アラスカで砂金採り (Recreational gold panning in Alaska)


 AMDS (Alaska Mining & Diving Supply)のホームページで紹介されているRecreational Mining Areaのいくつかに行ってみました。アンカレッジではまずAMDSショップへ行きました。この店は品揃え豊富で、見るだけでも楽しめます。

 まずアンカレッジから北に向かい、デナリ国立公園の南までで2ヶ所、そこから南下してアンカレッジを通過し、キーナイ半島のRecreational Mining Areaを5ヶ所回りました。

 で、その結果は? 結論から言うとアラスカはなかなか厳しいですね。訪れた全ての川でサンプルは採取しましたが、”アラスカ”のイメージからはほど遠いものでした。全て細かいものばかりで、1-1.5mmクラスが最大と言う感じで、3mmクラスはわたしが見た範囲では全く見かけませんでした。各場所の説明で「しっかりした砂金」と言うのは1mmクラスのことです。



(a) AMDS Shop
   N61度13分26.43秒, W149度49分10.34秒, Elevation:40m, 3222 Commercial Drive

ゴールドパンの写真へ 金属探知機の写真へ スルースボックスの写真へ

 砂金関係の店に入るのは初めてでしたが、色んな道具を見てるとなんか嬉しいですね。もしアンカレッジに行く機会がある時には、ぜひ訪れてみて下さい。わたしはGPSとEZ-Sluiceと言う軽量スルースボックスを買いました。このスルースは不精するのになかなか役に立ってくれました。



(1) Hatcher Pass Mining Area (Little Susitna River)
   N61度42分35.56秒, W149度13分51.98秒, Elevation:290m
   N61度46分25.47秒, W149度12分16.15秒, Elevation:550m, エリア内キャンプ可

Little Susitna Riverの写真1へ Little Susitna Riverの写真2へ  源流は氷河ですが、川はある程度澄んでいました。ここが最初に訪れたところですが、なんと言うことか、後日、砂金のビンをどこかで紛失してしまい、しかたないので帰りに再度訪れました。最初は範囲の一番下流、橋の近くでやりました。現在そう砂金は流れていない感じで、時々一粒と言う感じでした。最後にもう少し下流で、もしかすると2mmあったかも知れないのが一粒採れました。

 帰りは峠の反対側から入り、本当はここのお勧めの、Gold Mint Trailの中でやるつもりでしたが、Trailが通行止めで出来ませんでした。ので、範囲内の橋よりはだいぶ上流の数ヶ所でやりました。色々やってみてわかりましたが、少し深く掘ると、しっかりしたのが毎回一粒と言う感じで出ました。

 川の横をずっと道路が走っていて、面白いことに、数ヶ所に舗装された駐車区画が作ってありました。意味もなく道路脇に駐車スペースがあるのですが、これは砂金採取の為の駐車スペースでした。ここまで砂金採りを考慮している公園?も珍しいですね。一番のお勧め箇所は試せていませんが、そんなに採れる感じでは無かったです。でも、この川が良かったと言う人に会いましたので、いいところがあるのかも知れません。峠に近いところにはビジターセンターがあり、昔の砂金関係の建物もあるみたいです。

面白い岩の写真へ  この川に面白い岩がありました。表面の色は金そっくりでした。表面にちょっとだけ付着しているのですが、「自然金?サンプル欲しいけど、こんな大きな岩、持って帰れないな〜」と言うのが最初に考えたことでした(^^)。この写真の範囲で30cm以上あったかも知れません。

 少し削ってパンニングしてみましたが、雲母みたいなものが含まれていただけで、砂金らしきものは見つかりませんでした。実際のところ何だったのかはわかりません。



(2) Peters Creek
   N62度22分28.01秒, W150度44分18.40秒, Elevation:360m, キャンプ可能

Peters Creekの写真1へ Peters Creekの写真2へ Mt McKinleyの写真へ

 デナリ国立公園のすぐ南で、道中、マッキンリーが良く見えます。Trapper Creekから舗装路15kmに未舗装15kmで古いロードハウス(通年営業の一軒宿+パブ)に着きます。目的の場所はここから更に20km以上あるのですが、ロードハウスの人に聞いたところ、横の河原もパブリックで、キャンプしてもいいし砂金採りをしてもかまわないと言うので、そこでやることにしました。この宿はこのあたりの主みたいなものなので、この話は信頼出来ると思います。本当の目的の場所はその川の上流部にあります。

