| |
予防接種のページ
このページに書いてあること
●はじめに・・・定期接種と任意接種の別
●予防接種はしなくてもよい?しない方がよい?
●ワクチン接種時の体調は?
●予防接種の後に熱が出た!
●ワクチンとワクチンの接種間隔は?
●ワクチンの同時接種について
●院長お勧めの接種スケジュール
●はじめに
子供に接種するワクチンが急に増えました。
新しいワクチンの中には、ヒブや肺炎球菌のワクチンのように行政から交付される無料券は無いけれど、公費で接種できる
ワクチンがあります。ワクチンについての情報を積極的につかまないと、子供に
適切なワクチンを適切な時期に接種することが出来なくなってきました。
大変ですが、お父さんやお母さんにもワクチンについて少し勉強していただかなくてはならない時代
になったのです。
そこで、お父さんお母さんたちを対象に、ワクチンについて出来るだけわかりやすく簡潔な説明を試みてみました。
もっと詳しい情報はネットなどで得ることが出来ますが、まずはこのホームページの解説で充分だと思います。
最初に、以下の「総論」をお読みください。
個々のワクチンについては定期接種ワクチン(公費で接種できる)と任意接種ワクチン(自費で接種)に分けて解説しました。
それぞれのページをご覧ください。定期、任意の区別は以下のとおりです。
定期接種ワクチン→三種混合ワクチン(DPTワクチン)、BCG、ポリオワクチン、日本脳炎ワクチン、
MRワクチン(麻疹、風疹混合ワクチン)
任意接種ワクチン→インフルエンザワクチン、水痘(水ぼうそう)ワクチン、おたふくかぜワクチン、Hib(ヒブ)ワクチン、肺炎球菌ワクチン、ヒトパピローマウイルスワクチン(子宮頸癌予防ワクチン)、B型肝炎ワクチン、ロタウイルスワクチン(H24年1月から接種開始)
(H24年現在、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒトパピローマウイルスワクチンは任意接種の扱いですが、
横浜市では対象年齢の子供には公費で無料接種が出来ます。詳細はそれぞれのワクチンの解説をお読みください。)
●予防接種はしなくてもよい?しない方がよい?
予防接種は副作用が怖いし、実際に病気にかかった方がきちんと免疫が得られるから、接種しなくてよい、
という意見が時々聞かれます。
確かに、予防接種後に運悪く命に関わるような重篤な副反応を起こしてしまったお子さんのお父さんお母さんが、
あのワクチンさえ打たなければこんなことにはならなかったのに、と思うのは当然でしょう。
マスコミではワクチンの効果より、こういった副反応の事例の方が大きく取り上げられるので、
ワクチンについて悪いイメージを持つ方が出てくるのも無理はありません。
しかし、ワクチンが作られたのにはそれなりの理由があるものです。
ワクチンの無かった時代にその病気でどれほどたくさんの子供たちが命を落としたか、
ワクチンで防げる病気のために入院生活を強いられたり、後遺症に苦しんだりする可能性があることを知ると、
まれな重大な副反応の可能性はあっても、一般論としては予防接種はした方がよい、と申し上げたいと思います。
●ワクチン接種時の体調
予約をしておいた予防接種の当日に、少し咳や鼻水があったり、お腹の具合が悪い時、
ワクチン接種をしても大丈夫かとよく質問されます。
予防接種は出来るだけ体調の良い時に行う方がよいのは言うまでもないことですが、
小さい子供はよく風邪をひきますし、保育園に預けている子供は咳も鼻水も無い時の方がむしろ稀でしょう。
あまり体調にこだわりすぎるといつまでたっても予防接種が出来ません。
医学的には、多少体調が悪くても予防接種をすることでさらに体調を悪化させたり、
ワクチンの副反応が出やすくなったりすることはまずありません。医師は内心では、
よほど具合が悪くないのなら接種して大丈夫、と思っています。ただ、接種後に体調が悪化した場合、
接種の影響ではないかと思うのは人情でしょう。そこを危惧して接種の可否を判断するわけです。
ごくまれな重篤な副反応は事前の体調の良否とは無関係なことが多く、接種前に予知することほとんど不可能です。
ですから、要は医師と保護者の間の信頼関係の問題で、医学的にはたいていの場合は接種可能なのです。
付け加えると、予防接種と体調との関係はワクチンの種類によっても多少違います。一般に不活化ワクチンは体調の良否にそれほどこだわりません。
生ワクチンは実際に軽く病気にするワクチンですので、出来れば体調の良い時に接種するのが望ましいと言えます。
(不活化ワクチンか生ワクチンかは各ワクチンの解説に書いておきました。)
●予防接種後の発熱
予防接種をした子供さんが接種当日、あるいは翌日に熱を出し、副反応だったら大変!
