勝利の美酒(中山記念・阪急杯)


フェブラリーSが終わった夜、「jackpot」に行くと早々に面々が揃っていた。
「田島さん。残念だったね」
そう黒川が言う。相変わらずサングラスに低い声だ。
「黒川さん。お見事でした。完敗です。」
そうしおらしく言う田島であった。

「まあ、まあ田島さん。完敗と言わず、乾杯しましょう!」
そういって奥からビールを持って、出てきたのは健だった。
「そうそう、今日は黒川さんのおごりだって。派手にやりましょうや」
高橋も既に酔っぱらっていた。
マスターも加わり、5人で酒を飲み交わす。
「たっちゃん。もっと飲みなよ〜」
黒川がグラスを突き出す。今度は水割り。
ワイルドターキーの12年ものだ。甘くいい香りが喉を潤す。
「なんで、俺が勝負しようって言ったか判るか?」
そう黒川が話し掛ける。
「いや・・・」
「初めは純粋に予想を聞きたかった。だけどな、あんた昨日の12Rで、1着3着だったろう」
「ああ、それが?」
「落ち目の奴には乗るなって。これ勝負事の鉄則だ」
「俺があの時、落ち目だったって言うのか?」
「ああ、首差の3着で取り逃がすなんて落ち目だ」
「じゃあ、なんであんたは当たったんだ?」
むきになって言うと黒川は不気味に含み笑いする。
「たっちゃん。私は1番人気に◎を打った。ただそれだけさ。」
なぜか私は田島さんからたっちゃんと呼ばれてる。
「田島さん。今度雪辱戦をやりましょうよ。」
健が間に入ってきた。
「金取られて黙ってられないよ。」
「いいですね。やりましょう。」
高橋も喰らいついてきた。どうも胡散臭い黒川に乗せられているような気がしてならない。
そうして、毎月1回の恒例とすることに決まった。
帰りがけに黒川が名詞を差し出した。そこには「代行屋なんでもやります」
とあった。代表取締役 黒川 勇 
どうせノミやか夜逃げ屋だろう。しかし健は、フェブラリーS1点的中に魅せられて、
すっかり黒川に虜になったようだ。
「健!まともに働けよ」
そう言うと
「高橋さん見てると、まともな人生が楽しいのか判らなくなるよ。」
高橋は既に帰って居なかった。
「たっちゃん。こっちは人助けしてるだよ。ある意味まともさ」
そう黒川は言う。フェブラリーSでは、ノボトゥルー絡みの馬連と単勝をすべて飲んだらしい。
相当の儲けになったようだ。もし一歩間違えれば・・・。
いやあの男に間違いは無いのか・・・とすれば恒例の予想会は毎月負けることになるのか?
後味が悪いまま、ジャックポットを後にした。



今週も取材しが、中山記念は、1週間前に取材した時妙に強気だった
厩舎の◎ジョウテンブレーヴ。
1800mで唯一連を外したのが昨年エイシンプレストンが勝った毎日王冠。
その時の着差が0.3秒。今回2キロ差なら机上では十分に逆転可能だ。
ようやくコース追いが出来るようになった○ラスカルスズカ。
今度は坂路ではなく、直前はCWでビシッと追ってきた。これが本来のパターンで、6ハロン
77秒6。上がりもキチッと追ってきた。明らかにここ2戦とは異なりもう脚元
の心配はない。まだ6歳にしてキャリアは13戦[4.2.3.4]だけ。十分に活
力は残っている。▲ミレミアムバイオは距離1800mに不安があるが、鞍上の善巨は
中山1800mで連対率25%。
△エイシンプレストンは中山得意だが、酷量60キロが課題。
△エアギャングスターは去勢2戦目でどう変わるか。ダービー馬ダンスインザダークの全弟と
期待されたのはいつのことか・・・・。
△エイシンエーエンの前残り注意。
△トラストファイヤー
◎ながし&○−▲


阪急杯は取材していないので、関西支社の取材メモから判断。
ここを目標に仕上げられた◎テンシノキセキ。開幕週の高速馬場なら。
安定してきた○アイティスワロー
▲アドマイヤコジーン
△ニホンピロサート
△ノボリユキオー
△スティマー

◎流し&○−▲




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