 大きな岩の下流部の柔らかい砂(通常柔らかい土砂はダメなのですが)をパンニングしてみると、粉砂金がたくさん含まれていました。粉より少し大きめのものも含まれます。川の普通の土砂だと粉は減って小さな砂金がパラパラ出てきます。

 粉砂金の採れ方は、ニュージーランドのGray Riverと似た印象です。一回のパンニングで、粉から小さいのまでが10個、20個、とか、しっかりしたのもたまにあります。楽に集まりますが、粉砂金なのでなかなか量にはなりません。でも浜砂金がきれいなように、この小さな砂金も集めるときっときれいでしょうね。こんなに流れていると言うことは、上流でバリバリ砂金を採っていたんでしょうね。

EZ Sluiceの写真へ  この川でEZ Sluiceを使って見ました。イスに座って掘り、そのままスルースボックスに供給すると言う、”なまけものスルース”です。

 このスルースボックスはゴムマットと同様の溝があり、土砂を供給して行くと、段々そこに砂金が溜まっていくのが見えます。水の外から見ると大きく見えるので、波があっても結構見えます。メガネで覗いてみると小さいのですが。流速にもよるでしょうが、メガネを使おうが土砂を上に乗せようが、まず砂金は動きません。土砂を供給してその土砂が流れると再び顔を出して来ます。移植ゴテ数回分の土砂で一個増えたりするような砂金の含有率だと、増えていくのが結構楽しいです。



(3) Crow Creek (源流は氷河)
   N60度59分59.85秒, W149度04分57.70秒, Elevation:210m, キャンプ場

 Crow Creek Mineはアンカレッジから50kmと近く、有料で採掘出来る、観光客や地元やアメリカの他の州の採掘者にも人気のところです。一週間滞在しましたが、日本の団体さんも見かけました。すぐ近くに西武のリゾートホテルがあるみたいです。周囲の景色がきれいだし、オーナー一家も親切で、砂金採りを抜きにしても滞在を充分楽しめました。至近距離まで黒熊がやって来たりもしましたし。

 料金は、昔の建物を修理したり再建したりして展示もしているので、入場料3ドル+砂金採り5ドル=8ドル、キャンプは5ドル、その他金属探知器やドレッジの使用には追加料金が必要です。パンニング皿やシャベル、バケツなど道具は無料で借りられます。初めての人には袋入りのテスト用の土砂も付いてきます。

入り口の写真へ 入ったところの写真へ エリア1の写真へ

 歴史もあり人気の場所で、お客さんが相当来るのですが、その人気とは違って、採取の難度はものすごく高いところです。すぐ近くの氷河が水源なので新規の土砂が多く、過去に高圧放水銃などで大規模に採掘されていることもあって、あまり川への新規の砂金の供給も無さそうで、原則的に川の中では採れません(大量の新規の土砂が邪魔で)。このことを知らないで川で努力している人が相当いました。(日本人の団体には川の中では難しいですよとアドバイスしておいたのですが、どうもこの団体にアドバイスは不要みたいでした。帰ってきたらすごいのを採ってましたので。あれはちょっと、と言うかだいぶ怪しいですね(^^)

 わたしも1日目は原則川の中でやり、川の近くの土砂なども含めて無理矢理ものすごく小さなのを20粒とかは確保しましたが、全然採れなくて普通みたいな感じでした。初日の結果は他の6ヶ所も含めて最低でした。

 計3日間砂金採りをしましたが、2日目は前半場所探しをして収穫無し。午後は金属探知機を貸してくれたので、それで遊んでいて収穫無しでした。でも金属探知機はやっぱり面白いですね。場所探しに使うのは屑の金属類もあって難しいですが、場所が探せるようになった上で使えば、大きな砂金を発見するのに役立ってくれそうでした。もし3日目に金属探知機を持っていれば、いくつか見つけられたかも知れません。(この日サンプルの収穫は無しでしたが、少し邪道な場所で相当量の砂金は採取しました。この砂金はサンプルとは別にしてあります。)

 3日目はだいぶ上流や渓谷地帯へも足を伸ばし、まあある程度の採取も出来、この川がやっと少し理解出来るようになりました。

地層の写真へ  過去の採掘以降の堆積土砂にも少し(ある程度?)は砂金が含まれますが、たぶん大きいものが含まれる可能性は低いでしょうね。次の段階としては、高圧放水銃で削られていない、古い地層を探すのですが、これがなかなか見つかりません。わたしは基本的に水の中が好みで、岸を削るのは好きでは無いのですが、ここの状態を知っておくためには地層探しも避けて通れませんでした。わたしも少し該当の地層を見つけましたが堅くてなかなか掘れず、そこからは砂金は出ませんでした。つまりそういう地層で、なおかつ砂金の含まれる率が高い場所を見つけないといけないと言うことみたいです。オーナーの友人と話していて、「木の年齢を見ろ」と教えてくれました。最初何のことかわからなかったものの、地層探しをした後だとその意味がわかります。

