| 夏休み 伊豆大島釣行0泊3日
2008年8月20日
行き8月14日熱海発の午後便、帰り8月16日大島発の午前便で、タカさんと0泊3日大島釣り倒れ釣行に行って来ました。
今回は、2週間前から釣りを控え、オキアミ、配合餌とも全て持参、宿泊無し、風呂無しの超節約モードでの釣行のはずだったのですが、いつもの海釣り施設の駐車場がイベントで使えずに元の木阿弥。乗り場横の超高い駐車場に2日間も停めるはめになり、初っぱなから出鼻をくじかれるスタートでした。
でも、お金は確かに余分にかかったものの、お盆の熱海は駐車場はどこも満杯。夜明け前に入ったから何とか停められたものの、午後船だからとのんびり出て来たら、真鶴に車を停めて、電車でアプローチするはめになっていたことでしょう。炎天下、50キロを超える荷物を持ってうろうろする事を思えば、むしろ正解だったかな?
ということで、明け方から灼熱の駐車場で待って16時半、やっとジェット船アイランド・愛の入港です。
下船してくる人の中に、顔見知りの初島の常連さんが2人。行動パターンが似ているところが泣かせます。大島の様子を聞くと、風が強くて表磯から元町港までは入れなかったとのこと。あやぁ。これは悲しいかもですね。
さて、出港して45分。うとうとしているうちに、予定通り?船は岡田港に入りました。予約していたレンタカーに乗って、まずはスーパーで買い出しです。大量の飲み物に食料。何故か鍋まで買って、釣り場を求めて走り出しました。
今回島に持ち込んだのは、オキアミ3キロ8枚、配合餌6袋、パン粉4キロ、アミブロック4キロ2枚です。これだけでざっと50キロ。それにテントやマット、着替えの入ったザックと竿ケース、タックルボックスにクーラーと言った具合ですから、まあお金を節約するというのは本当に大変なことです。
さて、スーパーを後に最初に向かったのは、裏磯一の大場所、オオツクロです。取り敢えず泉津港の防波堤の先端に車を入れて偵察すると、磯には誰も居ないけれども、それもそのはず、かなり強い風が真横から吹き付けていて、とても一晩中快適に釣りができそうにはありません。それに、まだ日射しも強く、この暑さの中をオオツクロの磯に荷物を運ぶのは、考えただけで大汗が出てきそうです。
ということで、まだ時間もあるし、完全な風裏を求めて更に車を走らせました。
名物の椿トンネルを抜け、海のふるさと村からは海岸を離れ三原山の登りにかかります。島では今、ガソリンが220円前後と言うことなので、ゆっくりゆっくりひたすらエコランですわ。
登山口の分岐を右に見て暫らく走ったところから左手の道に入り、ヘアピンカープの連続を下りきると、完全な風裏に入りました。海はベタ凪。風もそれなりに強いものの背中からの追い風で、釣り自体には支障無しと見ました。
駐車場に車を停め、公園の遊歩道の様な道を、たくさんの荷物を担いで汗だくになりながら数百メートル下ると、今日の釣り場メメズに到着です。表磯の釣り場に入ることを思えば、天国みたいなアプローチだなぁ。でも、この段階でもう夕方6時過ぎです。
メメズは、遊歩道から続く船揚げ場に足場の良い磯が連なり、夜釣りには持ってこいの場所です。ただ、ちょっと浅いのが難と言えば難。表磯の赤岩のように、ガンガン潮が通すわけではないので、大型の青物は、ちょっと期待薄なのが寂しいかもです。
とは言いながら、我々の目的はあくまでもオナガ。大島の夏のオナガは、夜は浅場に入って来ることが多いので、浅場結構! 船揚げ場から磯に這い上がり、先端の離れを挟んで、一番沖向きにそれぞれ釣り座を構えました。
今日のタックルは、レギュラーサイズである45センチまでのオナガに合わせ、竿は制覇の2号。これに道糸3号ハリス3号、針を合わせオナガ9号というちょっと強めの設定です。タカさんなんか、竿3号だし・・・意気込みがひしひしと伝わって来ますね。
そして、Bのガン弾を入れたBの電気円錐にG2を段打ちして、ハリス2ヒロに遊動を半ヒロ。風裏とは言え、時々追い落とされそうな風が吹き付けて来るのに対抗するために、渋々からやや沈み気味の設定です。
