日本大学経済学部 三宅忠和のページ
bar.png
 産業組織論    ミクロ経済学    マクロ経済学    大学院講義
 ゼミナール    基礎研究    講義一覧    著作・論文 
bar.png
mail

「基礎研究」のために

基礎研究の意義

  基礎研究は少人数対話型の授業であり、大学教育を受ける上で最小限必要となる基礎的な知識を学びながら、在学中、卒業後の将来へ向けての目的意識を高める ことを目標とする、2005年度から設置された科目である。日大経済学部のような大規模大学における大人数教育の弱点をカバーし、教員と学生の関係を密に する少人数教育を行い、教育効果を上げることを目指すものである。                          
.  大学教育を意義あるものとするために。学ぶことに意義や知的好奇心を持つように、人生計画 → 将来像などを考える。
.  大学(学部)の概要を知る。授業の取り方→ガイダンス、『学部要覧』の説明 → 卒業延期の悲劇=単位不足では就職活動が十分に出来ない。大学を身近なものに
3.
新入生相互の理解と交流→大学を通じての友人の形成にも役立っている。)
4.
学習スキルを習得する。図書・文献・資料の利用の仕方や、パソコン利用など
 
.教職員との交流(大学4年間教師と話したことがない)
 
.学習をはじめ、ゼミの選び方、大学生活の過ごし方。やる気を出させる。
.教師が学生の生活実態を把握、侵入学生の意識などを理解する(大教室では不可能)
大学をよく知ることは効率的に→経済学を学ぶことにもつながる。

.  大学に入学して
(1) 初めての授業、大学と高校までの勉強の違い。大学での勉強について関連させて
(2)
入学試験という様々な肉体的・精神的重圧からの解放感大学生としての生活への期待感にあふれている時期
  
「以前から大学へ入ったら…をしよう」という思い
他方、受験という目的がなくなって張りきった糸が切れた感じの人すでに、アルバイト三昧の人もいる必ずしも希望する学部や大学に進めなかった人もいる。どう過ごすか、どう考えるかが重要。学問の出発点であって、到達点ではない(目的のはき違え)
(3) 人間の評価 → 偏差値ランク:「頭がよい」とは人間が考えるのであるから、頭で判断されるのではない。むしろ生かされた条件を生きることができない人は頭が悪い。その人の評価はこれから

.  大学で学ぶ「学問」とは、あるいは、「何を学ぶか」
 「大学入学を機会に」まず「大学に学ぶ」ということはどういうことか改めて考え、想いを新たにしたい。
 (1) 「学ぶ」ということの「基本的視点」(態度、心得、目的)。 
① 真実は何か、○か×か、答えを暗記の受験勉強とは違う。大学は「何が真理か」決まっていないことを探求する(発見する能力の養成)(研究者である教師の指導によって) 自分で真理を追究するための方法を学ぶ 自分は何をはっきりさせたい(知りたい)か、それ自体が曖昧雑多なものの中から正しいものを怪しいと思いながら発見していく何かを憶えるための勉強に終わらせるか、研究的視点を持つかで楽しさが異なる
② 疑問を持つことの重要性
  子供の頃は「何故」と尋ねる、現実を見つめること、自分で考えること。分析力を身につけることになる。(就職、社会でも経済系学生に期待するもの)
    
私たちが生きている社会生活の中に解かれるべき問題があり、どういう仕組みになっているかの答えがある。
「学問とは」あるいは「何を学ぶか」
   学問とは」判っていることを前提にして、まだ不明なことを判ったことに変えていこうとする、その努力である。従って、図書館の本を丸暗記しても学者とはいえない(=コンピュータ)
   受験勉強が不得意だからといって、大学生として優秀になれないということはない。受験勉強が全部間違っているわけではないが、間違っている。
  これまで正しいとされているものは何か、何故これまで正しいとされているのか、あるいはどの程度の範囲までその正しさが認められるかなど点検し理解する出発点に、
 (2) 何を学ぶか、何のために学ぶか   学ぶとは「教わる」ということではない
 経済(学)は生きている。時々刻々と変化日々の生活、経済活動がどういう仕組みの下にできて、どう動いているを考える。極めて多様で複雑であるので、同じ切り口ではなく別の視点で見る
  