 写真の中央で上下の土の色が変わっているのが見えるでしょうか。この下の方の土が、スティーブと言う人がブルーレイヤーと呼んだ層だと思います。年季が入っているので硬いです。

崖の写真へ 崖下の写真へ  崖崩れ箇所はそう言う地層に近づきやすい場所で、そういうところでやっている人もいました。ほとんどオーバーハング状態でいつ岩が落ちてくるかわからないような場所ですが、わたしも少しそのあたりの土砂をチェックしてみました。

 そこはまあある程度の割合で砂金が含まれていましたが、それでもその割合は、「崖を登り、土砂を削り、川に運んでスルースボックスに供給する」と言う作業に見合う割合ではありません。でもそれを一日やっている人がいました。人力では無く大規模な採掘なら可能な砂金含有率でしょうかね〜

ブルドーザーの写真へ 大きなスルースボックスの写真へ  オーナーが久しぶりにやる大規模採掘を手伝わせてもらえるという事で、ブルドーザーの搬入までは完了していたのですが、外部の専門家による場所選びで、なかなかいい場所が見つからず、(初日でも目標の地層は見つけていましたが、充分な砂金が含まれていなかったみたいでした。)見つからないで数日が過ぎてしまい、残念ながらこの大きなスルースボックスの稼働を見ることは出来ませんでした。つまりそれくらい、現在のCrow Kreekで(もしかするとアラスカで)いい場所を見つけるのは難しいと言うことだと思います。



(4) Bertha Creek (源流は氷河)
   N60度45分03.92秒、W149度15分16.17秒, Elevation:240m, キャンプ場

Bertha Creekの写真へ  キャンプ場の横でGranite Creekに合流していて、その合流箇所より上流が範囲なのですが、キャンプ場の近くでも割と簡単に採れ、サイズも他よりは少しだけ大きいのですが、残念なことに砂金の過半数は水銀付きでした。これではやる気が起きません。

 水銀は砂金からは飛ばせるものの、「飛ばした水銀はどこに行くの?」と言う問題があり、飛ばすと言う手法も採りたくないですね。せっかく採ったサンプルなので、持って帰って来てしまいましたが、このまま封印しておくしか無いでしょうね〜。

 こんなに水銀が付着していると言うのは、過去にここで採掘した人の水銀の管理が甘かったんでしょうかね〜?。

 近くにはTincan Creek, Lyon Creek, Spokan Creekもありますが、氷河が近く、堆積土砂が多かったり川の傾斜がきつかったりで、いい場所を見つけるのはなかなか難しそうでした。



(5) Sixmile Creek (源流は氷河)
   N60度50分34.00秒, W149度26分03.67秒, Elevation:90m

Sixmile Creekの写真1へ ラフティングの写真へ Sixmile Creekの写真2へ

 この川は今回行った中では一番大きな川で、ラフティングで有名な川みたいです。範囲はHope方向へ分岐後、0.7マイルから5マイルの間です。2.2マイル地点のお勧め場所とは違うのですが、わたしは4.3マイルあたりにあった、ボートの乗り降り場所として使われている場所でやりました。ここはなかなかいい感じでした。大きな石の間を掘っていると、そう多くない土砂でもパンニング毎に必ずしっかりしたのが入っている感じでした。

 この川の支流、上流のいくつかの川も砂金産地だったので、いい場所があるかもしれません。範囲の中に盤が存在する可能性もあります。川へのアクセス箇所はそうありませんが、ボートで行けばいいところが見つかるかも?です。水銀付きが多かったBertha Creekも支流のひとつなので、一部水銀付きもありましたが、そう多くはありませんでした。



(6) Resurrection Creek
   N60度52分11.81秒, W149度37分48.25秒, Elevation:110m, 無料キャンプ場

Resurrection Creekの写真へ  Hopeは昔ゴールドラッシュで沸いたところです。そこから未舗装の道を7kmほど進むとResurrection Pass Trail Headがあります。歩行者用の橋があり、そこから上流1.5マイルが範囲です。無精して橋のすぐ上流、駐車場の横でやりましたが、ここも悪く無いところでした。普通の川の中の土砂にしっかり砂金が入っていました。ごく一部に水銀付きがありました。

