
朧月夜の君(1998.11.16)
高校生の頃、「あさきゆめみし」という漫画が大ブームとなっていた。
原作は源氏物語。そう、紫式部のあのロマンチックエロ本だ。
こういうのも、当時私は清少納言の枕草子が大好きで、クラスの女の子たちが大騒
ぎしていてもそれほど興味がなかった。
ある日、一人の女の子がこう言った。
「***ちゃんが主人公の若紫だとしたら、それぞれどの登場人物になるかあては
めてみようよ」
12人いたクラスメートの内、私以外のクラスメートは次々と藤壺の女御だの、夕顔
の君だのとあてはめられていった。
さて、私の段になっていいだしっぺの子が悩んだ。
登場人物は星の数ほどいるのに、なかなか言い出さない。
「朧月夜の君かなぁ・・・」
ようやく口を開いたセリフだった。
朧月夜の君って、東宮(現在の皇太子)さんとの結婚が決まっていたのに、光源氏
に言い寄られて「あーれーっ」って感じで深い仲になっちゃう人。
ずるずると光源氏との仲は続けたまま、東宮にも好かれちゃってそっちとも関係し
ちゃうだよね。
確かに、美人という表現にはなっているけど、いくら男女関係に大らかだった時代
でも「朧月夜さんは倫理感のない人」みたいな言われ方してるし・・・。
17歳の私としては、さすがにショックだった。
相当落ち込んでいたけれど、好きじゃなかった源氏物語をよお〜く読むようになっ
たのも、この話がきっかけ。古典が大好きな私のほろ苦い思い出なのよ〜。
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