経済学の特徴であり、魅力である。いろんな形で学べる。   例:実際の人々の暮らし、新聞の記事を下に考える「生の現実」従って、現実経済の動きに関心を持たずに、経済学を勉強しても余り意味がない。現実感覚が重要
  J.Robinson 「騙されないために」と言う。考え方、判断の基準を提供することを目的とする。(自分の頭で考えよ)
 
「若さ」柔軟な頭→この時期にいい加減に過ごすことと少しモノを考えるのとでは、基本的違いが出る。    10年後も20代 「どんなことをして生きているか」「どんな風に生きてい  たいか」自由な4年の間に、その輪郭が明確 になるよう自分で考えてみる→  そのための様々な努力が必要→「なるようにしかならない」は愚の骨頂
  社会の構成員として責任を持って生きるようになる年齢かっこよく言えば「自分の人生を創造していく」そのため に「大きな視野と展望をもてる勉強が必要」(潜在的培養期)
   少なくとも、学生時代に「どう要領よく単位を取るか」「ただその日を楽しむ」「成り行き任せ」→  長い眼で見て大損である。「みんながそういうから」では前進しない。支配的地位やマスコミの報道で左右されてはならない(情 報操作)
  
判断の基準を学び、判断する力を養うこと=学問する(理論は分析道具)
 (3) いまの大学は確かに「学歴社会」といわれるが、実力を付けることが重要。学ぶこと、論理性や意思伝達力、判断分析力は、自主的、主体的に学姿勢から生まれる。
  その時点でベストを尽くすこと=「何しに大学へ来たか」絶えず自問自答
② 「日大」を自ら馬鹿にする人もいる。→受験における偏差値が人の価値を決定しない。
「頭脳がものを決めるのではなく、人間が頭脳でモノを考える」のだから、頭がいい人も人間が駄目になれば頭も悪くなる。(高級官僚や銀行のエリ-トたち、社長数最多)
  いわゆる「優等生」豊かな発想や批判力に欠ける人が多い。既存のことを覚え込むことが全てで、先生の言うことをオウム替えしにする。自分の力でモノを考え追求していく自分本位に
③「経済学」ではみんながスタート、受験科目で及ばなくても大学でまじめに学び力を付ければ、就職など心配はいらない。日大出身者の活躍はすばらしい。
 (4) 「教師と学生」「授業のあり方」「教室と教室外の勉強・伝達方法」
① 大教室での講義の限界(授業の受け方
 
われわれ教師の意図と努力とは別に、行き届いた訓練を行うことは困難質問もしにくい。数多くの大学で勉学の環境は多くの点で劣悪な状況であるが、なるだけ大学は学生たちに応えようとする。学生の勉学をはじめ主体的態度が重要である。「静かに」授業を受けることは当然
② 社会との関係、アルバイトや旅行など実体験の中からも
   
単に教科書や授業だけでなく、様々な人との交わり、クラブ、サークル、ゼミなどへの参加、
   
どんな人間関係を築くか:同じ年齢でも育ち方、地方・環境も異なった生活をしてきた。何か異なったもの、すばら しいものを持っている。そこを学びあいながら良い点を引き出しあう。期のあった仲間だけでなく意見の違うものと も付き合え。自分を判るために人と交流する中で 大学はモラトリアム(社会にでる前の猶予期間)の面もある。
③ 教科書とそれ以外の書物利用、  広く過去の知識を整理した手引き書が便利で能率的学習
 「経済学の基礎」を学ぶ意義
  前期:ミクロ経済学
 西村和雄著『ミクロ経済学 第2版 現代経済学入門』岩波書店,
  後期:マクロ経済学
 吉川洋『マクロ経済学 第2版』岩波書店
 ④ 学び方、
  