日もとっぷり暮れて月が綺麗に昇って来ました。期待の第一投!15メートルほど沖でゆらゆらと紅い光を滲ませてしもっていた浮きがいきなり消し込みます。
「おおっと!いきなりかぁ?!」
シャープな引き。右に左にいなして上がって来たのは40を軽く超える良型のイサキです。嬉し〜い。けど、オナガはぁ? 早くもイサキということは、今夜の餌取りは、いくら釣っても離島ゆえにそうは持って帰れない、この高級魚ですかぁ。前回同様悔しさが募る釣りになりそうな予感。
案の定、それからしばらくはイサキが入れ食いです。東京のスーパーで買えば一尾700円以上! 40センチを越えれば1200円は硬いってんですから、リリースする手もためらい勝ちってもんです。
良型だけを悩ましくキープしつつ、1時間ほど釣れ続けたイサキのアタリが、次第に間遠くなってきました。すると、いきなり浮きが横走り!げっ!びゅんびゅん走り回るこいつは・・・サバさんじゃないですかぁ。こちらも軽く40オーバーです。〆鯖にすれば最高なのは判ってはいるものの、まだ1日目にこいつをお持ち帰りはさすがに危険!青物のリリースはいかがなものかと思いつつ、やっぱりリリースですかね。
それにしても、サバは疲れる。サバ釣り損のくたびれ儲けとはこのことですか。3本も上げればもうたくさんなので、食いが落ちると思いつつ、0.5号の重い仕掛けにチェンジしてサバ避けに徹します。
イサキ3にサバ1の割り合いでしばらく釣れていたものの、パタリとアタリが止まりました。潮が止まったのかしら・・・大島の夜は止まらないと踏んでいたんだけど・・・などと呟きながらふと下をライトで照らすと、何やらでっかい魚が2〜3匹? よおく見たら、サメ? そう、サメがすぐ足元でぐるぐる回っています。
試しに、単発で釣れたデカサバをポトリと落として見ると・・・あっと言う間に、文字通りサメの餌食になってしまいました。ひえ〜タカさんサメだよサメ!落ちたらヤバイよぉ〜。
とは言いながら、まあ大島でサメはよくある話しなので、ポツポツ休憩を入れながら釣りを続けました。イサキやサバが2投に1投位の感じで竿を引ったくるので飽きることは無いですが、どうやらオナガは不在のようです。他はトビウオが一度釣れただけ。
こうしていつしか夜も更け、オナガの可能性もかなり薄くなってしまいました。次は明け方に期待して、午前2時過ぎ、大休止としました。
ビールを一本飲んで、ペットボトルを枕にその場でごろ寝です。ライジャケは良いマットになってくれるし、心配していた蚊などの虫も、風が強くて吹き飛ばされてしまうらしく、まったく気になりません。月や星を眺めながらうとうとできる夏の夜釣りは、涼しくて何とも風情があって良いですねぇ。こうして1日目は終わりました。
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1時間後、目を醒ますと少し明るくなっています。午前4時、2日目の始まりです。
仕掛けを0ベースに変更して投入。みるみるうちに、もう電気浮きは要らないほどの明るさになりました。相変わらず、右に行ったり左に行ったりの安定しない潮です。一度位どっしりとした潮に乗せて、パラパラポン!と行きたいところですが、今日は望むべくも無いですね。
数投の後、浮きを引き込む明確なアタリ!明らかに体高のある魚がヒラを打つ引きです。でもちょっと軽くない〓? 上がって来たのはメジナはメジナだけど、25センチにも満たないオナガのコッパ・・・ハラホロヒレ・・・一気に力が抜けました。
それからは、時々イサキをまじえてコッパ、またコッパ。サバじゃないだけ良いものの、真鶴じゃないんだから・・・。仕掛けが強いだけに、おっ!と思ってもすぐヒラヒラポン!になっちゃうしぃ。とにもかくにも、ひたすら一発を期待しての忍耐の釣りになりました。
今回の大風に対して、メメズは完全に風裏になります。目の前の海はベタ凪と言っても良い程凪いでいますが、島陰から出る左右の海は、沖を白ウサギが幾重にも飛んでいて、かなりの強風に曝されていることを物語っています。
海自体は波もほとんどありませんが、背後の山を乗り越えた風はかなりの乱流を孕んでいて、釣り座に立っていると、あらゆる方向から吹き付ける突風に翻弄されるような形になります。前からの風をこらえて竿を振り込んでいる最中に、いきなり後ろからの強風に変わったりするのでたまりません。
