シンポジウム


2009年度国際シンポジウム (10.1.16、1.23、1.30)
2008年度ロマン主義およびケルト・ルネサンスにおけるモノとたましい (09.2.22)
平安京のコスモロジー (08.11.30)

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2010年1月16日(土)、1月23日(土)、1月30日(土)
国際シンポジウム  International Symposium


日時:
芸術部会: 2010年1月16日(土) 13時〜18時
宗教部会: 2010年1月23日(土) 13時〜18時
科学部会: 2010年1月30日(土) 13時〜18時

場所: 京都大学稲盛財団記念館 (Inamori Centre, Kyoto University)


◎芸術部会  Session1: mono and Art

企画責任者: 近藤高弘(造形美術)・大西宏志(京都造形芸術大学准教授)
Organizer: Mr. Takahiro KONDO (Artist) and Prof. Hiroshi OONISHI (Kyoto University of Art and Design)

日時: 2010年1月16日(土) 13時〜18時
場所: 京都大学稲盛財団記念館 3階大会議室

テーマ: 「もの派とモノ学 ものからモノへ」
"MONO-HA in 1960-70's Japanese modern Art and the Study of Things: from material to spiritual"

企画趣旨:
 アートの重要な役割は、直接見たり触れたりすることができないもの を感覚的に捉えて価値付けを行い、作品として提示する点にある。それ は、物を単なる物質としてみるのではなく、物の背後に潜む気配をも含 めて捉える見方(感覚価値)と言えるだろう。しかし、情報化が進み、 言語的・視覚的刺激が身体的経験を超えてしまった今日、世界とのアク チュアルな関係がますます希薄になる中で、アーティストの感覚価値は 衰えつつあるように思われる。我々は、真のアーティストで在り続ける ことができるのだろうか。現代のアーティストは、物の気配を捉えるこ とができるのだろうか。
 大量生産・大量消費の物質文化が加速し物が情報化しはじめた 1960年代の終わりに、もの派と呼ばれる美術の動向が興った。日常的な 物を非日常的な状態で提示することで、私たちの物に対する既成概念を ゆさぶり、物に対する新たな認識を開こうとしたのだと言う。このもの 派と呼ばれる動向が触れようとした感覚価値は何であったのか。今回のシンポジウムでは、モノ学・感覚価値研究会が研究対象としてきた「モ ノ」という概念を使い、もの派が触れようとした世界を新たな角度から 検証してみたいと思う。それは、近代から現代にかけてアーティストが捨て去った野生の力を再び呼び戻し、新たな感覚価値として提示する試み となるだろう。

キーワード: 素材(物質)、身体性、近代的モダニズム、気配、地球美術的価値
Key Words: materiality; body; modernism; atmosphere

プログラム:
基調講演: 建畠晢(国立国際美術館館長、美術批評)

パネルディスカッション: 関根伸夫(環境美術研究所所長、現代美術)
小清水漸(京都市立芸術大学教授、現代美術)
山本豊津(東京画廊代表、アートディレクション)
イーデン・コーキル(ジャパンタイムス編集局学芸部記者)
鎌田東二(京都大学こころの未来研究センター教授、宗教哲学)
近藤高弘(造形美術)
大西宏志(京都造形芸術大学准教授、映像)

モデレータ: 稲賀繁美(国際日本文化研究センター・総合研究大学院大学教授、比較文学比較文化・文化交流史)

総合討論: 司会: 鎌田東二


◎宗教部会  Sesseion2: mono and religion

企画責任者: 鎌田東二(京都大学こころの未来研究センター教授)
Organizer: Prof. Toji KAMATA (Kokoro Research Centre, Kyoto University)

日時: 2010年1月23日(土) 13時〜18時
場所: 京都大学稲盛財団記念館 3階大会議室

テーマ: 「モノと琴とシャーマニズム〜モノ学の宗教的次元の一事例として〜」
"Spiritual Elements in the Study of Things: relationship between the koto, harp and shamanism in East Asia and Western Europe."