 下流から橋を見た写真で、橋の向こう側が範囲です。わたしがやった場所は左側奥の曲がり角のところです。



(7) Crescent Creek
   N60度29分53.32秒、W149度41分12.13秒, Elevation:180m, キャンプ場

Campgroundの看板の写真へ Crescent Creekの写真へ Crescent Creekのきれいな砂金の写真へ

 ここはCooper Landingの近くで、幹線道路から3kmほど未舗装の道を進んだところにキャンプ場があります。キャンプ場から川へのアクセスは最高で、サイトの横が河原です。サイトを少しはみ出して河原にテントを張っている人もいたくらいです。その場合テントの目の前で砂金採り出来ます。説明によると、対岸には鉱区が設定されているとのことで、範囲はこちら側です。

 ここも普通の土砂に充分砂金が含まれていました。普通の土砂に含まれていると言うことは、スルースボックスをセットした場合、その周囲で土砂を採取出来ると言うことで、イスをセットして座ってやれます。ここの砂金は水銀付きが全く無く、きれいな砂金を集められました。

 わたしがやっている「なまけもののスルース」2時間である程度集められていますから、土砂をバリバリ供給すれば、ビンの底一面程度の目標ならじきに達成出来るのではないかと思います。



(b) 砂金の写真

 砂金採りに割いた時間は、Crow Creekが2日、Peters CreekとSixmile Creekが3時間、その他は2時間程度です。

 「Crow Creek”袋”」は料金を払った時にもらえる練習用土砂の中に入っていたもので、1日目:8個、2日目:16個、3日目:4個でした。

 「Crow Creek”邪道”(^^;)」は超高速(超雑とも言う)パンニング10回くらい、20分程度です。

Alaskaの砂金1の写真へ Alaskaの砂金2の写真へ  Crow Creekの余分な2つのビン以外は、本当に全て細かな砂金ですね〜。Crow Creekの初日に採った砂金は、(3)Crow Creekの砂金の上部40%くらいの感じで、3日目が下60%と言うような感じです。

 Bertha Creekの砂金が白いのは水銀が付着しているからです。



(c) アラスカでの砂金採りの印象

 現地のある程度の経験者の反応を見ていても、そう大きくない2mmクラスでも「満足」では無いですが、手応えを感じている様子だったので、きびしい状況と言うのが常識なのではないかと思います。わたしが持っている、北海道やニュージーランドでの基準からすると、2レベル?くらいきびしい状況で戦っている感じでした。その一方で最大サイズに関してはアラスカは潜在能力は高そうで、そういう厳しい戦いをしている人に見せてもらったら、1cmクラスを持っていたりしました。

 今回こういう小さいのばかりと言う結果になった理由を推測すると、まずはアメリカの鉱区や私有地に関する権限の強さがあって、簡単に言えば採りやすいところや採れるところは既に所有されているし、既に過去に大規模に採掘されている、と言うような感じがします。パブリックとして公開されているところは所有権が公的機関に移っているところが多いですが、「取り尽くされた跡」と言うことかもしれません。

 まあ一部しか見ていないので、アラスカ全ての印象であり得るわけはありませんが、そう甘い場所は無いと言うのが今回の印象でした。これに比べれば北海道やニュージーランドのいくつかの川は桁違いに優秀だと思います。

 ただ、大きささえ望まなければ簡単に数多く採取出来るところはいくつかありました。(2), (5), (6), (7)など。大物狙いでなければ充分楽しめます。わたしなんかは怠け者なので、スルースボックスをセットしても、イスに座ってちんたらやって、じきに止めてしまいますが、パワーのある土砂供給係りがいれば、ある程度の量は集められると思います。

 アラスカという事で、量や大物を目的にする場合には、土砂運びなどをいとわない努力と、大量の土砂を処理するパワーが必要かも知れません。もしくは金属探知機やドレッジなどの機器を使うかだと思います。無料のエリアでの金属探知機の使用は、少し定義が不透明な感じですが、ドレッジについてはサイズの制限はあるものの、許可を取れば問題無く使えるみたいです。こういう機器を使うにはアラスカは最適でしょうね。まあどの場合においても場所を見極める能力は必要だと思います。

 わたしも金属探知機で大きなのを探してみたいですが、Gold Bug-2: 7万円台では買いにくいですねー。日本で探してみると、16万8千円と14万円でした。これだけ払うなら、飛行機でアメリカまで買いに行けますね。(^^)



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