「おわぁっとぉ!!」
海に落ちそうになって、何度か声が出るほどでした。
ただ、今日も朝から強い日射しが照りつけているにも関わらず、さほど暑さを感じないのは、この強風のお陰とも言えるでしょう。無風だったら夜のうちにダウンしていたところです。
海は相変わらずコッパですが、明るくなると、さすがに3号ハリスでは食いが落ちます。コッパは水面近くまで浮いているので、かなりの潮上にコマセを打って、出来るだけ深いところを探りますが、釣れてくるのはやっぱりコッパ。ハリスが太いこともあり、うかうかしてると付け餌だけを取られて食い込まないので、かなり道糸を張り込んで直接魚信を聴くような釣りです。大島と言うより、初島の堤防で釣っているイメージですね。
釣りに疲れて岩に寝転がり空を見上げると、三原山を越えた雲が、恐ろしいほどの早さで頭上を走って行きます。雲は海上に出ると、いくつもの渦になって、まるで風洞実験の乱気流を見ているように感じます。大島全体が、強風の中に突き出した障害物と言うことなのでしょう。思わず見惚れ程、雲の動きは速く激しいものでした。
昼近くなって、後ろのメメズ浜にも、海水浴のビキニ娘がちらほらし出す頃、タカさんは?と見ると、顔を思い切り日光に晒して寝ています。ペットボトルのコーヒーがホットになる程の日射しなのにぃ・・・さすが源流で鍛えた自然児ですねぇ。
結局、昼間はコッパしか釣れず、二人でコマセが無くなるまでやって、午後3時メメズを撤収しました。舗装路の遊歩道とは言いながら、かなり急な駐車場までの道が今日の核心。大汗をかいて、ヘロヘロになって車に戻りました。
利きの悪い、軽の1BOXのエアコンを全開にしながら、急なつづら折れの道を無理やり登って周遊道に出ました。ハンドルを左に切り、一路羽浮港を目指します。羽浮の町の手前で工事の迂回路で迷って、おやおや?と思っていると筆島展望台の行き止まり。せっかくだからと、筆島をバックにタカさんは記念撮影なんかしちゃいます。当然のことながら、ここも風が強くて、筆島の周囲は波飛沫に煙っているような状態です。
こんな中でも、ゲンバクの磯に釣り師が二人ほど。風裏と言えば言えないことも無いし・・・でも、ここではメメズとあまり変わらないような気がして、取り敢えずパスですね。
次に向かったのは羽浮港の新堤。外側の高い堤防に遮られて、風は避けられそうですが、そのせいかどうかカゴ師で満員御礼状態。我々の車が入って行くと、「何しに来た!」みたいな視線を浴びてしまいました。カゴ師はフカセ師より縄張り意識が強いとか・・・ふん!どうせ堤防だい!と言ったかどうか。とにかくスゴスゴ退散することに。
羽浮港のゴミ箱に、磯で出た大量のゴミを棄て、とって返して向かったのはキャンプ下。この頃から、先程メメズで暑さと空腹に負けて、ついやってしまった、ブルガリアヨーグルト1パック一気飲みと、プッチンプリンの落とし食いが(スプーンが無かったの!)じわじわ効いて来て、胃が痛くなって来ました。
前回の大島で、脱水症状から尿路結石になったので、それだけは避けたいと、とにかく水分を採ることに努めたんだけど、裏を反せばこれは暴飲暴食に他なりませんな。
さて、キャンプ場の断崖に立って磯の偵察です。案の定、トウシキの磯は大風に時折波を被るバッドコンディション。てのもありますが、やっとエアコンで涼んだところ、この日射しの中を、あの長い階段を降りてあの凸凹を歩いて・・・なんて考えると、自然「ダメだねぇ。」てなことになっちゃいます。
「やっぱり表磯は入れないかねぇ。」「昨日だったらねぇ。(まだ元気だったし)」と言うことで、周遊道に出ました。
差木地の港は車で入れるけど、コッパばかりだったことがあるのでパス!ほどなく送信所下です。左のオフロードに入って、赤岩は無視してやり過ごし、二つ根で車を止めました。実は最初から表磯に入るならココ!と決めていたのです。だって近いんだも〜ん。
車を降りて、空荷で偵察。草を分けて、先端が見える広場まで行くと・・・あやぁ、ダメだこりゃ!
