漢字指導Q&A
日頃の漢字指導について、他の先生方はどうしているのだろうかと
気になったことはありませんか?
色々な先生方へのアンケート結果や実践をもとに考えてみました。
Q.義務教育の間、習得しなければならない漢字の数は?
A.漢字の総数は厳密に数えておよそ5万字だそうです。(すごい!!)
  現在日本では、旧字体を新字体に改め、その中でも日常使う「常用漢字」が一般的な漢字として扱われています。
  • 常用漢字 1945字 (昭和56年政府が定めた。それ以前の昭和21年から55年までは「当用漢字」1850字だった。)
  • 学習漢字 1006字 (常用漢字の中で小学校1年生から6年生までの間に学習すべき漢字。「教育漢字」とも言う。)
中学校の新指導要領には、以下のような記述がありました。
 (2) 漢字に関する次の事項について指導する。
[第1学年]
 ア 小学校学習指導要領第2章第1節国語の学年別漢字配当表(以下「学年別漢字配当表」という。)に示されている漢字に加え,その他の常用漢字のうち250字程度から300字程度までの漢字を読むこと。
 イ 学年別漢字配当表の漢字のうち900字程度の漢字を書き,文や文章の中で使うこと。
[第2学年・3学年]
ア (第2学年) 第1学年までに学習した常用漢字に加え,その他の常用漢字のうち300字程度から350字程度までの漢字を読むこと。
  (第3学年) 第2学年までに学習した常用漢字に加え,その他の常用漢字の大体を読むこと。
イ (第2学年) 学年別漢字配当表の漢字のうち 950字程度の漢字を書き,文や文章の中で使うこと。
  (第3学年) 学年別漢字配当表に示されている漢字を書き,文や文章の中で使うこと。


中学校3年の間に小学校での学習漢字1006字を合わせた常用漢字1945字のすべてを習得し、中学校卒業した段階で常用漢字の読み書きできるように…ということのようです。

  

Q.新出漢字の指導は、いつするのが適当?
A.各担任の学級経営にも関わって来るので「いつ」が適当かは、はっきりわかりません。アンケートの結果から大きく分けて3種類のパターンが考えられました。
  1. 新単元に入る直前、もしくは入ってすぐ。
  2. 学習進度と平行しながら随時。
  3. 進度に関係なく時間を見つけては、新しい漢字を次々に。(進度よりやや先を)
 これとは、別に「単元が終わってからまとめて」という項目もアンケートの中に入れていたのですが、単元が終わってから指導する先生はいらっしゃらなかったようです。きちんと指導をしなければ、教科書は読めませんから「単元終了後」の指導では遅いと言えます。

回答で一番多かったのは、1の「新単元に入る直前、もしくは入ってすぐ」でした。
次に多かったのが、2の「学習進度と平行して」でした。
高学年を担任されている先生では、3の「学習進度に関係なく」というのがありました。
これは、学期毎に習う漢字(もしくは年間に習う漢字)を表にして教室に掲示しておき、朝の時間や国語の時間などを使いどんどん指導していく…という方法を取ると進めやすいようです。(表は、新出漢字が登場する順に書いておく。)

また、部首の指導は学年や学習進度とは関係なく時間を見つけては、その意味など教えておくのが望ましいです。

   

Q.具体的な指導法は?
A.大きく分けて4つありました。
  1. 空書き、指書き等身体を使って筆順練習
  2. 市販の漢字ドリル・プリントの字を鉛筆でなぞり書き
  3. 教師の板書や教科書の漢字をノートに視写
  4. 子ども達が事前に調べてきて発表 (野口芳宏先生の実践で有名)
多くは、これらの指導を単独ではなく、それぞれを組み合わせて指導しているようです。
指導例1
1.まず新出漢字を提示し、その漢字の読み方を確かめる。
2.教師が筆順を示す。
3.筆順にそって声に出しながら空書きをさせる。(教師は筆順を確認)
4.筆順にそって、ノートや机の上に指書きを何度かさせる。
5.鉛筆を持ち、お手本をなぞり書き。
6.ノートやドリルに書いて練習。

指導例2
1.指導例1の5までの指導する。
2.漢字ドリルや教科書を見ながら書き順をノートに一マスずつ、写す。

指導例3
1.新出漢字の読みを確かめる。
2.その漢字を分解し、わかりやすいパーツに分け声に出しながら筆順指導(いわゆる口唱法)
 (例:「頭」・・・一、口、ソ、一、一、ノ、目、ハ 「必」・・・り、曲げてはねる、チョン、チョン)
3.お手本をなぞり書き。
4.ノートやドリルに書いて練習。

指導例4
1.指導例1を大まかに指導する。
2.ノートには子ども達が辞書を使って成り立ちを調べたり、使い方を調べたりして自由に書いていく。(いわゆる自学)
   
指導例5
1.学期初めに、新出漢字をクラスの子ども達に割り振る。
2.子ども達は割り当てられた字の読み、書き順、成り立ち、使い方、熟語集めなどをする。
3.朝の会、国語の初めの時間などを利用し、担当の子どもが発表する。(日直、出席番号順など)
4.教師が補足説明をし、書き取りの練習をする。
                 
  
 これらの指導の合間に、「漢字の成り立ち」、「部首の説明」、「新出漢字を使った言葉集め」、「文作り」、「漢字クイズ」、「漢字ゲーム」等を入れていくとよいようです。
漢字の成り立ちについては、「象形文字」「指事文字」の指導の際、しっかりと教える必要がありそうです。象形文字がそのまま部首に変化しているものが大変多いからです。
詳しくは、「学年別漢字分類表」のページをごらん下さい。

         

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