21. 裏板の接着

難易度 : ★ ★

材 料

材 料 (当て木用) 今 回 使 用 す る 道 具 材 料 (箱閉じクランプ用 ※1個分)


良い厚みは出せたでしょうか? 私のところにも時折、厚みに関してご質問をいただくことがありますが、これは自分で何本か作ってみないことには体得できません。前にも書いたように、木の質や楽器の大きさによっても変化させるからです。
今回は裏板と横板を接着するのですが、その前に幾つかやっておかなければならないことがあります。

まずは、接着に必要なクランプを用意します。箱閉じクランプ(道具一覧の く )という専用の道具がありますが、無くても自分で作ったもので充分です(右の写真)。以下はその作り方です。これを35〜36本用意して下さい。

  1. 直径24mm、高さ22〜23mmの円柱形の木材を2個用意します。
  2. 1. の木材2個をそれぞれ塩ビの床用シートにボンドで貼り付けます。
  3. ボンドが乾いたら、塩ビのシートは木と同じ形にナイフ等で周りを切り取ります。
  4. 中心に直径5mmの穴をドリルで開けます。
  5. M5×120のネジに、ワッシャ、木材&塩ビシート×2、ワッシャ、蝶ネジの順に通してできあがりです。

次にもう一つ、接着に使う当て木を作りましょう。
30×50mmの板(厚さ5mmほど)と、同じ大きさのコルク板(厚さ1〜2mm)を木工用ボンドで貼り付けます。これを2枚作って下さい。


では、接着の準備に入りましょう。
  1. 今、ブロックは四角のままになっていますね(右図 1の青線)。
    これを、内型の面の高さまで(下の写真のように)丸ノミで削ります。
    右図 1の赤いラインまで削って下さい(黄色い部分)。下の条件を満たし、かつ左右対称になるように、きれいな曲線で削りましょう。
    • 上のブロックは、ネックが仕込まれるので、強度を持たせるために四角っぽく成形します。
    • 下のブロックは、エンドピンの力がかかりますが、必要以上の木を残さないように削ります。
    • プンタ部のブロックは、ライニングのカーブが内側でひょうたん形につながるようにします。


  1. 以上6つのブロックを成形し終えたら、薄いニカワをブロックの木口にしっかりとしみこませておいて下さい。そうしないと、本接着をした時に、ブロックの木口がニカワを全部吸い込んでしまい、ブロックと裏板がしっかりくっつきません。
図 1
  1. 次にライニングを完成させます。
    第12回 「ライニングの曲げと接着」 以来、ライニングには手をつけていませんでしたが、今この時点で成形を終えてしまいます。
    現在、ライニングは右図 2の断面図のような角張った形をしていますね(写真上)。これを、図のオレンジ色のラインのようになるよう、ナイフできれいに削ります(写真下)。
    逆目が出たり、横板を傷つけたりしないように、慎重に作業をしましょう。
    ナイフで削った後、240番くらいのサンドペーパーで表面をなめらかにしておいて下さい。
図 2

  1. 次に、裏板のボルド(縁)を横板側だけ丸めます。
    ボルドは現在角張ったままですね(写真上)。出来上がりはきれいに丸い形になりますが(図 3-1の赤線および青線)、ここでは横板側だけをヤスリで丸めておきます(写真下)。四角いまま接着をしてしまうと、後で丸める時に横板を傷つけやすいからです。
    図 3-1の赤い線のように削って下さい。ただし、プンタ部は図 3-2のように削らずに残しておきます。


図 3-2
 図 3-1

いよいよ接着です。裏板を削った時に使った固定台に、裏板を裏返した状態で乗せておきましょう。
  1. ニカワを温めます。
  2. 今回のニカワの塗り方は特殊です。ブロック部とライニング&横板部にたっぷりとニカワを乗せなければなりません。
    ライニング&横板部は少々難しいですが、図 4-1のように表面張力でニカワがふくらむくらい乗せます。
  3. プンタ部4ヶ所と上下の中心をピタリと合わせて、素早く箱閉じクランプで締めます。プンタの最先端に強い力をかけると割れるおそれがありますので気をつけて下さい。
    作業は手早くやらないと、ニカワが硬化し始めます。急いでやりましょう。
  4. 上下の部分は、今回作った当て木を使ってFクランプで固定します。(右の写真)
  5. 図 4-2の矢印部分にはみ出たニカワをきれいに取り除いて下さい。これをさぼると、固まったニカワを掃除するのに非常に時間がかかります。ニカワが付着したままだと、ニスが付きません。
  6. そのまま12時間以上固定しておき、クランプをはずします。
図 4-1
図 4-2

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