二つ根の先端に出るには、途中一段下がった細い一枚岩を渉らなければなりません。でも今日は、そこが波で洗われています。そこさえ越えれば、広くて足場の良い釣り易い場所なのに・・・どうせ行かないけど、赤岩は?と見ると、赤岩先端のコンクリ場も波を被っています。
いずれの場所も、風が少し落ち着いてきているので、頑張って入れば入れないことはないのですが、2晩ほとんど寝てないし、この暑さです。そこに至る磯道の険しさと荷の重さに、気力で負けたと言うのが本当のところでしょう。
とにかく二人とも疲れています。ますは買い出しを済ませて気力を養わないとと、一先ず元町に出て、夜釣りに向けてアミエビと配合、氷などを買い足し、スーパーで食料も仕入れて、一路岡田方面に向かいました。
さて、元町を後に、2週目の周遊道です。で、どこに行ったかと言うと・・・泉津港です。ええそうですとも!だから振り出しって言ったでしょ!だってもう荷物を持って歩く気力が残って無かったんだもん。
て言うのは建前で、実は、出発の港で会った初島の仲間や他の常連さんに、泉津港が好調だって話しを聞いていたんで、最初から2晩目は泉津港って決めていたんですよね。いや、これがホント!
で、予定通り?泉津港に到着。タイミング良く、オオツクロ向かいの先端が広々と空いてます。「おお!ナイス。」早速車を近くまで入れ、ポイポイポイッと荷物を下ろして場所確保〜なんて喜んだら、それもそのはず、そこは先端沖向きに陣取った、太って上半身裸、剃り込みも鮮やかな若いチンピラ風カゴ師二人の射線の上です。つまり、そのカゴ師が投げようと振りかぶると・・・まぁ2重の意味でとっても危ない場所なのです。
しかぁし、そんなことに負けるわけにはいかないので、知らんぷりして竿がギリギリ届かない場所にバッカンをセットして、のんびりコマセ作りです。まだ日射しも高いし、時間もあるので、ビールを飲んだり、カップラーメンを食べたりしながら様子診の体制ですね。
カゴ師は、我々の荷物が邪魔そうに仕掛けを遠投します。「すみませんねぇ。」と言いながら、我々は大人?の図々しさでどきません。竿を伸ばして、彼らからちょっと遠い位置から釣り初めました。
コマセを軽く打ちます。足元はシラコダイの大群。それを避け、竿2本ほどのところに仕掛けを投入し、流れに乗せて行くと、左前からの強い当て潮で、風対策で沈めた仕掛けは、いつの間にか堤防の角を回り込んで件のカゴ師の前へ。内心ヒ〜っと思いながらも「すみませんねぇ。」と、やはり平静を装い打ち返します。
よりカゴ師側で釣り始めたタカさんも、やはり度々同じようなことをしています。そんなことをしばらくしていてふと見ると、タカさんがカゴ師と何やら話しています。すわ一大事!「釣り師、場所の取り合いで刺される!大島の堤防で」そんな新聞記事が頭をよぎり、竿をぎゅうぅと握りしめました。
何やらタカさんと話していたカゴ師がやおら立ち上がりました。一瞬身構えます。カゴ師はスタスタと自分の巨大なクーラーのもとへ。クーラーを開けて・・・なぁんだ、今日の釣果を自慢したかったんですね。クーラーを前に、暫くカゴ師と話しを続けていたタカさんがやって来ました。
「見た目でビビったけど話したらいい人でさ、場所開けるから、自分たちが明日の明け方戻って来るまでここで釣っててくれだって!でかいオナガが釣れてたよ。いいよあそこ、本命場所だよぉ!」
