AYUMI'S エッセイ


妄想が女を変える(2000.10.3)


前回に続くお話。一瞬とはいえ本当にモテているなら多少の自慢も可愛いが、ちょ
っとした誤解から「自分は魅力的」という妄想におちいる女も結構多い。
同性の目からみても、彼女はモテるタイプではない。容姿端麗、人当たりの良さ、
洋服のセンスもいい、というのとは反対のタイプ。その上、どうも自分の感情を上
手にコントロールできるタイプではないらしい。感情の起伏の激しさは、台風のご
とく周囲を巻き込んでいた。
そんな彼女がある日、大きな誤解をした。ちょっとしたトラブルから泣き崩れた彼
女。当然のごとく、彼女のお隣に座っていたA君は(しゃぁーないなと思いながらも)
彼女をなぐさめる。ウエン、ウエン。ここで彼女のモードは誤解モードから、モテ
てるモードへと移っていくのである。それでなくともあなた、普通の女の子でもA
君の態度は嬉しいものよ。A君も早まったね。ここでA君が彼女をひそかに狙ってい
たのだったら、話は早い。「あなたって優しいのね」
「君って感受性が強そうだから、ちょっとしたことにも傷ついてしまうのさ。これ
からは僕が君を守ってあげるからね」
「ウレシイ・・・」
といけるはずだった。ところが、単に職場でただお隣だったという関係だけの2人。
ましてやA君にとって、彼女には好意の“こ”の字も存在しなかったのだから話は
どんどんそれていく。
(あらっ、この人私のこと気になっていたのね。もう、それならそうといってくれ
ればよかったのに。恥ずかしがり屋さんなんだから)
ここまでくると彼女の妄想は止めようがない。何を言っても聞き耳持たず。こうい
うときの女は強い。でもこの誤解が女を恋モードに変化させ、毛虫を蝶々のように
することもあるんだから、女を誤解させるという行為も時には必要なのである。
はた迷惑なのはA君だけ。
ここはひとつ大人になって、マイフェア・レディや源氏物語をきどってレディを一
人作り上げてはいかがかな?A君



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