「司書室ですか? あまり見るものはないですが……」
五月はそう言いながら、奥の方にある扉に向かった。
「元々は館長のお部屋だったのですが、ほとんど館長が来ないので僕が使わせてもらっているんです」五月は笑いながら言った。「さあつきましたよ」五月は扉を開けた。
室内はきちんと整理されていた。と言っても室内には机と小さな本棚しかなかったが……。
「ご覧の通り何もないんです」
五月は本棚から二つのノートを取り出した。そのノートには『日記』と『道標』と書いてあった。
「読まれますか?」
「あとこんなものも……」
五月はそう言いながら、ごそごそとポケットから手帳を取り出した。そこには『逃亡記』と書かれていた。
「これは僕がどこか旅行などに行ったときに書いた物です」
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