いやぁ、人を見かけで判断してはいけませんなぁ。どんなに悪そうに見えても、東京辺りの悪いのとは根本的に違います。地元のあんちゃんは、我々のことを「お客さん」と呼び、堤防を訪れる常連の老人達とも、実に気持ち良く接しています。釣り師同士、もてなしの心を忘れない。これぞ大島!そう言えば、以前表磯でも同じような経験をしましたよ。
さて、釣りの方ですが、そんなことをしているうちに、突然流れが変わりした。左前から当てていた潮が、右前からの強い当て潮になり、沖向きから港内への流れになりました。やや遠投した仕掛けに、すかさずコマセを4、5杯かぶせ、手前に寄るのに合わせて巻き取りながら張って待ちます。
仕掛けが堤防の左角近くまで来た時、しもっていたウキが、スピードを増して一気に引き込まれました。すかさず合わせると、大島に来て一番の強烈な引き!腰を落として最初の締め込みを躱した刹那、ふっと力が抜けました。巻き取ると、何とブタの尻尾(涙)・・・使い慣れない太ハリスで、ハリスの引き締め甘かったのでしょう。ガックリ。初めての大型メジナの感触だったのに・・・いや、一昨日ここに入った仲間は、50オーバーのイスズミを釣ったと言ってたから、きっとそれに違いない。なぁんだイスズミかぁ。それならいいや!と、無理矢理思い込みました。
件のカゴ師が帰ったので、空いた場所に二人で入ります。何やら足元で当たってくる模様。少し先に投入すると、たちまち仕掛けは堤防に押し付けられて、際を擦るように沈んで行きます。まるで落とし込みの様な釣りです。強めに張りながら送り込むと、手元にガツンとアタリ!ぎゅうぅと締め込んだ直後、またまたスカッと抜けました。今度は架かりが浅かったようで、針はそのまま上がって来ました。
ようし!もう一丁!!と仕掛けを入れると、しきりに当てていた潮がピタッと止まり、次の一投から突然沖向きに流れ出しました。いつの間にか風もおさまり、かなり本気モードの釣り易い状況です。にん2はオオツクロ向き、タカさんは東京向きに体制を立て直し、パラパラと糸を出しながら流して行きます。
そろそろ回収しようかと思った頃、30メートルほど沖で滲んでいた電気円錐が、スーっと引き込まれました。引きもまあまあ、よっしゃ!と寄せると、案の定イサキです。30をちょっと出る程度だけど、イサキならまぁ良し!後はあいつさえ来なければ・・・。
暫くは、時々ウリボウ混じりで30〜35位のイサキが続きます。頭上には傘を被った月。遥か沖、あれは横浜辺りかしら。しきりに雷光が閃く巨大な積乱雲が不気味です。雷は、横浜から小田原の辺りまでをすっぽりと覆っているらしく、長い放電が龍のように陸地を舐めて行くのが、ど迫力で眺められます。そんな中、突然積乱雲の左に花火!暫くして右にも。左は熱海、右は館山かなぁ。オオツクロに半分隠れて上がったのは伊東の花火でしょうか?近くで見る花火は迫力がありますが、数十キロを一瞬で照らす雷光に比べ、なんて小さいことか。音の無いそれらの瞬光を眺めていると、夏の夜釣りの風情がしみじみと感じられます。
「来たよー!」
静寂を破るタカさんの声!やっと本命登場か?
振り返ると、タカさんの竿が大きく曲がっています。いったいナンダ!と沖を見ると、良い締め込みだと思った魚が横にスーっと・・・げっ、これは!
