2007年1月14日 今年は「戦争の記憶」と「老いの肖像」に力を入れたい
今年もひと月の半分が過ぎた。ぼんやりしていると時が経つのが早い。男の平均寿命からする
と、自分は残すところ25ー26年となり、これからは本気で無駄に時間を過ごさないようにしないと、
後悔する老後が待っていることを意識せざるをえない。
ちょうど昨年の今ごろ、「老いの風景」の写真が本として出版できることが確定し、8月には
刊行できたことを振り返ると、随分と運の良い年だったと改めて実感する。「また、あした」刊行
後は、沖縄で写真展を長期にわたり開催でき、今月20日からは神戸のギャラリー島田にて開催
だ。夏ごろまでには、都内で写真展が開催できそうだ。
それにラジオとテレビでも取りあげてくれることになっている。NHKラジオ深夜便では、20日
午前1時台の関西発<人ありて、街は生き>老いの表情を撮る、として放送される。「老い」の
テーマを取材するきっかけは、阪神淡路大震災にさかのぼるからだ。
TBS筑紫哲也NEWS23では、マンデープラスで放送予定だ。そのための取材は11月の沖縄
での写真展から始まり、先日ようやく終了した。番組では沖縄の離島で独居する男性(90歳)、
長野県松本市の幼稚園長(76歳)、東京都内の駅前で現役で靴磨きをする女性(85歳)の三人
が登場する予定。私がこれらのお年寄りを取材撮影する設定となっている。放送日はまだ確定
していないので決まり次第に告知します。
また、デイズジャパン2月号(1月20日発売)では、「また、あした」からモノクロ6ページで写真
が紹介される。どれかひとつでも見て聞いていただければ幸いだ。願わくばどんな感想でも
送っていただけると有り難い。
「老いの風景」の取材は8年前に始まったが、写真集にまとまったからといって止めるにはまだ
早く、中途半端だ。このテーマは現在進行形で続けるほかはなく、今年からはとりわけ「戦争の
記憶」と「老いの肖像」を組み合わせた取材撮影に力を入れたい。戦争体験者は日々消えて
行く一方で、「戦争を知らない世代」と「戦争の記憶の薄い世代」による政治経済と官僚機構の
掌握で、過去の侵略戦争の美化や歴史教育の書き換え作業がどんどん進行しようとする現状に
対し、写真を撮る人間としての異議申し立てをしなければと感じるからだ。
いずれは、100人くらいの戦争体験者の肖像写真をズラリと並べた写真展をやりたい。とりわけ、
若者にそうした写真展を観てもらいたいと願う。彼らの戦争観や命に対する観念を、少しでも
現実的にアナログ的に戻したい。
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