ソーラ充電器 (Solar Charger)
長期の旅行にはGPS、ラジオ、ライト、HP200LXなど単三電池で動く物を色々持って行くのですが、そういう場合にはソーラ充電器が便利です (アルカリ電池を買っていたのでは費用が結構かかりますし、自然の中では電池を買うにも店が無いこともありますので)。ソーラ充電器は市販の物も見かけますが、電池2本の充電に快晴で数日かかるというような、あまり使い物にならないものなので、わたしは自作したものを使っています。
○2作目 <2006年12月5日>
初代の充電器が健在なので特に新しく作る必要は無かったのですが、安価で、使えそうな太陽電池があったので、テストを兼ねて作って見ました。(初代の太陽電池パネルは一枚2700円+税で、それを5枚使ったので結構高価でした。)
この太陽電池は2V 500mAと言う規格ですが、測ってみたところ、開放電圧2.35V、短絡電流も500mA近くありました。太陽電池は経年変化で徐々にパワーが落ちて行きますが、まだ新しいので、規格以上の性能でした。
回路は下の初代と同じ構成です。太陽電池に直列に0.33オームを接続。これによって太陽電池から供給されている電流を測定出来るようにしてあります。0.33オームは1オームの抵抗を3つ並列にして作りました。
充電する電池には1A、0.5Vの整流用ショットキーバリアダイオードを直列に接続して逆流防止用にしています。順方向電圧を230mAくらいで測定すると0.37Vでした。2個同じようなものを選別して充電状態がばらつかないようにしました。
今まで使っていた電池ケースはいずれも接触不良を起こしたので、今回、「舶来」の金属製の電池ケースを使ってみました。カシメ部分の接触不良以外にもマイナス側のスプリングにもそこそこの抵抗があるようですが、このケースにはスプリングは無いので、その点も問題無しです。ただ、その分、きつくて電池の抜き差しは結構大変ですが。
パネル2枚に電池2個で、晴れれば一日で電池2本は充分充電出来ると思います。テストしてみましたが、冬の太陽で、300mA (最大315mA) くらいの電流が供給されました。400mAくらいを期待していたので思ったよりは少なかったですが、2000mAhの電池だと8時間で充電完了と言う計算になります。やはり夏の丸一日あればOKですね。
初代のパネル5枚で2個の電池を充電するのは、あまり長い時間放置してしまうと過充電になる可能性もあるので充電時間を注意しておかなければなりませんが、この充電器なら、適度なパワーなので、朝から丸一日電池を装着しておくだけでいいので、簡単かも知れません。
曇りの時間が長ければ、一日では充電不足になるでしょうが、ある程度までなら充電完了扱い、それ以上なら翌日も充電、と言うようなおおまかな使い方でいいと思います。「一日で余裕で充電」とかにしたければ、3枚使うのがいいかも知れません。
○初代ソーラ充電器
ソーラパネルはシリコン単結晶の2V 400mAの物を使用。これを数枚以上並列にして使用します。最初はこれ1枚でニッカドを2個充電していたのですが、やはり時間がかかり過ぎるので、次は2枚にし、その次は4枚、そして現在は5枚で使用しています。電圧が2Vというのはニッケル水素電池の充電に丁度いい電圧です。
逆流防止用 (ソーラパネル保護用?) のダイオードには順方向電圧降下の小さいショットキーバリアダイオードを使います。各ソーラパネルには0.33オームの抵抗を直列にしてその後で並列にしているのですが、これはテスターで電流を測る為に入れています。同時に充電出来る電池の数は1〜4個ですが、ダイオードを介した並列での充電なので、充電仕上がり電圧はそこそこ揃います。たまに電池3個使いの機器がありますが、その場合でも3個同じような充電状態になるので便利です。
充電時間ですが、快晴の場合1枚のパネルで300mAくらい供給出来ます。5枚のソーラパネルに1700mAHの電池4個の場合だと1700*4*1.2/(300*5) = 5.4H となります。おおざっぱに言えば、『時々曇る程度なら電池4個を丸1日で充電出来る。曇りでも1枚のパネルで100mA程度流せる状態ならば、2個の電池をなんとか1日で充電出来る。』というところかと思います。
