振戦(本態性振戦)


(振戦の具体的な説明)

振戦は、書痙や、本態性振戦とも言われますが、人前で文字を書く時などに、手がふるえてしまい、恥ずかしい思いをする、という症状のことを言います。

結婚式の記帳や、旅館やホテルに泊まる時のサインなど、振戦の症状に悩んでいる人も、案外、多いものです。

この振戦も、対人恐怖症の症状に入るものなのですが、私の経験から言うと、働き盛りの人に多いように感じます。

また、振戦に悩む人は、同じ対人恐怖症でも、対人不安や対人緊張は、それほど感じていない人が多いように思います。

人付き合いに関しては特に問題はなく、文字を書く時だけに症状を感じる人が多いように感じます。

こういう意味で、一応、対人恐怖症に含まれる症状だと言えますが、振戦の場合は、普通神経症の症状に近い形をした症状だと言えるのではないかと思います。

振戦と一口に言っても、実際には、いろいろな変形された形で現れるようです。
一例を挙げますと下記のような状態が振戦の症状に含まれると思います。

(振戦の症状1)
・結婚式や葬儀の受付で、自分の名前を書く時に手がふるえて思うように書けない。


(振戦の症状2)
・会社などでお客様にお茶を出す時に、茶碗やコップを持つ手がふるえてしまう。
  (若い女性の方によく見られます。)


(振戦の症状3)
・学校などの授業でみんなの前で発表しなければならない時に、声や手が、ふるえてしまう。


(振戦の症状4)
・手が、ふるえてしまうために、食事が作れない。(主婦の方によく見られます。)


(振戦の症状5)
・人と話している時、声がふるえ、出にくくなる。


(振戦の症状6)
・声や手が、ふるえてしまうために、電話に出るのが怖くなってしまう。


(振戦の症状7)
・大勢の人前で話をする時に、手や足が、ふるえてしまう。


(振戦の症状8)
・顔がピクピクと動いてしまう。


(振戦の症状9)
・宴会などの席上で、お酒をついでもらう時に、手がふるえてしまう。


上に挙げたような悩みを持つ人が、このところ急に増えているようです。
振戦という症状は昔から見られたものですが、最近のパソコンの普及などで、字を書く機会が減ってきているということも、いくらかは影響しているように感じます。

上記のような振戦の症状に悩んでいる人は、自分の症状が振戦であるということに気づかず、どうして良いのかが分からず、一人で悩みを抱え込んでいる人が多いものです。

中には、整形外科で診てもらって、手の神経の異常だということで、手術をしてしまうという人もいるくらいなのです。

また、振戦に似た症状に、顔の引きつりや、笑った時の顔が、泣きべそをかいているように感じる表情恐怖というものがありますが、お医者さんで診てもらったところ、顔面神経麻痺などと診断され、全く効果のない治療をされてしまう人も多いようです。

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