
あんころもちころころ その3(1998.10.13)
「自分は絶対正しい」と思いこむ人が多いらしい。
というのも、秋の新番組としてそんなタイトルの番組を見たからだ。
確かに「信じる者は救われる」という格言はあるが、
大体は救われないまま人生は終わるようだ
かく言う私も思いこみそうになったことはある。
さすがに絶対天才よ!とは思わなかったが、
もしかしたら可能性はあるかもと密かに微笑んだことはあるのだ。
それは「踊り」だった。
DANCEなどとカッコいいものではない。まさに踊りなのだ。
一人っ子だった私は、一人遊びの上手な子だった。
中でも付録かなんかで付いてきたソノシートのレコードなんかを
子どもだましのレコードプレーヤなんかに乗せちゃって、
「準備できました〜」なんて自分で言いながらスタンバイしながら、
レコードをかけて踊るのが一番好きだったんだもの。
準備体操がわりにまず踊るのは「お猿のかごや」。
えーっさ、えーっさ、えっさほいさっさ、っていうあの曲。
振り付けは当然私。踊り子も私。観客も私。批評家も私。
すごいところは、自分でダメだししちゃうところ。
「今日はこのターンがダメだったな〜」なーんて。
5〜6歳の頃でこの調子なんだから、自分で思いこみそうになることもわかるでしょ
う?
盆踊りに行くたびに、「わたしゃ、盆踊りは負けへんでぇ」タイプのおばちゃんに、
「この子いい手つきしてるよ!」と言われ
もしかすると、もしかするぞ〜と「ふんふん」と鼻の穴開き始めちゃったりして。
小学生の時にはまだビデオは普及していなかったけれど、
ピンクレディーのヒットシングルを全曲を振り付け付きで制覇し、
テレビのちびっ子歌合戦かなんかで、
うまくもない踊りを見せつける子どもを鼻でせせら笑ったりしていたし。
卒業式でも自分で振り付けをした曲を卒業生全員で踊ったりして、
「ダンサーもいいけど、振り付け師っていうのも悪くないわね」
と夢はまたまた大きくなっていったのである。
そんな夢見る夢子ちゃんの夢を大きく砕いたのは、
裸の王様の正直ものの少年でもなければ、娘の将来を案じる親の言葉でもなく、
一枚の鏡。そう鏡だったのよ。
だってねえ〜、デブの踊りってかわいいけれど綺麗じゃないのよ。
(そうくるだろうと落ちはわかっていたってぇ〜!
あんまり物わかりがよすぎるのは、年寄りの証拠だよ)
そう悟ったのは中学生の頃。
ほら、その年頃ってお姉ちゃんのいる子って、
妙にませてて色付きのリップクリームつけてたり、
髪の毛にちょっとパーマかけちゃって
「天(然)パ(ーマ)なんでーす」なんて、かわい子ぶっちゃったりするんだよね。
やっぱり意識はするから努力はしてみる---->そうすると今まであんまり気にしな
かった鏡を見る
---->結論・・・てな訳ですよ。
趣味では踊れても、プロにはなれない。
この結論に至るまでには時間は多くはかからなかった。
そう、王様になれないのなら、眠れる森の美女だって、シンデレラだってあるもん。
次なる夢は、王子様探し。ダンスが上手な分、変わり身だけは早いもんね〜。
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