単身孤独な戦いを挑むという、前作を遙かに上回るハードな作品であります(輸血云々というのはどこかで聞いたようなストーリーですが、あっちとこっち、どちらが先でしょう)。
 元々、横山先生の作品に登場する超人たちは、驚くほどストイックな姿勢でひたすら戦いを繰り広げていくのですが、この作品での101ことバビル2世は、その中でも飛び抜けて重い十字架を背負った存在。思えば、影丸にも赤影にも仲間がいました。ディック牧にはブレランドがいましたし、兵馬はなんだかんだいってくノ一とよろしくやってました。孤独な戦いというとまず浮かんでくる土鬼ですら、利害関係の一致とはいえ、四鬼がついていました。しかし、101は天涯孤独。横山バトル漫画には珍しくロマンスなどもありますが、それも全て敵の罠。ただ一人、CIAという強大な組織に追いつ追われつしながら戦う相手は、いわば自分の分身ともいえる超能力者たちであり、世界征服を阻むための積極的な正義のための戦いであったヨミとの戦いに比して、超能力の悪用を防ぐために分身たちを倒して回る101の戦いは、あまりにも空しいものであります。孤独という点で言えばマーズもトップクラスですが、あちらは地球を守るという大義名分があるだけましと言えるでしょう(もっとも、その大義名分がなくなった結果があのラストですが)。
 正直、ストーリー的にも描写的にも、クラシックな作品となってしまっているのは確かなのですが、それでも今読んでもなお面白く、心に響くものがあるのは、上に挙げたような超人の孤独を、ひたすら容赦なく描いている点にあるのではないかと思うのです。
 でもオチは確かいつも通りだったような…

「双つ龍 青江鬼丸夢想剣」(鳥羽亮 講談社文庫)
 宗春が藩主を継ぎ、江戸と尾張の対立はいよいよ激化していた。そんな中、尾張の血を引く鬼丸を危険視する尾張藩は、鬼丸の命を狙い次々と刺客を放つ。火術使いの赤龍、毒薬使いの白龍の二人の忍びに、尾張円明流の達人たち…。江戸と尾張の争いに興味を持たない鬼丸だが、無関係の者をも巻き込む敵の非道に怒りを燃やし、ついに必殺の罠を秘めた将軍御前試合へと臨むのだった。

 本日読了。白竜の正体が登場した瞬間にわかってしまうのは困りものですが、大火の中での赤龍との死闘、御前試合での管槍使いとの対決など見せ場も多く、今回も飽きずに一気に読むことが出来ました。相変わらず鬼っぽくない主人公ですが、自分の巻き添えで死んでいった人のために怒りに燃えるシーンはなかなか魅力的だったので、もうこだわりません。当然出るであろう続編にも期待します。

「綺堂随筆 江戸の思い出」(岡本綺堂 河出文庫)
 本日購入。発売されていたのを忘れていて今ごろ買うことに。綺堂先生の随筆は何とも言えない味があって一気に読むのが勿体ないので、閑を見てはちびりちびりと読むことにします。

「時代小説英雄列伝 若さま侍(城昌幸 縄田一男編 中公文庫)
 本日購入。これから読みます。