過充電も電池には良くないので、特に快晴の時などには適当なところで充電を止める必要があります。正確な止め時を見つけるのは難しいのですが、わたしはテスターも持って行ってますので、時々パネルからの電流を測り、適当に頭の中で積算しながら充電量を推測しています。もうひとつ、いいかげんな基準ですが、充電中の電圧が1.5V程度になれば充電を終えるようにしています。
●DC-DCコンバータ使用
動作時に2V出力のソーラパネルはニッケル水素の充電に丁度いいのですが、入手の関係でもっと高い電圧のソーラパネルを使いたい時もあります。2Vよりももっと高い電圧の場合、DC-DCコンバータで2Vに下げて使うと言う方法があります。前から適度なDC-DCコンバータを探していたのですが、日本橋で丁度いいのを見つけました。(まだ買ってないのでテストはしていませんが)
イーター電機工業のOC2V-2.2SC2V0512です。入力電圧は4.5V〜14Vで、出力電圧は可変ですが、制御端子開放時には2.28V±0.2Vで、制御端子とマイナス出力の間に30Kオームの抵抗を接続すれば2Vくらいの出力電圧になります。出力電流は2A。
DC-DCコンバータを使えば、曇りなどの時にもそれなりに充電出来るのでいいかも知れません。ソーラパネルの並列接続は日照のムラなどもあるので、各パネル毎に保護ダイオードを入れたいところですが、電池のところにもダイオードを入れてあるので、2Vのパネルでは電圧不足です。それに1.5V程度の電池の電圧に対して0.5Vのダイオードでの損失*2と言うのは効率が悪すぎます。なので、2Vのパネルであってもそれらを3枚〜5枚程度直列にして、その出力をDC-DCコンバータに入れ、その出力の2Vを使うと言う方法もあります。また、複数枚のパネルでは無く、大きな1枚のパネルを使うと取り扱いが簡単ですが、この点もDC-DCコンバータの利点になります。
効率は、DC-DCコンバータの効率が80%弱、ダイオードでの損失を25%として、発生電力の60%くらいを充電に使える、と言うようなところだと思います。
●自転車への装着状態

●9V電池用のソーラ充電器 <2005年3月>
金属探知機用に006Pタイプのニッケル水素充電池を使用しているのですが、標準の充電は20mAで16時間。旅行中にこんな長時間のAC電源での充電は難しいので、ソーラパネルによる充電器を作りました。パネルは車のバッテリー補充充電用のもので、開放電圧26V、最大電流30mA。この程度の電流だと、そのまま電池を繋ぐだけでも問題なさそうですが、電流測定用に100オーム、動作確認用に黄色LEDを直列に繋ぎました。
曇りの室内の窓際で動作させてみたところ、1.5mA程度の充電電流になりました。この分だと晴れた屋外では丁度いいくらいの充電電流になるかもしれません。曇りの時は電流が少なくて電池には悪影響を与えないので、充電しっぱなしでいいかも知れません。
●放電器 (Discharger)
ニッカド電池の場合メモリー効果というのがあって中途半端な放電状態から充電したりするのを繰り返していると、電池の目標性能よりも相当早く電池が使い物にならなくなります。ニッケル水素電池の場合にもこのメモリー効果はあるようですが、これを防止する為に、放電器も自作して使っています。これらの電池には過放電も良くないので、電圧が0.9v程度になれば自動的に放電を終了するような回路を組んでいます。自動停止の放電回路の動作には最低でも電池2個分程度の電圧があった方がいいのですが、2個直列で放電した場合には放電状態に差が出る可能性が高いので (例えば1.1v+0.7v=1.8vとか)、基準電圧用にアルカリ電池を使用し、ニッケル水素電池は1個づつ放電しています (放電器に別の電池が必要というのも変な話ですが)。放電抵抗としては豆球を3個並列で使用しています。
○放電器その3 <2006年11月>
下の簡易型放電器は長時間の放置はしにくいので、やはり自動停止の馴染みのあるものを、と言う事で、最初に作った放電器の改良版を作ってみました。放電する電池は1個で、他に回路の電圧不足を補うために補助の電池も使用しています。
写真は補助電池無しでの使用ですが、この回路だと1.15v程度までしか下がりません。なので、通常は補助の電池も付けて使います。そうするとだいたい1v程度まで下がります。