書物に求める(人類の長い労苦を通じて明らかになってきたものがある)新聞やニュースからいろんな問題提起を受ける事典(辞典でなく)やインターネットの利用:不明な用語はその場で
ノートの取り方
   
大筋と要点をつかむ、訓練にも  関心、疑問など人によって異なる。社会科学は試験で同じ答案はない
  素晴らしい創意工夫したノート、ほとんどノートを取らない人 → 格差
⑥ 大学における教師と学生、
 勉強は親や教師からの押し付けではなく、自分自身の責任でやってみると案外面白い。
 大学は学生を大人として扱う。「あれはいけない、これはいけない」
  学生と教師は学び会うことを通じて出会う。ともに学問を行い指導はするが、必ずしも教える立場と教えられる立場だけではない。相互に授業を形成。
  
学生たちの反応や質問・答案の中から学ぶ
  
出席をとる:自主性と矛盾、面白くない、他に有益なものがある
   この場合は黙って休まずに、伝えよ
  大学生活を就職のためのパスポートを入手するための手段、あるいは就職までの遊びの期間と考える人もいる。 
 小さなことでも動機や目的を持つことで大学時代の過ごし方が違ってくる。 
 こうして大学4年間を人間として豊に学問していけば、卒業時には素晴らしい人間になっている。
 (5) 生活全般に関して
「物品販売」「振り込め詐欺」「儲かること」「カード犯罪」(無線式スキマーによるスキミングなど)「教育機器販売」、情報源を尋ねる(41日以降)
   将来の職業とアルバイト、フリーター、ニートなどについて

 2006年度の「基礎研究」のスケジュールです。毎年代わります。

「基礎研究」(三宅忠和)

授業予定表 大学生らしい読み・考え・表現する力をつけよう --

金曜日1時限目 7014教室 

 回数

期 日

授 業 内 容 

1

414

ガイダンス、高校までの勉強と大学の勉強の違い。

経済学を学ぶことと他の学問との違いと共通性など

2

422

自己紹介、私の履歴書、なぜ経済学を志したかについて

暉峻淑子著「格差社会をこえて」岩波ブックレットを配布する。

3

428

暉峻淑子著「格差社会をこえて」の報告と討論、読み方、内容のとらえ方を学ぶ。(1)

4

512

暉峻淑子著「格差社会をこえて」の報告と討論、読み方、内容のとらえ方を学ぶ。(2)

5

519

論文を書くことの意義。論文の書き方、レポート論文の違い。図書館利用と図書検索、参考文献を考える

6

526

情報機器の利用を学ぶ。文章作成とエクセルによる統計表作成と統計処理の仕方を学ぶ。

7

62

パソコンの経済学勉強への利用、表現の重要性、レジュメの利用とパワーポイント等での表現、有益性と限界、メールとインターネットの利用

8

69

情報機器の応用。例えば「ゆりかごから墓場まで -これまでかかった経費計算とこれからの費用を考える」

9

616

ある教材を読んでレポートを書く。適切な教材を考える。例えばフリーターやニートの問題。図書館探訪、「生涯を考える」宿題(630日まで)

10

623

「新聞」の経済関連記事、経済関連「雑誌」や経済小説から経済の考え方や経済の事情を考える。私のライフプラン-:大学生活と将来像を考える。

11回

6月30

学生との対話教育、学生参画の重要性を考える。

レポート報告、論評

12

7月7日

クオリテータイムにて、祝勝会を兼ねる。

レポートの講評と学生との意見交換、まとめなど。ゼミナールについてなど。

なお、この予定表は、パソコン教室の空き具合や、学習の進展状況などによって変更の可能性があります。


講義一覧