新緑の福田頭 (ふくだがしら 1252.7m 広島)

 ここ数年、春になると歩いている福田頭へ行きました。大波峠までは渓流沿いの道を涼やかに歩き、そこからブナ林を辿って山頂へ。今回はそこから兎舞台頭を経由して下山しました。山行に満足はしましたが体力が伴わず、かなり疲れました。丸一日経ってやっと復活してきた感じです。

 中国道の庄原ICを降り、R432で吾妻山方面へ北上、比和町の木屋原交差点を右折して福田地区へ。そして福田上集会所前にある福田頭の駐車場に入りました。登山案内板があります。

 出発間際に、若いご夫婦が到着。このご夫婦には登山口への林道ですぐに抜かれました。このとき今日はふた組だけかなぁと思っていました。

 10:01AM 駐車場を出発。(Hくんが参加)

 田植えが終わった水田沿いを辿ります。周辺には、キンポウゲ、カキドウシ、菜の花、タンポポ、ムラサキサギゴケ、など賑やかに咲いています。

 キンポウゲとベニシジミ(蝶)

 懐かしいハンミョウです。

 小さい頃、これに糸を付けてブブーンと飛ばして遊んだ覚えがあります。今考えるとなんて残酷だったのでしょう。

 人を見たのか、道案内はしてくれませんでした。(^^;)

 最奥の民家の前にある橋を渡ります。ムラサキケマンが咲いていました。

 その先で田植え真っ最中の方達に会ったのですが、その中の長老さんから声を掛けられ興味深い話を聞きました。若い頃、たたら(製鉄)40kgを背負って三の滝あたりから運んだとのことでした。
 福田頭は国土地理院の地図では毛無山となっていて、まさに「たたら」のための山でした。広島では木を伐採して火力として使った山が毛無山と言う名で幾つか残っています。今は森が深くなって素晴らしい山が多い「毛無山」になりました。

 そして林道に合流です。

 林道にもたくさんの花が咲いています。写真はイカリソウ。
 

 鮮やかなヤマブキ

 他に終わりかけのイチリンソウ、ミツバウツギなども咲いていました。

 林道途中のスペースに「和泉」ナンバーのクルマが駐車していました。和泉といえば大阪?、、とても不思議でした。福田頭は良い山ですが、そんなに他県に知られている山ではありません。せいぜい道後山、比婆山、吾妻山、恐羅漢山、宮島弥山くらいでしょうか。

 10:50AM ほぼ50分かかって登山口です。ここでポストにあるノートを見ると、大阪のご夫婦(7時40分に入山の記載あり)、庄原市の単独男性、そして先程の若いご夫婦、の3組が入ってることが分かりました。

 登山口を入り、すぐに橋を渡ります。渓流沿いの道です。

 花を付けたばかりのホウチャクソウ

 他に、サワハコベ、タチツボスミレ、フデリンドウ、フウロケマン、チゴユリなどの馴染みの花も咲いていました。
 

 なんとなく一の滝分岐を通過してしまったので、二ノ滝です。11:26AM

 新緑が目に染みます。

 そして三ノ滝 11:35AM

 マイナスイオンを浴びながら深呼吸です。



 その後、単独行の男性が下山されていき、続いて年輩のご夫婦が降りてこられました。その方達が大阪からのご夫婦でした。

 話を聞いて分かったのは、近くにある「かさべるで」に宿泊されたそうで、宿の主人からこの山を薦められたとのこと。なるほどそれで福田頭だったのですね。満足して歩かれた様子で(なぜだか)ホッとしました。

 ツルカノコソウ 湿地に咲いていました。

 写真では分かり難いですが、少し赤みを帯びています。

 他にネコノメソウ、ボタンネコノメなど。

 スミレ。

 多分、スミレサイシン。距を見て迷ってます。まだまだですね。(^^;)

 ルイヨウボタン 可愛らしい花。昨年より増えてるような気がしました。

 さらに緑の中を辿ります。

 12:17PM 水呑み場を通過。

 エンレイソウ たくさん集まってました。

 花は地味なのですが、不思議に見てしまいます。延齢草ですから縁起がよい花なのでしょう。

 ミヤマシキミ(雄花)

 雄しべが目立っていますね。

 12:30PM 大波峠に着きました。ここは鞍部になっています。

 暫し休憩。ってすでに何度も休んでます。(^^;)

