Power Macintosh 8115/110のクロックアップ

注意
このレポートの試験により大事なあなたのMacを壊す可能性もあります。いかなる損害に対しても私は責任をとり得ません。したがって、実行に移される方はくれぐれも自己責任において実行して下さい。

概要

初代Power MacintoshにはPPC601、601v(100MHz以上の機種)が使用されており601はバスクロック比2倍動作、601vはバスクロック比3倍動作のようです(たぶん)。
バスクロックは30、33、36.7、40MHzの4種類あり、 リリースされた機種で最高速のものは120MHz(40MHz*3)動作のWGS9150/120でした。
これらの機種においては、CPUの動作倍率(PLL)の設定の変更は出来ないため、CPUのクロックアップはバスクロックアップにより行うことになります。
今回は、手持ちの実験君ことPM8115/110(バスクロック36.7MHz)を120MHz(バスクロック40MHz)で動作させる試験を行い、動作を確認しました。

初代 Power Macintoshのクロックアップというのは95−96年頃流行っていたようで、作業は主にNiftyServeの当時の発言を参考に進めました。


クロックアップ方法について

バスクロックアップを行う方法は、以下の2つの方法について検討しました。
1.既設オッシレータの交換
2.既設オッシレータは残し、外部よりクロックの注入

1の方法は実際にはソケット化するということになりますが、これはロジックボードに半田をあてることになり、それなりのスキルが要求され、リスクもあります。2の方法はロジックボードに半田をあてることなく行えますが、増設オッシレータ、既設オッシレータに接続するクリップの配置が物理的に可能かどうかの確認が必要になります。スペース的に問題が無いようで有れば、2の方法の方がリスクは少ないでしょう。
今回は2の方法を選択しました。


クロックアップキットの製作

必要な部材
部材は写真のものに加えて、線材が必要です。

写真左より、基板、ICクリップ(4個でOK)、オッシレータ(40MHz)、ICソケット(8pin)

配線
配線の概要としては以下のようになります。図を参照してください。
増設オッシレータの各ピンと既設オッシレータの各ピンを接続するように配線。
また、増設オッシレータ付近で1番、2番のピンを短絡。



実際の作業としては、
1.ICソケットの余分なピンを折り、基板に半田付けします。右の図のようなパターンの基板を使用して、1番ピン、2番ピンの短絡を行いました。右の図は裏側から見た図です。また、赤丸は半田付けする箇所です。


2.基板に取り付けたICソケットの各ピンに適当な長さの線を半田付けします。
3.2でICソケットのピンに半田付けした線のもう一方にICクリップを半田付けします。


写真左より 、上から、下から、横からのショット。(見づらくてすいません。)

4.各ICクリップをロジックボード裏から、オッシレータの対応するピンに接続します。

5.ICソケットにオッシレータを差し込みます。(対応するピンを間違えないように)

補足
バスクロックを発生させるオッシレータは、私の知る範囲では2種類あります。正式な呼び名がわからないのでtype1、type2とします。type1は黒くてICのようなもの、type2は銀色で弁当箱のようなものです。初代Power Macintoshシリーズは主にtype1がついている場合が多いと思います。8115/110についているtype2の方が少数派でしょう。



type1の場合は、今回用いた1pinのICクリップではなく、8pin(写真下)のICクリップを用いると固定が確実です。


type2の場合は、8pinのICクリップでくわえることができません。1pinのICクリップもオッシレータ実装側にとりつけることは困難です。今回はカバーをはずすとロジックボードの裏が見えるPM8100シリーズということで、ロジックボード裏のオッシレータのピンに接続しましたが、他機種の場合はソケット化するしかないかもしれません。


最後に

今回バスクロックアップを行った行った背景には、増設したG3カードのクロックアップを行いたいというものがありました。PPC750はバスクロック比8倍、10倍動作のものがありますが、初代PowerMacintoshのロジックボードは、バスクロック40MHzが最高で、それぞれ320MHz、400MHzでの動作で頭打ちとなります。これ以上の速度での動作をさせるには、バスクロックを上げるしかありません。
ということで、どの程度までクロックアップが可能かを見極めるための第一歩の試験でした。
今後、42MHz等のオッシレータでの試験を行いたいと考えてます。

バスクロックアップにより、I/O関係での不具合等が予想されますので、やみくもにアップ出来るわけではありません。また、G3カード増設の場合でも、起動時はPPC601が起動しますから、PPC601のクロックアップ耐性も影響します。PPC601のクロックアップ耐性は低いと言われていますので、あまり過度な期待はしませんが、初PowerMacintoshが400MHz超で動く姿を夢見て、この試験を続けたいと思います。
とかなんとかいいつつ400MHzのG3カードは持ってないんですが・・・。