地下鉄の九段下駅からすぐ,靖国通りと目白通りの交差点に,一目で古いとわかる建物が九段下ビル.1927(昭和2)年,南省吾設計.

建物の壁に「中根式速記」と大書してあるので,最初そこ関係のテナントビルかとばかり思っていたのだが,これも関東大震災の復興計画に基づいて建てられたものだった.もっともこの「震災復興助成会社」による復興計画,市民の受けはあまりよくなかったようで,このビル以外には大きな成果もなく撤退してしまったようだ.
 
写真左:階段室外観.真ん中をすうっと通る棒状の装飾が印象的.屋上パラペットの波形の装飾もよい.
写真右:三階内部.一階は店舗で二階は店主の住まい,三階が一般への貸部屋となっている.一階と二階は各戸それぞれが内階段で結ばれているが,三階は端から端まで廊下で結ばれている.
屋上.同じ高さを首都高が走る.
表から見たときはパラペットも一様であったが,こうして近くで見ると,修復でもされたのかところどころ色が変わっている.
(2000年8月記)
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