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向山型算数に学ぶ特殊学級の授業
数学授業3分間の分析1 正負の数 分配法則
TOSS加賀 元村恵利子メール
向山型算数に少しでも近付くために、自分の数学授業のテープ起こしをして、分析してみた。
東京書籍「新編新しい数学 1」1章 正負の数 p39.分配法則 生徒1名 中学校知的障害特殊学級在籍
| テープ起こし | 分 析 |
| 「 」は、教科書の文。 チャイムが鳴る前に、生徒はノートを出して、日付とページ数を書いていた。 【0分】 T (チャイムが鳴っている最中) すばらしい。 もう日付とページ数書いてるね。・・1 T (チャイムが鳴り終わって) 39ページ、Q、(1)、2つの式を計算する と、結果はどうなりましたか・・2 C 同じ。 あ、2つの式の結果は同じです。・・3 T その通り。 T では、(2)。2つの式を計算すると、結果はどうなりましたか。 C 結果?同じ。・・4 T そう、同じになりました。 T 39ページ5行目からを、先生が読みます。 【ここまで約1分】 T 「次の計算法則が成り立つ。これを分配法則という。 (a+b)×c=a×c+b×c、 c×(a+b)=c×a+c×b」 (かっこaたすbかっことじる かけるcは、aかけるcたすbかけるc、cかける かっこaたすbかっことじるは、cかけるaたすcかけるb) T 一緒に読みます。さんはい。 「次の計算法則が成り立つ。これを分配法則という。 (a+b)×c=a×c+b×c、 c×(a+b)=c×a+c×b」 【ここまで約2分】 T 分配法則では、どのような計算法則が成り立ちますか。・・5 C (a+b)×c=a×c+b×cです。 T もう一つある。・・6 C c×(a+b)=c×a+c×bです。 【ここまで約3分】 |
(1)やる気の出るほめ言葉をかけよ! 2学期になって、生徒は授業が始まる前から、教科書とノートを出し、ノー トに 日付とページ数を書いて準備していることが多くなった。 「明日数学ある。やった」と言ったこともある。とても意欲的になってきた。 「速い」「もう書いてある」と事実を言うだけでなく、「速い人は賢い」「準備の速い人は、だんだん数学ができるようになる!」など、やる気の出るほめ言葉を いつでもかけるようにしたい。・・1 (2)すぐに本流に入る! 前時はQ(次の学習に進むための手がかりとなる問題)だけで1時限使ってしまった。分配法則の用語まで進もうと思っていたのだが、行けなかった(この時点で、向山型算数とはかけ離れている)ので、本時の最初に、Qの確かめをしている。余計に、分かりにくくなってしまった。・・2 ここは、すぐに分配法則についての部分を読み、その後で、Qの(1)が(a+b)×c=a×c+b×c、(2)がc×(a+b)=c×a+c×bに、数字を当てはめたものだと確かめた方が、分かりやすかったと思う。 しかも、せっかくのQの式を、前時でも本時でも、=で結ばなかった。同じと言ってはいるが、式を見て、ぱっと分かるようにさせていない。教材研究不足である。 (3)子どもの答えを聞き逃さずにほめよ! まじめな生徒が、ノートを見て、ちゃんと書いてある通りに答えている(2つの式を計算すると、結果は同じです。)のに、ほめていない。・・3 (4)小さなことでもゆるがせにするな! 答えを言わせるときは、「〜です。」まで言わせるように指導していたつもりだったが、聞き落として、そのままにしている。・・4 教師がいいかげんでは、生徒はできるようにならない。 (5)大切なところは、何度も読ませよ! 教科書の分配法則の記述を、1回読んだだけで、すぐに聞き返している・・5 それも、私と一緒に読んだだけである。テープを聞いてみると、私の声ばかりが大きく、生徒はたどたどしい読みをしている。すらすら読めるまで読ませなくてはいけなかった。 以前、「定義や新しい用語は、ノートに書かせなくてはいけない。」と思いこんでいて、すごく時間がかかっているのに、何でもノートに書かせていた。「書かせればいいというものではない。」「書かせることでテンポが悪くなる。」と教えられて、何でも書かせることはやめた。 でも、読むことまでやめてしまってはいけない。ここは、大切な文である。 読ませていないので、生徒が答えるまでに、すごく時間がかかっている。もう一度一緒に読むなどの、優しさもない。 (6)教師の発言は、選び抜いた言葉にせよ! 分配法則では、どのような計算法則が成り立ちますか。・・5 日本語になっていない。授業の計画では「分配法則を、文字の式で言いなさい。」としていたが、次の第2章が「文字と式」なので、使わないほうがいいかな?と迷って、思いついた言葉を言ってしまった。「分配法則を言いなさい。」でよかった。 (7)余計なお世話をするな!子どもに乗り越えさせよ! もう一つあるなんて、余計なお世話を言っている。・・6 「おしい」と言い、なぜおしいのか、教科書を見て自分で気付くようにさせるべきだった。 (8)笑顔の浮かんでくる声で授業せよ! 声に表情がなく、冷たい感じがする。テープを聞いた人に、「能面が授業しているみたい」と言われたほどである。 |