企画趣旨:
 日本語の「もの」も「こと」もともにたいへん多義的な意味内容を包含している。「もの」は単なる「物」ではなく、その対極とも思える「霊(モノ)」でもあり、「者」でもある。ものづくり、もののけ、ものぐるい、ものいみ、ものがたりetc.……。
 そのような「物」と「霊(モノ)」と「者」が、「こと」や「わざ」と不可分につながる回路を具体的に考察する切り口ないし事例として、「琴」を取り上げることとした。「琴」はどのような力を持ち、「言」や「事」と関係するのか? 古代日本で「琴」のことを特別に「神琴(みこと)」と呼んだのはなぜか? 「琴」がトランスや超越を引き出す呪具であり楽器であることは何を意味しているのか? 「琴」はシャーマニズムにどのように関係するのか?
 「琴」は、日本でもヘブライでもギリシャでもアイルランドでも、神託=神の「言」葉を請う楽器として使用されてきた。日本で最初に短歌を詠んだスサノヲノミコトや大国主神は「天詔琴(あめののりこと)」を所有していたし、イスラエルのダビデやギリシャのオルフェウスやアイルランド・ケルトのダグダやルグもみな竪琴の名手であった。
 そのような、「琴」の神聖「言」性や、不思議な現象を引き起こす「事」性を、今回は特に日本とアイルランドの神話と儀礼、そして近代の神道系新宗教の大本で用いられる独自の「琴」すなわち「八雲琴」に焦点を当てながら、シャーマニズム的な現象を通して現れる「もの」と「こと」の関係と諸相を、イギリス、フランス、韓国からのゲスト・スピーカーを招いて共にじっくりと探ってみたい。
 そして、ゲスト・スピーカーのチャールズ・ロウ氏自らの演奏による「八雲琴」の音色に耳を傾けてみたい。

キーワード: 琴、言葉、モノ、ワザ、神話、大本、シャーマニズム
Key Words: koto; harp; language; mono; waza; myth; Oomoto; shamanism

プログラム:基調報告1:「日本神話における琴と言霊とシャーマニズム」
鎌田東二(京都大学こころの未来研究センター教授、宗教哲学)
基調報告2:「大本と八雲琴(やくもごと)について」
チャールズ・ロウ(ロンドン大学PhD、民族音楽学)
基調報告3:「大本教の宗教実践におけるシャーマニズムと芸術――変革していく世直し思想」
ジャン・ピエール・ベルトン(フランス国立科学研究センター研究員、社会人類学)
基調報告4:「アイルランド神話における竪琴とシャーマニズム」
辺見葉子(慶應義塾大学准教授、ケルト神話学)
指定討論者1:「韓国における琴とシャーマニズム」
金時徳(韓国国立博物館学芸員)
指定討論者2:「ケルトの詩と日本の詩――シャーマニズムのなごり」
スティーヴン・ギル(BBCラジオ放送作家・俳句・生け石)
指定討論者3:「大本教とモノとシャーマニズム」
島薗進(東京大学教授・宗教学)
総合討論:司会: 鎌田東二


◎科学部会  Session3: mono and Science

企画責任者: 渡邊淳司(日本学術振興会・NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
Organizer: Dr. Junji WATANABE (JSPS/ NTT Communication Science Laboratories)

日時: 2010年1月30日(土) 13時〜18時
場所: 京都大学稲盛財団記念館 3階中会議室

テーマ: 「多層的な感覚価値モデル」
"A multi-layered interpretation of the relationship between sensations and values"

企画趣旨:
 感覚価値研究とは、心に絶え間なく生じる感覚から社会の中で流通する価値までを、様々な視座から多層的に捉えなおすとともに、そこから新たな人間観を提案する学際・編集的研究領域である。本シンポジウムでは、自己認識がどのように生まれ、進化してきたかという視点から明和政子先生に、コミュニケーションの生成原理と、ロボット技術を介したその再構成という視点から岡田美智男先生に、情報が流通するなかでどのように価値が生じるのか、美術芸術学の視点から吉岡洋先生に、それぞれの視点から感覚価値についてご講演いただき、その相違点を明らかにするとともに、新しい視座を見出すことを目指す。

キーワード: 自己認識、社会性、コミュニケーション、情報と価値
Key Words: self congnition; sociality; communication; infomation and value

プログラム:

13時開始

○開催趣旨説明:(10分)
鎌田東二(京都大学こころの未来研究センター 教授、宗教哲学)

○研究報告: 「感覚価値研究に向けた一考察」(15分)
渡邊淳司(日本学術振興会/NTTコミュニケーション科学基礎研究所、認知科学)

○基調講演1: 「自己認識の進化と感覚価値」(50分)
明和政子(京都大学大学院教育学研究科 准教授、比較認知発達科学)

○基調講演2: 「コミュニケーションと感覚価値」(50分)
岡田美智男(豊橋技術科学大学知識情報工学系 教授、社会的ロボティクス)

休憩 15時30分より再開

○基調講演3: 「情報文化と感覚価値」(50分)
吉岡洋(京都大学大学院文学研究科 教授、美学芸術学)

○パネルディスカッション(60分)
パネリスト: 明和政子、岡田美智男、吉岡洋

モデレータ・司会: 原田憲一(京都造形芸術大学芸術学部教授、地球科学)
指定討論者: 吉川左紀子(京都大学こころの未来研究センター教授、認知心理学)

18時まで自由討論。その後、近くの会場にて懇親会を予定。

*シンポジウムの議論の素材として、感覚価値について、登壇者がそれぞれの分野から以下の形式で定義した。

・・・・・・・・
「人間の○○を××する感覚が価値を生み出す」
「それは、□□であるため
**である。」
・・・・・・・

鎌田東二(http://homepage2.nifty.com/moon21/)
人間の「モノを見立てる感覚」が価値を生み出す。
それは、「異質なモノを結びつける力」であるため
「モノとモノとの間に異常接近や超越などの変異を起こす」のである。

渡邊淳司(http://www.junji.org/)
人間の「物語」を定位・所有する感覚」が価値を生み出す。
それは、「物語は質感とともに存在」するため
「物質の質感は知覚的想像力の根拠」となる。

明和政子(http://www.educ.kyoto-u.ac.jp/~myowalab/index.html)
人間の「自己をメタ的に理解する感覚」が価値を生み出す。
それは、「自己の認識が他者の認識を生み出す」ため
「自己の内部状態を他者との関係において自己調整することが可能」となる。

岡田美智男(http://www.icd.tutkie.tut.ac.jp/index.html)
人間の「身体とモノとの切り結ぶ感覚」が価値を生み出す。
それは「私たちの身体は不定さを伴う」ため
いつも「環境との間に新たな意味や価値を求める」のである。

吉岡洋(http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/~yoshioka/)
人間の、「情報を圧縮する感覚」が価値を生み出す。
それは、「身体的文脈を利用して行われる」ため
「直感的(aesthetic)」である。

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2009年2月22日(日)
ロマン主義およびケルト・ルネサンスにおけるモノとたましい


日時2009年2月22日(日) 13:00〜17:30
場所慶應義塾大学日吉校舎 来往舎 1F シンポジウムスペース (横浜市東横線日吉 駅下車徒歩3分)
参加費無料
基調報告者尾関 幸 (東京学芸大学准教授・ロマン主義美術研究) 「ロマン主義美術におけるモノと霊性」
辺見葉子 (慶應義塾大学准教授・ケルト神話研究) 「ケルト・ルネサンスにおけるモノと霊性」
パネリスト船曳建夫 (東京大学大学院教授・文化人類学) 「江戸のロマン主義ともののあはれ」
島薗 進 (東京大学大学院教授・宗教学) 「近代日本のロマン主義と霊性運動」
鏡リュウジ (平安女学院大学客員教授・心理占星術研究) 「ロマン主義と星の力」
司会鎌田東二 (京都大学こころの未来研究センター教授・宗教哲学・民俗学)
主催京都大学こころの未来研究センター モノ学感覚価値研究会
後援慶應義塾大学教養研究センター





ポスター (WORD版)


「研究発表」から

6月4日 鎌田東二:ロマン主義シンポジウム討議部分


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2008年11月30日(日)
平安京のコスモロジー
京都府/京都大学こころの未来研究センター共同企画シンポジウム