とあわてて問い合わせの電話をくださる親御さんがよくあります。
発熱の原因は、咳や鼻水などがひどければ風邪と考えてよいでしょうが、
熱だけの場合、それが予防接種の副反応かどうかは医師でも判断が困難です。
結論から言うと、熱の原因が予防接種かどうかはあまり意味が無いのです。
(欧米では予防接種後に熱が出るのはあたりまえ、ぐらいに考えられているようです。)
微熱で元気もよいが、原因が予防接種なら大変!ということは無いのです。
ですから、保護者の方は熱の原因についてあれこれと心配せずに、
子供さんの具合の悪さで受診の必要性を判断して下されば結構です。
熱はあるけれど元気にしているのなら緊急受診の必要はありません。
高熱でぐったりしているようなら原因によらず受診なさるのがよいでしょう。
●ワクチンとワクチンの接種間隔
同じ種類のワクチンの接種間隔についてはワクチンごとにルールがあります。各ワクチンの解説をご覧ください。
種類の異なるワクチンの接種間隔は先行するワクチンの種類によって決められています。
先に接種したワクチンが不活化ワクチンなら、次のワクチンまで最低1週間(翌週の同じ曜日から可)空けて下さい。
先に接種したワクチンが生ワクチンの場合は次のワクチンまで最低4週間(4週後の同じ曜日から可)空けて下さい。
後に打つワクチンの種類は問いません。
問題のワクチンが不活化ワクチンか生ワクチンかはそれぞれのワクチンの解説をご覧ください。
●ワクチンの同時接種
現在、予防接種の同時接種(複数のワクチンを同時に接種すること)は「医師が特に必要と認めた場合」にのみ
認められています。しかし、接種すべきワクチンが急に増え、同時接種をせずに接種スケジュールをこなすことは
事実上不可能な状態となりました。日本小児科学会ではH23年1月に学会として全てのワクチンについて、
種類、数を問わず同時接種可能である、との見解を公表しました。
当院でも、下記の例外を除いて種類と数を問わず同時接種を行います。
当院で同時接種を行わないのは下記の3つです。
BCG:小児科学会や「VPDを知って子供を守ろう」の会では可としていますが、BCGの同時接種は外国での実績が無いため
当院ではしばらく見合わせます。
生ワクチン同士の同時接種(例、水痘+おたふくかぜ、など):
小児科学会や「VPDを知って子供を守ろう」の会では可としていますが、生ウイルス同士の不測の干渉現象の
可能性が心配なので、当院ではしばらくは見合わせます。
(生ワクチンと不活化ワクチンの同時接種は可能です。例、MRワクチン+DPTワクチン)
インフルエンザワクチン:事務処理上の理由でお断りしています。
我が国では、これまで長い間、ワクチンの同時接種はいけないこととされていたので、保護者の皆さんに
同時接種に対する抵抗感があるのは無理がありません。
しかし、海外ではワクチンの同時接種はすでに広く行われており、効果、安全性ともに確立しています。
上記の例外をのぞき、当院でも今後は積極的に同時接種を行いたいと考えております。
多くのワクチンを適切な時期に接種するため、また医院受診の手間を少しでも減らすために、
どんどん同時接種をご利用下さい。
●具体的な接種スケジュール
子供に接種したいワクチンはたくさんありますが、生後出来るだけ早期に是非接種したいワクチンがあります。
生後6カ月までがワクチンラッシュの時期で接種スケジュールを立てるのが大変です。
グズグズすると適切な接種のタイミングを失います。出来るだけ生後2カ月から接種を開始して下さい。
生後6カ月になるまでに接種したいワクチンは下記の通りです。
ヒブワクチン最初の3回(少なくとも2回までは済ませたい。)
小児用肺炎球菌ワクチン最初の3回(少なくとも2回までは済ませたい。)
三種混合ワクチン最初の3回(少なくとも2回までは済ませたい。)
BCG(生後6カ月を過ぎると無料で接種できません。)
ロタウイルスワクチン2回(これは任意接種、現在のところ自費で高額ですが小児科医としては是非接種して欲しい。
生後6カ月以後は接種出来ません。)
★現行のポリオ経口生ワクチンについては、早期に接種するのが好ましいことは確かですが、
自然ポリオ発生の無い我が国の現状では、上記のワクチン終了後にまわしてよいと思います。
当院院長のお勧めする接種スケジュール
生後2カ月から開始する場合(PDFファイル)
生後3カ月から開始する場合(PDFファイル)
独自のスケジュールのための空の表(PDFファイル)
現時点では高額な自費負担が必要ですが、ロタウイルスワクチンもスケジュールに入れました。
ロタウイルスワクチンの接種をしない場合は、スケジュールにゆとりが出来ます。
生後3カ月から開始のスケジュールではHib、肺炎球菌、DPTの2回目と3回目の間隔が2カ月になりますが、問題ありません。
参考に、「VPDを知って子供を守ろう」の会が推奨する接種スケジュールも示します。
(VPDとは「ワクチンで防げる病気」のことです。)
「VPDを知って子供を守ろう」の会推奨のスケジュール
▲このページの最初に戻る
|
|