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電気ショッカーボート

北海道で導入された外来魚駆除の新しい試みを紹介します。

UPDATE 2005/12/30


 2004年1月に開催しました第三回「琵琶湖外来魚シンポジウム」で、ご講演いただきました北海道立水産孵化場の工藤智さんが講演の最後に興味深い発言をされてました。「もう発表しても良いと思いますが、実は北海道で電気ショッカーボートの導入が決まりました」と…。
 
 「電気ショッカーボート」とは船から水中に強い電流を流して水中の魚を麻痺させるための船のことです。
電気ショッカーボート
 
前述の工藤さんを始めとする北海道の皆さんの強い意志とご努力の結果、外来魚駆除のために電気ショッカーボートが北海道に導入され、7月13・14日に南幌町においてブラックバスを対象とした試験運転を兼ねた生息調査が行われました。
 
<2004年7月13日 南幌親水公園>
 
日本初の試みだけに当日は多くのマスコミが取材に駆けつけました。
北海道新聞 夕刊 (2004/07/10)

北海道新聞hp (2004/07/14)
 
効率よく駆除するためにも、調査場所は慎重に選ばれます。
 
電流で麻痺した魚はしばらくすると息を吹き返して再び泳ぎ出します。ですから泳ぎ出す前に素早くすくい取らねばなりません。
 
   この日に駆除されたブラックバス。
 
<2004年7月14日 南幌洪水調整池・幌向運河>
 
この日も多くの人達に見守られながら調査は行われました。
 
小さなボートなので機動力は高く、様々な場所で調査が行われました。
 
足下のスイッチを踏むと舳先にある二本の棒からぶら下がる電極から電流が流れます。

電流によって麻痺した魚を素早くすくい取ります。
 
この日はブラックバスは確認出来ませんでした。
画像提供 : 道立水産孵化場

 ご覧のように電気ショッカーボートはかなり大掛かりな装置であり、それだけに「北海道の外来魚侵入を何としても阻止したい!」という熱い思いが余計に伝わってきます。更に言えばこの装置も外来魚を完全駆除するという意味では完璧なものではありません。しかし、それでも北海道がこの電気ショッカーボートの導入を決意したのは「北海道に外来魚は不要であり、コッソリ持ち込んでも徹底的に駆除を行う」という固い意思表示であると思われます。

今回北海道が下された決断は大変素晴らしいことだと思いますし、そこに至るまでの皆さんのご苦労は計り知れないと思います。これらの努力が無駄にならないよう、外来魚の居ない北海道の実現を願うばかりです。

ただ、今回の一連の経緯を見聞きさせていただきながら、この電気ショッカーボートは是非とも琵琶湖(滋賀県)が真っ先に導入して貰いたかったと残念でなりません。あらゆる面で日本一の湖であり日本の淡水魚のシンボルでもある琵琶湖こそが率先してこのような意思表示をしていただきたかったからです。

しかしながら今回北海道が電気ショッカーボートを真っ先に導入しその効果が実証されたことは、滋賀県が導入を検討する上で大きな追い風になることは間違いないでしょう。とは言え、北海道と滋賀県とでは様々な面で違いも多く、「北海道が導入したから滋賀県でも」と簡単にことは進まないとは思いますが、滋賀県が本気で琵琶湖の外来魚ゼロを達成し次世代に外来魚という負の遺産を引き継がないという強い意志を持つのであれば、外来魚駆除に対してもっともっと積極的な対策を講じるべきであろうし、その一環として電気ショッカーボートの導入も検討・実施していただきたいと願います。

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