執拗に抵抗する魚をどうにか寄せると、やっぱりサバです。もちろん軽く40オーバー。ああぁ、とうとう始まっちゃいましたね。今夜もサバ祭りですかぁ。とか何とか言ってる間に、にん2の仕掛けも横にバシュッとはじかれました。ヒィーやっぱりぃ。そこから先はサバ、サバ、イサキ、サバ・・・以下同文。イサキはメメズより一回りも二回りも小さいのに、サバは皆さんご立派です。今夜は最終日だし、美味しい〆鯖を目当てに、頭を落として5本ほどキープしました。
「これは違うんじゃない!」タカさんが、遠投で掛けた魚に竿をのされています。ジリジリと糸が出て行く強烈な引きです。悪くしてもソーダ、もしかしたらワラサかも。やり取りに窮したタカさんからヘルプ要請が出たので、にん2が竿を受け取りました。
竿を立てて、弛みを作らないようにポンピングすると、あれれ?結構簡単に寄って来ます。この走りと引きは・・・なんだ、やっぱりサバやん。
ウキフカセ1年生のタカさんは、どうやら沖で掛けた魚は竿を立てて弾力を効かせて止めることを忘れていたようです。のされたと見えたのは足元で掛けた場合と同じ矯め方をしてしまったため。次からは「竿を立てて!腰をひねって!」と声をかけるだけで楽々と敵を寄せることができました。
「いやぁ、竿の弾力で釣るってことがわかったよ。」この吸収力!この人は上手くなります。こんなスピード狂を相手に竿さばきの反復練習ができただけでも、大島に来た甲斐があったと言うものですね。
夜半過ぎ、我々の後ろに地元のおじさんの引率で、賑やかな子連れの一団が入りました。中学生位の女の子を頭に、下は小学校3年位の男の子まで。全員ウキ釣りで、狙いはイサキだそうですが、足下からせいぜい竿2本の範囲を浅く釣っているため、次々にサバの餌食になってしまいます。
それでも、あの引きを味わえるのですから、子供達は大興奮。鯖折りで活け締めなんてこともやらされてましたから、なかなかスパルタな釣り教室ですね。ポツポツとウリボウも来ていたようだし「明日のみんなの朝のおかずだぞぅ!」と張り切っていたおじさんも、面目躍如と言ったところでしょう。
12時過ぎ、一団が帰ると、堤防は静寂に包まれました。あれほど吹き荒れていた風もピタリと止んで、少し蒸し暑い感じです。車をより先端付近に移動して、バンの後ろのハッチの下で、我々も大休止です。お湯を沸かして、カップラーメンができる間にビールで乾杯。そろそろ午前1時。後3時間はオナガは無理かなぁ。のんびりラーメンを食べながら作戦会議。タカさんは、もう少し頑張ってコマセを撒き切って寝ると言うので、暫し彼に任せて、ペットボトルを枕にゴロ寝です。肩口に取り付けた電子蚊取りの音が、蚊の羽音に似ていて耳障りですか、平らなところで、思い切り手足を伸ばして潮風に吹かれて眠れる堤防は、なかなか捨てがたいものがありますね。
うとうとして、起きて、釣って、またゴロリ。なんてことを2回転ほどしていたら、タカさんがコマセを撒き終えて、片付けの体制に入りました。午前2時。微妙な時間です。車に引き上げたタカさんの場所に入って、サバとイサキで暫く遊んでいたら、ポツポツと雨が落ちて来ました。
ほどなく雨は本降りになって来たので、荷物を急いで車に入れ、荷台の煽りの下で雨宿り。当然のことながら、堤防上の人は全て帰ってしまい、ポツリと我々だけ取り残されました。吹き込む雨を避けて身を縮めていると、疲れもあってか寂寥感は募るばかり。さてどうしたものか・・・。
雨は降ったり止んだりしながら、降り続いています。午前3時を過ぎると、パラパラと釣り師が出勤して来るようになりました。例のチンピラ風カゴ師は現れそうも無いので、おじいさんのカゴ師に、外向き角に入ってもらいました。
「1時間ばかり寝ますから、お願いします。」
カゴ師に声をかけて、車に戻ると、タカがかなり苦しい体勢で助手席に寝ています。にん2も後ろの座席に潜り込み、手足を丸めて横になりました。
1時間後、外の話し声で目が覚めました。カゴ師が更に2人増え、また堤防に活気が戻って来ました。午前4時半。辺りは薄明に変わりつつあります。雨もかなり上がってきました。そろそろメジナも出勤してるかな?と先端中央から釣り始めると、すぐに明確なアタリ!軽く上がって来たのは20センチをちょっと出たコッバです。やっぱりねぇ。そんなことじゃないかと思ったよ。
それからは、コッバコッバまたコッバ。ただし、太ハリスでもあり、釣り方はそれなりに難しかったりします。アタリを出すには、ハリスの張りまで意識しなければなりません。でもまあ、これはこれで練習になるかな、ここが大島じゃ無ければね(怒)!!