日時2008年11月30日(日)13:00〜18:00 (受付開始12:30)
場所京都大学芝欄会館稲盛ホール (京都市左京区吉田近衛町・京都大学医学部構内)
定員200名 (申込による先着順。定員になり次第、締め切らせていただきます)
参加費無料
申込氏名・年齢・電話番号・職業をご記入の上、11月25日(火)までにFAX・Eメールにてお申し込みください。
申込受付完了後、参加証を送付しますので、返信用メールアドレス・FAX番号は明確にお願いします。
問合わせ
申込先
京都大学こころの未来研究センター・リエゾンオフィス
〔FAX〕 075−753―9680
〔Eメール〕 kokoro-event@educ.kyoto-u.ac.jp
〔URL〕 http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/index.html

基調報告者岡野玲子 (漫画家) 「陰陽師から見た平安京」
内藤正敏 (写真家・東北芸術工科大学教授・民俗学) 「平安京の宗教構造――江戸・東京との比較の観点より」
河合俊雄 (京都大学こころの未来研究センター教授・臨床心理学) 「京都の癒し空間」
パネリスト鳥居本幸代 (京都ノートルダム女子大学教授・平安京文化研究) 「平安京の食とファッション」
原田憲一 (京都造形芸術大学教授・地球科学・地質学) 「平安京の自然学」
中村利則 (京都造形芸術大学教授・建築史・茶室研究) 「京の茶室とわび・さびの美学」
関本徹生 (京都造形芸術大学教授・妖怪アーティスト) 「京の妖怪」
司会鎌田東二 (京都大学こころの未来研究センター教授・宗教哲学・民俗学)

主催京都府・京都大学こころの未来研究センター(癒し空間プロジェクト・モノ学感覚価値研究会)
後援京都造形芸術大学比較藝術学研究センター

(趣旨)
 日本史の中でもっとも長く都が置かれたのが京都、すなわち「平安京」である。西 暦794年から1868年まで、千年を越す長期にわたる都となり、さまざまな日本 文化の創出の母胎となった。
 なぜ平安京は千年以上もの長い間都たりえたのか。その原因は何なのか。平安京長寿 の秘密を、自然・生態・宗教・文化の諸観点から解明してみたい。
 平安京は、@水の都、A祈りの都、B芸術・技芸・ものづくり文化の都、C里山盆 地の都という4つの特質を持っていた。平安京は東の賀茂川、西の桂川を両極に持ち ながら、地下にも地上にも豊富な水系を張り巡らしている。その水と土に支えられた 生態系が平安京の安定を支える土台であった。
 その上で、御所を中心としながら、鬼門における王城鎮護の寺としての比叡山延暦 寺を持ち、賀茂川水系に上賀茂・下鴨神社を戴く賀茂氏が勢力を張り、また桂川水系 には伏見稲荷大社や松尾大社を戴く秦氏が勢力を張ってきた。賀茂の社は天皇や貴族 と結びついて絢爛たる葵祭を実施し、一方、稲荷大社は庶民信仰と結びついた。
 こうして平安京においては神仏と天皇が、あるいは神社仏閣と御所が三位一体のよ うに結びつき、一定の安定を保ってきたのである。
 さらに、祈りの都としての平安京においては、神社や仏閣だけでなく、バリ島のよ うに、辻辻のお地蔵さんや観音さんなどの小さな祠が大変重要な意味と社会的機能を 持っている。そこでの民衆のささやかな祈りや祭りが、社会安定の大きな役割を果た してきた。前者において、都城建設で大切な世界の座標軸の設定を果たし、後者にお いて庶民の生活文化に潤いと彩りを与えた。
 かくして平安京は周囲の山並みの野生をうまく里山文化として取り込み、祈りや祭 りやものづくりという文化創造都市を形成していったのである。
 平安京を都として千年以上にわたり維持してきた物質的基盤(水、食料、燃料、材 木、ゴミ問題、ヒトの流れ)と精神的基盤(宗教、象徴性、呪術性、霊性)と技術的 基盤(芸術、技芸、学問)を総合的に解明し、古代、中世、近世、近代という時代の 変遷の中で「京」という「都」が発信してきた時代的メッセージと力を、日本最大の 「観光都市」から京都議定書を締結した「環境都市」までの射程の中で解明していき たい。(鎌田東二記)




ポスター (PDF版)

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