田園調布 (2)
〜いろんな家,家〜



第一回で田園調布の家々を紹介したが,今回さらに歩いてみて,興味を惹かれた家をいくつか見つけたのでいくつか紹介する.
なお紹介するものの中には必ずしも古くないものもあるかもしれないが,そこはデザインのおもしろさという観点で選んでいるのでよろしくである.

銀杏並木出かけたのは5月の上旬のある日.日が差していると汗ばむほどの陽気.おりしも街路樹の銀杏並木にも若葉が出そろって,こういう日は外にいるだけでなんだか楽しい気分になってしまう.

妙な曲線が見られる家この家はなんというのだろう.軒の部分が波打っているし,窓の出張りも丸く,おまけに桟も波形をしている.写真では緑のタイルを貼っているのでわかりにくいが,玄関口から見るとどうも木造建築のようだ.
伝統的な洋館のスタイルとは思えず,でもモダンとも言いがたい,なんとも奇抜な感じではある.

屋根の重なりに特徴がある玄関口から見たところ

これはまあ伝統的な洋館のスタイルということになるんだろうけど,三段階に重なっている屋根のデザインが特徴的で,なにか複雑な構成という印象を受ける.ただこの屋根を受け止めるような形になってしまう楕円形に張り出した二つの部屋がバランス的によくないんじゃないかと思えんでもない.
最初見た時に屋根の傾きの感じが田園調布駅を思い出させたが,写真を見てみたら別に似てなかった.あ,今解体中の田園調布駅ですが,複々線化工事が完了したら復元されるそうですので,その時を期待して待ちましょう.

イギリス風がよいぺたぺたと石を貼った煙突がいいです,といってもすぐその前にトタンの煙突が見えるつーことはこっちの方は今は使われてないのかな.
こうしてみると何の変哲もない普通の民家なんだけど,この煙突といい煉瓦の塀といい玄関周りの雰囲気といい,どことなく古っぽくて気に入ってます.
この角度だと木に隠れて見えないのですが,玄関に面した所の窓だけが上半分丸くなっていて,そういうなにげないお洒落みたいのも好きですね.

典型的な日本の洋風民家これはもう待ってました,といいたくなるような洋風スタイルの民家です.ハーフ・チンバーが西洋の田舎的雰囲気を醸しだしていてよいです.
しかしこの手の洋館というのはまず例外なく庭に棕櫚の樹を植えているのはなぜなんでしょう.

スペイン風の家これは,白い壁といい,スペイン風とでもいうんでしょうか.玄関脇のらせん上にねじった柱がオリエンタル調です(日本にいてオリエンタルもないもんだが).

民家というのは世代が変わると建て替えなどしたりするので,昔の雰囲気がそのまま残ってるなんてのは意外に少ないんじゃないかと思う.その中でも田園調布はちょっと古めでよい感じがわりと残ってる方じゃないかな.でもま「畳と女房は...」じゃないけどやっぱきれいな住まいがいいってのもよくわかる.相続税の問題とか,建て方や使った材料によっては修理するより建て替えた方が安くつく場合もあったりするので,簡単に残せよといえなかったりするのです.
(1997.9 記)