 比婆山系の竜王山が見えてます。

 左折して山頂へ向かいます。

 珍しいピンク色の山桜を見ました。何か別の名前があるのかも知れませんね。

 (後日記します)
 オオヤマザクラ(エゾヤマザクラ)ではないかということです。

 ブナの木が目立つところを通過。白い花はムシカリ(オオカメノキ)。ムシカリはその後はずっと咲いていました。他にクロモジなどもありました。

 明るく見通しが良くて気持ちいい登山道です。

 ダイセンキスミレ

 春の花に相応しい明るい花です。

 紫花のスミレですぐ分かるのはエイザンスミレくらいですが、こんなに明瞭に違うと分かりやすいですね。

 シハイスミレ

 山地ではごくポピュラーなスミレのようです。
 

13:20PM 山頂着

 この時、上空は青空。黄砂の影響で時々雲で覆われてるような気がしますが、ほんとは晴れているのですね。

 前を歩いているはずの若いご夫婦はすでに先へ歩かれたようです。やはり若い人は早いですね。

 北東方面です。

 黄砂で霞む山並みですが、少し拡大してみました。

 うっすらと山が見えませんか?
 大山(だいせん)です。

 こちらは北西方面です。

 猿政山に連なる中央付近は毛無山〜大毛無山という山名があるそうです。この日、ネットで活躍されてる髭じじーさんが猿政山へ向け歩かれたことを知りました。

 この風景を眺めながらささやかな昼食を摂りました。

13:20〜:41PM

 「下山道」とあって「下山口約1時間」とあります。私達は約1時間半かかりました。

 山頂から北へ稜線を辿ります。

 稜線のブナは、ほとんど芽吹いたばかりでしたが、この木はかなり葉を出していました。とてもきれいなブナの木でした。

 見通しの良い稜線から比婆山連峰が見えました。

 13:55PM 「展望所」です。

 眼下に福田集落が見えています。ここに展望所を作った地元の方達の気持ちが分かる風景です。

 兎舞台頭までは緩やかです。この山行中、最も快適な道でした。

 14:03PM 兎舞台頭(うさぎぶたいがしら)です。面白い名称です。比婆山連峰の竜王山に天狗の相撲場というのがありましたが、それに近い感覚がありますね。

 兎舞台頭からは西へ急坂を降りていきます。下にカエデの若木が多くあり、頭上にはブナの木が枝を広げていました。

 これはハウチワカエデの若葉。秋の紅葉が楽しみな下山路です。

 こちらはコミネカエデの若葉

 赤い部分から花が出てきそうです。

 ムシカリが北斜面に咲いていました。見ると彼方此方に咲いています。この時が最盛期だったようです。

 急坂の途中には樹齢300年以上というブナもあったようです。この時期は明るい尾根ですが、夏を迎える頃には鬱蒼とした樹林の道になるはずです。

 ここは比婆山、、じゃなくて、この方向→に比婆山が見えますよ、という標識です。

 というわけで↓見てみると、、

 実際に比婆山(御陵)とその向こうの烏帽子山が見えました。

 このブナの木に何が起こったのでしょう、、不思議な屈曲のブナでした。

 そして兎舞台頭から20数分で、尾根を外れ、南に向きを変え、ジグザグしながら谷へ降りていきます。

 ちょうど西日が差してくる時間帯で、春を迎えた山が生き生きとしてきました。


 素晴らしいグリーンシャワーです。

 ツクバネソウが小さな花を咲かせていました。

 標高が下がってくると、緑も濃くなってきました。

 ユキザサは良く咲いている株でこのくらいです。結晶のような花が途中まで出来ていますね。

 今年は(花にもよりますが)全体に花期が1〜2週遅くなっているように感じます。

 チゴユリは花を付けてるものも多くありました。

 ハナイカダも良く見ると蕾だったようです。

 ルイヨウショウマ 谷へ降りてきた辺りで見た花です。咲いていたのがこれだけで、良く見付けたなぁと思いました。

 14:54〜15:12PM 昇竜の滝

 何段にも昇っていく滝を竜に見立てたもののようです。

 さて下山口への最後の道は、渓流の中を石伝いに降りるものでした。増水していて少し分かり難くかったものの、下流の右岸の木にテープが巻かれ登山道も見えました。そこを入ると間もなく下山口でした。

 15:16PM 下山口です。トラックが駐車していて、やあ出迎えご苦労!とか言ってみますが(^^;)、誰もいません。不思議なトラックでしたね。

 というわけで、駐車地までの4kmをユルユルと歩き始めました。
 

 ダイセンミツバツツジ 

 大規模林道沿いに咲く花を楽しみながら歩きます。

 葉の形はムラサキケマンにそっくりなのですが、不思議に花は白いのです。初めて見ました。

(後日、記します)この花もムラサキケマンなのだそうです。白花もあると言うことです。

 ヤマフジは枯れかかったものが多くありましたが、この花はまだ綺麗でした。

 オキナグサが咲いているのを見付けました。うっすらとした白い毛を纏い、これから大きくなりそうでした。

 16:20PM 駐車地に下山完了。

 若いご夫婦の車はすでにありませんでしたが、私達の後に、もうひと組入っていたようです。(島根ナンバーのクルマ)この日は5組が入山していたようですね。

 最後の舗装路歩きでヨレヨレになってしまい、下山口に自転車を用意できればと思った山行でした。

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