使い方は、MAINとSUBの電池を付けて、プッシュスイッチをしっかり押します。そうすると豆球が点灯し、放電が保持されます。保持されない時には保持されるまで、数秒押し続けてもかまいません。で、時間が経って電池の電圧が一定以下までくると、豆球が切り離されて消灯し、放電が終わります。
補助電池にも放電対象の電池を使用します。放電の終わった電池でも可。1v程度まで放電しても、電圧はじきに1.2v程度まで回復するので、補助電池の電圧は1.2vで計算しています。実際の放電では、ひとつの電池の放電が終わったら、MAINとSUBの電池を入れ替えて再度放電する、というような使い方になります。
なお、放電は終了しても補助の電池の方は切り離されず、常に10mA程度の電流が流れています。なので、あまり長時間放置するのはだめです。長時間と言うのは、例えば500mAh残っている電池だと10mAでは50時間とか。
使用部品は、フォトモスリレー: AQZ202、電池ソケット2個 (接触不良に注意)、豆球ソケット数個、抵抗: 51オーム (写真では47オーム使用)、12オーム、100オーム各1個。それにプッシュスイッチ (push ON)。
放電に使用する豆球は1.1v 0.22A、1.5v 0.3A、1.5v 0.5Aなど。数個使っている場合でも、最後にもう一度、1個で放電するのもいいかも知れません。
○簡易放電器 <2006年10月>
簡易型の放電器です。放電終止電圧は1vとか0.9v程度が良さそうですが、この回路では長時間放置した場合には0.6vくらいまで下がってしまいます。ちょっと低過ぎるかも知れませんが壊れるほどでも無いでしょうし、もし気になる場合でも、使い方で対応出来ると思います。放電抵抗は1.5v 0.5Aの豆球です。
左のものはバッテリーチェッカーです。こういうのを放電器に取り付けておけば、放電状態が良くわかります。
回路図に書いてある1.1v 0.22Aの豆球3個で0.5A以上の放電電流になると思います。豆球は1.5v 0.3Aなどでもかまいません。1.5v 0.5Aと言う豆球もありました。これだとなんとか1個でも使えるかも知れません。早く放電したければ豆球の数は増やしてもいいと思います。豆球には最大でも0.7v程度の電圧しかかからないので、元気に放電している状態でも暗いですが、完全に消えれば放電完了と判断していいと思います。
放電して行くに従って放電電流がどんどん減って行くので、放電ペースは落ちます。なので、0.6vまで下がってしまう前に電池を取り外すタイミングは相当長くあると思います。豆球が完全に消えていれば取り外すようにすれば、0.6vまで到達することは無いかも知れません。
トランジスタはパワーがあれば何でもいいと思います。トランジスタの代わりにシリコンの整流用ダイオードも使えるかも知れませんが、試していません。
電池ケースは、わたしが使っているものは、色んな種類のほぼ全数が不良品でした。なのでこんなところから結線しないと働きません。不良箇所はカシメ部分です。接触していないと言うわけでも無いのですが、接触抵抗が結構あって、アンペア程度を流すと、大きな電圧降下が起きてしまいます。不良原因は、推測ですが、カシメ不良と言うよりは異なる金属間の化学的なものとか、もしくはハンダ付けの熱によってカシメ部分が緩んでの接触不良かも知れません。電池ケースを買う場合には最初からリード線が付いているタイプを選ぶのが無難かも知れません。
豆球2個でテストしてみました。放電状態ですが、電池の電圧が充分ある状態でも豆球は暗いので、太陽の下などの明るい場所では判別しにくそうです。豆球1個で測ってみたところ、豆球両端の電圧は0.6v、電流は0.2A程度でした。1.1vで0.22Aと言う規格と矛盾するように見えるかもしれませんが、電球は熱で抵抗が増すので、こんなものかも知れません。
豆球が消灯したあたりでも1v以上の電圧があったので、最後は豆球1個にして完全に消灯するのを確認する方がよさそうです。1個で全く光らなくなったあたりで、ほぼ1vでした。簡単な割りには悪くない放電器かも知れません。
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