そうこうしているうちにタカさんが起きて来ました。彼には既にフカセ権が無いので、後ろでぼーっと見ているしかありせん(フカセ権が無い→コマセが無い)。
「いいなぁ。メジナ釣れてぇ。」仕方ないなぁ。まぁ、コッバ釣りにも飽きたので、竿と杓をタカさんに渡して、片付けを始めることにしました。後2時間もすれば岡田港?に向かわなければなりません。
片付けを終えて、タカさんの釣りを暫し観察。足元には、投げこぼしたコマセにたくさんのシラコダイが集まっています。そこでちょっとイタズラを思い付きました。タモ網をあらかじめ沈めておいて、コマセを一杯その上に撒きます。浮き上がってコマセに群がるところをタイミングを見計らってぇぇ〜、えい!!
どひゃあぁ、60センチのタモ網にどっさりシラコダイが掬えてしまいました。「お、重くて上げられな〜い。」悪戦苦闘していると、いつの間にか周りに堤防中の人が集まっ来て大受けです。仕方なく、もう一度海に突っ込んでリリースすると、その中のおじさんが話しかけて来ました。
「少年野球チームの引率で来てるんですが、子供達に見せたいので、もう一度やって見せてくれませんか?」
思わず、「いいですよ。」と答えたものの・・・。
暫くすると、少年野球チームの子供達が大挙してやって来ました。
「今、このお兄さんが魚を掬って見せてくれるからね。」って、お兄さんじゃないし・・・。そうやって宣言されると、何だか緊張してしまいます。
やってみますが、緊張のせいなのかどうか、と言うより、シラコダイも学習するんですね。さっきのように大量に浮いては来ません。網を必死で振るうも次々に逃げられる始末。どうやらこうやら2、3尾を掬いましたが、そんなことでは許してもらえない雰囲気です。仕方ないので、シラコダイに混じって浮いて来たハコフグ2尾に犠牲になっていただき、シラコダイの欠員を補っていただきました。子供達の前に掬った魚を網ごと置いて「触ってごらん。」と言うと、恐る恐る次々と手を伸ばしてきます。ハコフグの硬い体にも触れて良かったね・・・やれやれ(汗)。
タカさんは、難しいコッパ釣りがツボにはまったらしく、懸命に釣り続けています。その釣りに、ああだこうだと注文をつけながら、横のカゴ師の会話を聞いていると、大島では、釣った魚を買い取るシステムがあるようで、「昨日は時化てたからイサキなら800円だな。」とか「あの人メジナ好きだから、40で1000円だった。」などと話しています。どうやら、民宿か旅館かをやっている「勇次さん」なる人物が、自分の宿の客に出す魚を釣り師から買い取っているらしいのです。思わず「その話し、詳しく聞かせて下さい!」と、言おうかと思いましたが、釣り客として遇してくれる島の人達の想いを裏切るような気がして、やはりやめておきました。
時間です。コマセも全て撒ききったし、魚は嫌と言う程釣りました。40オーバーのオナガ爆釣の夢は果たせなかったけど、こればかりは仕方ありません。秋になったらまた来ましょ。
片付けをすっかり済ませ、お世話になった島の釣り師に挨拶して、堤防を後に、一先ず元町港に向かいます。取り敢えず、レンタカーのガスを満タンにして、今日の出船を確認しなければなりません。
スタンドに寄って乗り場に行くと、案の定「岡田港」の案内が立っています。仕方なくとって返して、再び岡田港へ。出港1時間前に着きましたが、レンタカーの中を片付けてゴミを棄て、ちょっとお土産を見ていたら、たちまち出港時間となりました。
釣った魚で荷物がひとつ増えたので、大汗をかいて船に乗り込んだものの、この季節に3日間着たままの服の臭いが気になって、おちおち寝てもいられない、なんてこともなく、二人して出港したのにも気が付かず、目が覚めたらもう熱海港でした。近いぞ大島!速いぞアイランド愛!一瞬でワープしちゃいやんの。なんてね。まあこの3日間、トータルで5時間も寝てないのですから無理も無いですね。
これでお仕舞い。と思いきや、この後釣友のSさんと合流して、翌日は真鶴マリーナ堤防で大島仕掛けにてギューちゃん狙い。いやはやなんとも。やっと慣れたコマセの左打ちだったのに、肘を痛めてまた右打ちに戻さざるを得ない始末。何事も腹八分目が肝心ですな。
だらだら日記?にお付き合い感謝!
お後がよろしいようで。
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